首都高をスムーズに運転するための4つのコツ

運転歴が長い人でも、“怖い”“走りたくない”といったアレルギー反応を起こしてしまうのが「首都高速道路(以下、首都高)」。交通量が多いうえに、狭い公共空間を利用していることから、急カーブやトンネル、分岐・合流が多く、右側に出入り口があるなどの特性があります。そこで今回は、首都高をスムーズに運転するためのコツを紹介します。

(1)あらかじめルートを確認&標識を覚える

カーナビを頼りに走行すると、何度も「分岐を右に」「分岐を左に」などと指示されてアタフタしてしまう首都高。なぜそんなふうに何度も方向を変えなければならないのでしょう? それは、首都高の構造に理由があります。

というのも首都高は、都心から半径3キロに位置する都心環状線を中心に、東西南北に放射線状に延びた、珍しい構造になっています。環状線を横断するのに、複数のルートが存在するため、分岐を右に曲がったり左に曲がったりしなくてはならないのです。

運転中に慌てないためにも、最適な距離や時間からあらかじめルートを決め、入口と出口を確認しておきます。初心者であれば、ルート検索サイトを使うのがオススメです。ルートを決めたら、ジャンクション名と進む方向をメモしておきましょう。なかには、事前にGoogleストリートビューで確認したり、タクシーに乗車し、運転をシュミレーションしたりする人もいるそうです!

また「3号渋谷線」「4号新宿線」「5号池袋線」といった走行路線名も覚えておきましょう。首都高では標識が一般高速とは異なるので、見方も事前に確認しておけば、少しでも心に余裕が持てますよ。事前準備には、念には念を入れるのが大事です。

(2)首都高ならではの、本線へ右からの流入

通常、高速道路では出入り口が左側にありますが、首都高では全体の3分の1の出入り口が右側にあります。慣れない右側からの流入も、基本的には左側からの流入と同じ手順です。

​​まず本線の様子を伺います。様子がつかめたら、早めにウインカーを出し、本線との間のラインに沿って走り、目視やミラーで入る位置を決めます。「あのクルマの前に入ろう」ではなく、「あのクルマの後ろに入ろう」と目標を定めるのがポイントです。そしてアクセルを一気に踏み込んで加速させます。もし流入できずに止まってしまっても、慌てずに入るタイミングを見計らいます。もし、右から入るのが怖ければ、左から流入できる他の入口を利用してみましょう。

(3)カーブは事故多発地点! 急カーブでは減速を

首都高ドライバーズサイトに掲載している事故多発地点マップによれば、カーブは事故多発地点。特に、「弁慶掘カーブ」「富ヶ谷Sカーブ」「古川橋カーブ」「呉服橋カーブ」は注意が必要です。カーブで事故を起こさないためにも、入るまでの直線部分でしっかり減速し、手前からハンドルをわずかに動かして、曲がり始める準備をしましょう。急カーブ看板があるところでは、きちんとブレーキを踏みながら曲がります。

事故多発地点では、カーブに赤色カラー舗装がされているので、見つけたら、より丁寧な運転を心がけてください!

(4)できるだけ渋滞を避けよう

首都高は一般高速と違い、平日の朝と夕方が混雑し、土日祝日は比較的空いています。ベテランドライバーによれば、週末は空いていても運転に慣れていない人が多いため、初心者は平日の昼間13時頃が運転しやすいのだとか。ただし平日でも五十日(ごとおび)と呼ばれる、毎月5日・10日・20日・25日・また30日などの月末は、トラックや営業車が多く、特に混雑しています。

そして、とくに追突事故が起きやすいのは渋滞時。気持ちが緩んだことによる、わき見運転が原因です。そこで事前に工事予定・交通規制情報や、渋滞予測を確認し、渋滞を避けるという手も。首都高ドライバーズサイトでは、それらの情報を掲載していますよ。

運転しているときも、情報板で渋滞情報をチェックしておきましょう。図形情報板は、JCT手前に設置してある、各経路の交通状況を一目で分かるようにしたもの。ランプがついていなければ順調(速度40キロ以上)、オレンジ色に点灯していれば混雑(速度20~40キロ)、赤色は渋滞(速度20キロ以下)、赤色の×印が点灯していれば通行止め、点滅は事故を表していますよ。

​​以上、首都高を運転するためのコツをピックアップしてみました。とはいえ、運転が上手になるには実践が一番です。上記を参考にし、怖がらず、首都高ドライブに出かけてみてはいかがでしょうか。

(名久井梨香+ノオト)

[ガズー編集部]