タイヤ選びの“決め手”と交換後の使用感を聞いてみた

愛車を長く乗っていると、必ずどこかのタイミングでやってくる「タイヤ交換」。そのタイミングは、「タイヤの溝がツルツルになった(スリップサインが見えてきた)」、「ゴムがひび割れてきた」、「傷や変形が見つかった」などさまざまです。

せっかく変えるならタイヤの価格だけで決めるのではなく、乗り心地や走行性能にもこだわりたいところ。そこで、タイヤ交換を経験したクルマユーザー5人に、タイヤを選んだ理由とそのタイヤの使用感について聞いてみました!

トヨタ・プリウス×ミシュラン パイロットスポーツ4

「ブリヂストン レグノ GR-XI から、ミシュラン パイロットスポーツ4(以下:PS4)に換えました。1年ほどでこれまで履いていたタイヤがすり減ってきたため、プリウスの足回りでスポーツタイヤを体験してみようとPS4に決めました。個人的にミシュランファンだったとこともあって(笑)」

「GR-XIが高静粛性モデルだったのに対して、PS4は走行性能重視なので、タイヤ表面の皮剥きの段階では妹に不評…。でも、一皮剥けた今はとても良い乗り心地です。突き上げもほとんどなく、高速道路を使う長距離ドライブでも疲れを感じるタイヤではないと感じています。とっさの急制動にもしっかりと反応してくれるので、安心して運転できますね」(20代/男性)

性格の違うタイヤにすると、乗り心地はもちろんクルマのキャラクターも変わりますよね。乗り心地重視かハンドリング重視かは、迷うところです。

トヨタ・SAI×ハイフライ HF805

「ブリヂストン ポテンザ RE050 から、2万キロを超えたタイミングでハイフライ HF805に換えました。ポテンザに不満はなかったので同じ銘柄にしようと思っていたのですが、クルマ屋さんにオススメされたこともあって、HF805にしてみました。ハイフライというメーカー自体を知らなかったので、クルマ屋さんに相談してみることもタイヤ選びの視野を広げる良い方法かもしれません」

「でも、実際に装着してみると、正直なところあまり私とは合いませんでした……。ポテンザが乗り心地もよく、高いグリップ力で高速道路もカーブも安心して走れたのに対し、HF805はコンフォートタイヤなだけあって静粛性が高く、街乗りでは特に問題はありませんでしたが、高速道路や山道ではグリップがポテンザと比べて弱く、タイヤが柔らかいので怖いと感じてしまいました。リーズナブルな値段から考えると、十分な性能だと思いますが……」(20代/女性)

快適な街乗りを実現するコンフォートタイヤも、グリップ力ではどうしてもスポーツタイヤに敵わないもの。高速道路を使って遠方に出かける機会が多い人は、スポーツタイヤも併せて検討してみては?

メルセデスベンツ・C63 AMG×ブリジストン ポテンザS001

「クルマ仲間にタイヤがツルツルだよ!と指摘されて、以前履いていたタイヤと同じブリジストン ポテンザ S001 に交換しました」

「ポテンザ S001には自動車メーカーごとに承認モデルがあるので、間違いないだろうとこのタイヤに決めました。いざ新しいタイヤに履き替えてみると、磨耗したタイヤに比べてとても安心して運転できるようになり、こまめにタイヤの状態を見てみることは大切だなと改めて感じましたね」(20代/男性)

ハイパフォーマンスモデルのタイヤは、大パワーを受け止めなければならないだけに、タイヤの摩耗も速くなりがち。日々の点検を行い、安全で楽しいドライブを!

BMW・ Activehybrid3×ブリジストン ポテンザS001

「コンチネンタル スポーツコンタクト5 の溝が、3万kmを過ぎたあたりで気になり始めたので、ブリジストン ポテンザ S001 に交換しました。ここのタイヤを選んだのは、スターマーク付きのBMW承認タイヤであるため。メーカーのお墨付きだとやはり安心感がありますからね」

「せっかくなのでホイールも同時に交換して、インチアップ。扁平率が低くなったわりには、乗り味は良いですね。S001のウエット性能は、スポーツコンタクト5と大差ないように感じます。ドライ性能に関しては、フロントのグリップ感は良い一方で、リアのトラクションのかかりが悪くなったかな?と少し感じました」(20代/男性)

インチアップは、ドレスアップになる一方で、乗り心地が気になりますよね。天候によっても各タイヤの走行性能は違ってくるので、購入の際には表示をよく確認して、重視する性能や用途に合ったタイヤを選びたいものです

スバル・WRX STI×グッドイヤー イーグル レヴスペック RS-02

「最初のタイヤは、新車時についてきたブリジストンのポテンザ RE050A 。走行距離1万kmを過ぎたあたりからひび割れが目立ち始め、2万kmでそのひび割れが大きくなったと同時に溝もなくなってきたので交換しました」

「コスト重視で選んだ次のタイヤは、グッドイヤーのイーグル レヴスペック RS-02です。ロードノイズがある程度静かで石を飛ばさないことも判断基準でした。乗り心地は前のタイヤと比べて良くなったと感じたのですが、山道や高速道路でのカーブでは前のタイヤより滑る感覚を受けました」(20代/男性)

飛び石は、クルマのボディに傷をつけるばかりか後続車に危害を与える可能性もあるので、少ない方が嬉しいもの。判断基準の優先順位をきちんとつけて、タイヤ選びに生かしたいですね。

タイヤはクルマのパワーを地面に伝える、大切な役割を担っています。クルマの用途・使用頻度など、使用状況に合わせて選びたいですね。あなたのタイヤを選ぶ基準はなんですか?


(たるみゆか+ノオト)


[ガズー編集部]