【試乗記】レクサスRC F/RC

レクサスRC F/RC【試乗記】
レクサスRC F“パフォーマンスパッケージ”(FR/8AT)/RC F(FR/8AT)/レクサスRC350“Fスポーツ”(FR/8AT)/レクサスRC300h“バージョンL”(FR/CVT)

バトルの火種となるか

パワフルなV8エンジンから足まわり、そして空力性能と、あらゆる点に改良が加えられた高性能スポーツクーペ「レクサスRC F」。最新型の到達点を確かめるべく「RC350」や「RC300h」とともに富士スピードウェイで試乗した。

ドイツのライバルを横目に

試乗会場となった富士スピードウェイのレーシングコースに並んだ「RC F」。今回は写真の「RC F“パフォーマンスパッケージ”」をメインに試乗した。
試乗会場となった富士スピードウェイのレーシングコースに並んだ「RC F」。今回は写真の「RC F“パフォーマンスパッケージ”」をメインに試乗した。
フレアレッドの彩色が目を引く“パフォーマンスパッケージ”のコックピット。写真の「RC F“パフォーマンスパッケージ”」では、軽量化(-600g)を優先して、ステアリングコラムの操作系が電動式から手動式に変更された。
フレアレッドの彩色が目を引く“パフォーマンスパッケージ”のコックピット。写真の「RC F“パフォーマンスパッケージ”」では、軽量化(-600g)を優先して、ステアリングコラムの操作系が電動式から手動式に変更された。
「レース育ちのスタイリング」を表現したという「RC F」のリアビュー。踏ん張り感を増すことで、走りの機能美がこれまで以上に強調されている。
「レース育ちのスタイリング」を表現したという「RC F」のリアビュー。踏ん張り感を増すことで、走りの機能美がこれまで以上に強調されている。
「RC F“パフォーマンスパッケージ”」のトランクリッドに装着される、大きな固定式リアウイング。他グレードの格納式ウイングに比べ、空気抵抗は2%低減される。
「RC F“パフォーマンスパッケージ”」のトランクリッドに装着される、大きな固定式リアウイング。他グレードの格納式ウイングに比べ、空気抵抗は2%低減される。
レクサスRC Fの開発スタッフの方に、「今度の“F”はニュルブルクリンクでテストを重ねたとのことですが、ベンチマークは何ですか?」とうかがうと、「特にコレと決めたクルマはありません」との“模範”解答。ちょっとガッカリした当方の顔を見てか、「でも、(メルセデスAMGの)『C63』や(BMWの)『M4クーペ』には乗りましたよ」とヒントを与えてくれた。

「やはり『M3』じゃなくて『M4』なんだァ」と枝葉のことに感心していたら、同席していたジャーナリストの人が、「(ニュルブルクリンクのタイムは)8分切りですか?」とストレートな質問。「いや、タイムは計っていないんです」との答えに、「そんなはずはないでしょう!」と一同笑って、次のクルマの試乗に赴いた。

2018年10月にレクサスのFRスポーツクーペRCが、2019年5月にはそのハイパフォーマンス版であるRC Fがマイナーチェンジを受けた。ノーマルのRCは、内外装の質感向上と、空力の洗練、足まわりのファインチューニングなどが改良点。RC Fは、軽量化と空力の改善、そしてサーキット走行に焦点を当てたスパルタンなグレード“パフォーマンスパッケージ”の新設がニュースだ。

価格は、2リッター直4ターボを積む「RC300」が556万円から、2.5リッター直4+モーターのハイブリッドモデル「RC300h」が600万円から、3.5リッターV6搭載の「RC350」が683万円からとなる。フロントに5リッターV8を押し込んだRC Fは、1021万0909円から。ちなみに、先に車名が挙げられたM4クーペは1185万円、C63は1235万円からである。

試乗会場となった富士スピードウェイのレーシングコースに並んだ「RC F」。今回は写真の「RC F“パフォーマンスパッケージ”」をメインに試乗した。
試乗会場となった富士スピードウェイのレーシングコースに並んだ「RC F」。今回は写真の「RC F“パフォーマンスパッケージ”」をメインに試乗した。
フレアレッドの彩色が目を引く“パフォーマンスパッケージ”のコックピット。写真の「RC F“パフォーマンスパッケージ”」では、軽量化(-600g)を優先して、ステアリングコラムの操作系が電動式から手動式に変更された。
フレアレッドの彩色が目を引く“パフォーマンスパッケージ”のコックピット。写真の「RC F“パフォーマンスパッケージ”」では、軽量化(-600g)を優先して、ステアリングコラムの操作系が電動式から手動式に変更された。
「レース育ちのスタイリング」を表現したという「RC F」のリアビュー。踏ん張り感を増すことで、走りの機能美がこれまで以上に強調されている。
「レース育ちのスタイリング」を表現したという「RC F」のリアビュー。踏ん張り感を増すことで、走りの機能美がこれまで以上に強調されている。
「RC F“パフォーマンスパッケージ”」のトランクリッドに装着される、大きな固定式リアウイング。他グレードの格納式ウイングに比べ、空気抵抗は2%低減される。
「RC F“パフォーマンスパッケージ”」のトランクリッドに装着される、大きな固定式リアウイング。他グレードの格納式ウイングに比べ、空気抵抗は2%低減される。

