1万円前後のユピテル製ドライブレコーダー【ドラレコレビュー】

自動車事故などトラブルが発生したときに、その証拠を映像で撮ってくれるのがドライブレコーダーだ。いざと言うときの証拠能力は非常に大きい。しかし、トラブルが発生しない限り使うことがないものだけに、なかなか高額な製品は選びにくい。ユピテルのシンプルシリーズ「DRY-V2」は、必要な機能だけを搭載したモデルで1万円前後から購入できるため、導入しやすいのがポイントだ。

フルHDで明るく記録できる

では「DRY-V2」の基本機能をチェックしていこう。本体は非常に小型のスティック形状を採用。これをフロントガラス上部に取り付ける。正面にカメラ、背面に液晶ディスプレイを搭載する一体型だ。カメラは最大記録画角120°となっており、フロントガラスから見える風景の多くを記録できる。

スティック状のボディの中央にフルHDカメラを搭載する

記録できる映像は、最大フルHD画質に対応。このほか、1080P(1440×1080)、720P(1280×720)、VGA(640×480)が選択できる。

背面に搭載する液晶ディスプレイは1.5型。明るく映像は見やすいが、画面サイズが非常に小さいのでさすがに録画内容をここで確認するのは難しい。あくまで録画できていることの確認用といった印象だ。ディスプレイがあるため、最初に取り付けるときの画角確認なども簡単にできた。

背面に小さなディスプレイとボタンを配置している

設定ボタンは液晶ディスプレイの右横に搭載。上下ボタンを含めて4つのボタンを配置している。また左側面に電源用のminiUSB端子と、録画用のmicroSDスロットを搭載する。また、8GBのmicroSDメモリカードも付属する。

側面端子。バッテリーは内蔵しないため、付属の5Vコンバーター付シガープラグコード(約4m)を接続して使用する
本体にブラケットを取り付け、両面テープでフロントガラスに固定する

電源を入れたら自動的に録画スタート

本体をフロントガラスに取り付けて、5Vコンバーター付シガープラグコードを接続したら、エンジンをかけよう。すると同時に「DRY-V2」の電源が入り、録画もスタートする。基本的にはこの状態で、ドライブをスタートすればいい。あとは5分ごと、もしくは2分ごとにファイルを分割した状態で映像が録画されていく。メモリカードが一杯になると自動的に古いデータから上書きされていく仕組みだ。

なお、録画画質や音声の有無などの設定は、録画を停止した状態で、MENUボタンからおこなえる。基本的には、初期設定から変更する必要のある項目はほとんどないが、動画の上書きをしたくないといった場合に利用するといいだろう。

録画設定の画面。音声の録音は初期状態ではオフになっている

Gセンサーによる録画機能なども搭載

「DRY-V2」では通常録画のほか、イベント録画、ワンタッチ録画機能を搭載している。イベント録画は、内蔵のGセンサーが反応したときに自動的に録画するもの。実際に走行したときは路面のギャップが激しく、クルマが振動した場所などでイベント録画ができていた。また、意図的に録画したい場合には、御大側面のボタンを押す。するとワンタッチ録画ができる。

未録画中はこのボタンを押すことでワンタッチ録画が可能。常時録画中の場合は専用フォルダに保存され、上書きされなくなる
イベント録画された動画ファイル。追突などの事故があったときも振動で記録される仕組み
録画した映像はパソコンから簡単に閲覧できる。映像は明るく、非常にクリア。信号もしっかりと映る

映像を見たい場合はmicroSDカードを抜き、PCなどで開く。専用アプリなどを利用することなく、再生できるようになっている。常時記録ファイルと、イベント記録ファイルなどはそれぞれ別のフォルダにまとめられているので、そこをチェックしたい。映像は非常に明るく、HDR(はいダイナミックレンジ)に対応するため、トンネルの出入り口などでも映像が白飛びすることはない。

ユピテル「DRY-V2」は、低価格ながら非常に映像もクリアで使いやすかった。ディスプレイが小さく、映像の確認用としてはほぼ使えないサイズなのが気になる所だが、あくまで記録用と割り切れば問題ない。それよりも1万円前後で購入できる安さの方が魅力だといえる。

さらに同製品にはタイムズクラブのカーレスキューなどが利用できるロードサービス1年間無料な特典(年間2,902円相当)も付属。バッテリーあがりやキーの閉じ込み、ガス欠といった一般的なロードサービスが受けられるのだ。

(コヤマタカヒロ+ノオト)

[ガズー編集部]