クルマに乗って働く素敵女子 モータージャーナリスト編

モータージャーナリストとして日本国内はもちろん、海外の自動車事情も積極的に取材し、私たちに的確なクルマ情報を届けてくれる竹岡さん。テレビ番組に出演したり、レースに出場したりと、男性顔負けのアグレッシブな活躍を続けています。そんな彼女のクルマに対する熱意がヒシヒシ伝わってくるインタビューをお届けします!

名前&プロフィール
竹岡 圭(たけおか けい)

OLを経て、自動車専門誌への執筆を皮切りにモータージャーナリスト活動を開始。
国内外のレース、ラリーなど自らモータースポーツ活動に関わりながら、海外のモーターショーも精力的に回るなど、国内外で取材活動を行っている。
近年は女性誌やWeb媒体、ラジオやBS日テレ「おぎやはぎの愛車遍歴」など、活動の舞台をますます広げており、女性ならではの視点を重視したクルマの評論で多くのユーザーから高い支持を得ている。日本自動車ジャーナリスト協会理事、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員などもつとめている。

新型車のシートアレンジをチェック中。自動車メーカーの開発担当者からは「竹岡さんの評価は辛口だけど、とても参考になる」と言われているとか。
ドイツのミュンヘンにあるMINIのデザインセンターを取材する竹岡さん。MINIの洗練されたデザインはどうやって生みだされているのか、その最前線の様子をワークショップに参加して学んできたそう。
BS日テレ『おぎやはぎの愛車遍歴』にレギュラー出演中。おぎやはぎの二人は大のクルマ好きで、休憩中もずっと竹岡さんとクルマ談義をしているのだとか。
インドのデリーで行われたモーターショーを取材した際に、「タージ・マハル」に立ち寄って記念撮影。海外取材では必ず自由行動できる日を設けて、世界遺産などを観てまわっている。
モンゴルで行われたラリーレイドにドライバーとして出場した竹岡さん。「8日間もお風呂に入れないのがつらかった」が、広大な砂漠や草原を疾走する時に見た光景は今も忘れられないほど。
女性にもっと安全かつおしゃれにドライブを楽しんでほしいという思いから、竹岡さんがシューズブランド「ネグローニ」と共同開発した女性用のドライブシューズ。取材当日もこれを履いて来てくれました。

子どもの頃からクルマが好きだったんですか?

父が建設車両などを作るメーカーに勤務していて、私はその社宅に住んでいたんですが、すぐ近くにそういう「はたらくクルマ」を修理するガレージがあったんです。そこの雰囲気が好きで、ずっと「カッコいい!」と思って眺めていました。あとは、遊園地で初めてゴーカートに乗った時かな?「クルマを運転するのってこんなに気持ちいいのか!」と感動した覚えがありますね。


―モータージャーナリストになったきっかけは?

元々はOLだったんですけど、会社が倒産しちゃったんですよ。それでとにかくお金を稼がなきゃと思って色々なアルバイトをしていた時に、日下部保雄さん(現・日本モータージャーナリスト協会会長)が監修したドライブテクニックの教則ビデオのパッケージにモデルとして呼ばれたんです。
それがきっかけで日下部さんの会社に出入りするようになって、「うちで働いてくれたら、会社のクルマを貸してあげるよ」という日下部さんの甘い言葉(?)につられて入社しちゃいました。当時の私は免許を取るか取らないかの時期で、とにかく運転がしたかったんで(笑)。それで入社して1年くらい経ってから、自動車専門誌に原稿を書くようになりました。


―クルマを評価する上で心がけていることはありますか?

女性ならではの視点を大切にしていますね。例えばドライビングポジション。女性って男性と身長が同じでも体格が違うから、シートのアレンジメントとかの設計が合っていないと運転しにくいんです。その意味で、女性が快適かつ安全に運転できるかどうかは厳しくチェックしますね。


―海外のモーターショーも積極的に取材されていますね。

自動車産業はグローバルだから、世界中のメーカーの最新状況を知っていなければならないんです。最近では、韓国のヒュンダイのクルマのデザイン力がかなり上がってきていますね。日本のメーカーもうかうかしていられないんじゃないかな。海外の取材は時間もお金もかかるし結構大変ですけど、ちょっと足を延ばして各国の世界遺産を訪れたりして楽しんでます。


―ドライバーとしても活躍されているんですね。

もともとA級ライセンスを持っていたんですけど、日下部さんの会社でレーシングチームのマネージメントをしていた時に、「これってクルマに乗る方が楽しいんじゃないか?」と思ってレースに出るようになりました。レースで走るのは本当に楽しいですよ!モンゴルでラリーレイドに参戦して、標高3000メートルの高原でパンクしたタイヤを交換した時はかなりつらかったですけど(笑)。


―今後の夢や目標を教えてください。

これからも自動車メーカーとユーザーを結ぶ架け橋であり続けたいですね。自分が新しいクルマに試乗した時に指摘したことが、マイナーチェンジをした時などに改善されていたりするとすごくうれしいんです。レースドライバーとしては、またラリーに挑戦してみたいですね。未舗装のコースを走りながら、広大な自然の風景を見る。あの感動をまた味わいたいです。

プライベートについてお聞きしました♪

バンド「ランジェリーズ」のライブで歌う竹岡さん(左から2人目)。「メロディーはスティーヴィー・ワンダーなのに歌詞は和田アキ子さんとか、かなり変則的なカバー曲をやっています」
愛車フォルクスワーゲン・シロッコRを運転する竹岡さん。「すぐ近所に出かけるのにもついついクルマに乗っちゃう。ほとんど自転車感覚というか、我ながらつくづく運転が好きなんだな、と思いますね」

―仕事がお休みの日はどんなことをしていますか?

テレビやイベントの出演で人前に出る機会が多いので、その衣装を買いに出かけることが多いですね。もちろんクルマで行きますよ。仕事がオフの日でも必ず運転するんです。あと、友だちと組んだ「ランジェリーズ」というバンドで歌っています。ソウルミュージックのメロディーに日本の歌謡曲の詞を乗せて歌うコミックバンドなんですけど、実は密かにプロデビューを狙っています(笑)。


―ドライブの魅力はどんなところにあると思いますか?

ドライブじゃないと出会えない風景が見られることですね。高校時代からずっと付き合っている友人たちと今も年に何回かスキーやバーベキューに出かけるんですが、道中でクルマの窓から見える海や山の風景がすばらしいんですよ。そんな素敵な思い出をみんなと共有できるのが幸せだなって思います。

[ガズー編集部]