もう怖くない! 首都高を運転するコツ<事前準備編>

「怖くて乗れない」「合流が多い」「出入り口が分かりにくい」など、首都高速道路(首都高)の運転を苦手とする人は女性に限らず多いですよね。そこで、首都高速道路株式会社による「首都高女子50人会プロジェクト」で行われた「首都高ドライブ講座」に潜入してきました!

首都高を制すれば、世界中どこにでも行ける!?

講師の竹岡圭さんは初めて首都高を運転したのは、免許取得3日後。「路線番号を頼りになんとか運転しました」

「首都高女子50人会プロジェクト」は、女性の観点から首都高に対する意見や提案などを自由に語ってもらうことで、首都高の施策への反映などを目指す取り組みです。これまでにワークショップや交通管制室見学会、首都高夜景ツアーなどが実施されてきました。

今回のドライブ講座は、2016年3月13日(日)に開催。「首都高女子50人会プロジェクト」のメンバーである女子約40名(約20人/回)とともに、首都高を運転する様々なコツを学びます。講師はモータージャーナリストの竹岡圭さん。「首都高は走るのが難しく、世界一のテクニカルコースと言っても良いくらい。首都高を制すれば、世界中どこでも走れます」との話があり、あらためて首都高を運転する難しさを実感しました。

それでは、首都高を運転するコツを紹介します。

入口・出口が左にあるか、右にあるかを事前にチェック

都心を通るため、入口が左にあったり右にあったりする首都高。地図やWEBなどを活用し、予習をしておくと心の準備ができます。ルート、車線、ジャンクションの分岐方向、行き先地名、路線番号、出入り口の名前、出入り口の左右、料金などを確認しましょう。その際便利なのが首都高専用の道路交通情報サイト「mew-ti(ミューティー)」。出発地から目的地までのルート検索をすると、出入り口や分岐など迷いやすいところを動画で確認することができます。

出発直前に現在の交通状況をチェック!

交通規制や渋滞など、刻々と変化する道路状況。せっかくルートを予習していたのに、当日通行止めだった……ということにならないよう、出発直前に現在の交通状況を確認しておきましょう。先ほど紹介した「mew-ti」のスマートフォンアプリを使用すれば、GPSによる現在位置からのリアルタイム検索や、2時間前から現在までの交通状況の変化の過程が分かります。首都高以外の道路状況も知りたければ、日本道路交通情報センター(JARTIC)のWEBサイト「道路交通情報Now!! 」を確認しましょう。

正しいドライビングポジションで運転すれば格段にうまくなる!

TOYOTA「86」の“ホメパト”(首都高を巡回するホメるパトカー)に乗り込み、ドライビングポジションをレクチャー

ドライビングポジションとは、運転する基本フォーム。とくに女性は小柄なので、きちんとしたドライビングポジションに調整することで、ビックリするくらい運転が上手くなるそう。

それでは、正しいドライビングポジションのチェックポイントを紹介します。

1、お尻をシートの奥にギュギュギュッと入れてシートの位置を調整する

シートにずれた状態で座った場合、万が一急ブレーキを踏んだ際に身体が後ろにいき、ブレーキを踏み切れなくなります。座面を上げ、お尻をシートの奥にギュギュッと押し込んでから、左足でフットレスト、右足でブレーキをしっかりと踏み、右足の膝が軽く曲がる程度に合わせます。エンジンをかけるとさらにブレーキペダルが奥に行くので、微調整しましょう。


2、身体から一番遠いところにあるハンドル上部を持ったときに肘が曲がる程度の位置にする

背もたれにピタッと肩甲骨をつけ、身体から一番遠いところにあるハンドルの上部を持ったとき、肘が曲がる程度の位置にシートを調整します。腕が伸びきってしまうと、ハンドルをきることができないので注意しましょう。

ハンドルの高さ(チルトステアリング)やハンドルの奥行(テレスコピックステアリング)が調整できる場合、高さは太ももとハンドルの間に握りこぶしが縦にひとつ入る程度に調整しましょう。女性はハンドルが低い方がハンドルをきりやすいので、握りこぶしが横にひとつでも大丈夫です。その際、メーターがきちんと見える位置に調整しましょう。ドアミラーが見づらい場合は、ハンドルを手前に引っ張りましょう。


3、ヘッドレストは、頭が出ない高さに調整する

忘れてはいけないのがヘッドレスト。「レスト」とついているのでおやすみ枕だと勘違いしている人もいますが、正式名称はヘッドレストレイント(頭拘束装置)。ムチウチ防止の機能です。ヘッドレストから頭が出ない高さに合わせましょう。


4、シートベルトはピタッと身体に沿わせる

腰ベルトが腰骨にかかるように、肩ベルトを身体にピタッと沿わせるように調整しましょう。シートベルトが緩いと、ついたり離れたりする刺激が皮膚生理的にストレスになります。また万が一の事故のときベルトが緩んだ状態だと、シートベルトはロックされても身体が前にいってしまいます。その際にエアバッグのふくらみで怪我をする可能性があります。疲労軽減のためとエアバッグから身を守るためにも、身体にしっかりと沿わせましょう。


5、ドアミラーはボディがチラリと見え、55%〜60%地面が映るように調整

ルームミラーは後ろがなるべく見える位置に、ドアミラーはチラリとボディが映る程度、上下の位置は55%〜60%地面が映るようにしましょう。電動で動くドアミラーの場合、車庫入れなら少し下を向けて、高速道路を運転する際は遠くが見えるように、といった調整も簡単にできます。


ここまでできたら事前準備は完了! 実践編に続きます。

(平野友紀子+ノオト)

[ガズー編集部]