ダイエットは「1人分」

ロアスポイラーやカナードが装着されたフロントまわり。バンパー左右両側にあるエアインテークは開口面積が拡大されている。
ロアスポイラーやカナードが装着されたフロントまわり。バンパー左右両側にあるエアインテークは開口面積が拡大されている。
ロッカーモールの後端は、リアタイヤ周辺の空気の乱流を抑制する“エグリ”形状とされた。これは「RC F GT3」にヒントを得たデザイン処理とのこと。
ロッカーモールの後端は、リアタイヤ周辺の空気の乱流を抑制する“エグリ”形状とされた。これは「RC F GT3」にヒントを得たデザイン処理とのこと。
“パフォーマンスパッケージ”のリアエンドには、虹色に輝くチタン製の専用エキゾーストテールパイプが顔をのぞかせる。ベースモデルのステンレス製パイプに比べ、1台あたり7kgの軽量化に貢献するという。
“パフォーマンスパッケージ”のリアエンドには、虹色に輝くチタン製の専用エキゾーストテールパイプが顔をのぞかせる。ベースモデルのステンレス製パイプに比べ、1台あたり7kgの軽量化に貢献するという。
フレアレッドのスポーツシートも“パフォーマンスパッケージ”専用のもの。ステアリングホイールやシフトレバーは、ドライバーが運転に集中できるように、ブラックのカラーリングが採用されている。
フレアレッドのスポーツシートも“パフォーマンスパッケージ”専用のもの。ステアリングホイールやシフトレバーは、ドライバーが運転に集中できるように、ブラックのカラーリングが採用されている。
ソニックチタニウムにペイントされたRC F“パフォーマンスパッケージ”に、富士スピードウェイで乗る。マイナーチェンジ後のRC Fは、RCと合わせてヘッドライト内に3連のLEDランプが縦に並べられ、フロントの華やかさを増している。さらにFには、「レース育ちのスタイリング」をうたったモディファイが施された。具体的には、フロントスポイラーの角にレースカーからインスピレーションを得たカナードが張り出し、サイドのロッカーモールの後端はカットされ、前後ホイールタイヤ後端に設けられたエアアウトレットと併せ、エアロダイナミクスへの配慮を視覚化する。

新たに加わった“パフォーマンスパッケージ”では、そのうえリアに固定式のカーボンウイングが生え、フロントスポイラー、サイドシルのロッカーフィン、ボンネット、ルーフがカーボン化された。さらに軽量の鍛造アルミホイール、チタン4連エキゾーストマフラーがおごられる。車重は、素のRC Fが1770kgのところ、なんと50kgも軽い1720kg。RC Fそのものが、従来モデルより20kg軽くなっているから、合わせて70kgの軽量化。ひと1人分だ! ホイールはもちろん、タイヤやスプリング、ブレーキにまで軽量化の手が及んでいる。

“パフォーマンスパッケージ”の内装は、専用のフレアレッド仕様。シート、ドア内張りはもちろん、ステアリングホイールの下端、センターコンソールの側壁、足元のフロアにも艶(あで)やかなレッドのカーペットが用いられ、いやが応でもドライバーの気分を高揚させる。シート地にはレザーとアルカンターラというぜいたくなコンビネーションが採られたが、一方、ステアリングホイールの位置調整は電動機構が廃され、手動となった。ここで、約600gの軽量化。

ロアスポイラーやカナードが装着されたフロントまわり。バンパー左右両側にあるエアインテークは開口面積が拡大されている。
ロアスポイラーやカナードが装着されたフロントまわり。バンパー左右両側にあるエアインテークは開口面積が拡大されている。
ロッカーモールの後端は、リアタイヤ周辺の空気の乱流を抑制する“エグリ”形状とされた。これは「RC F GT3」にヒントを得たデザイン処理とのこと。
ロッカーモールの後端は、リアタイヤ周辺の空気の乱流を抑制する“エグリ”形状とされた。これは「RC F GT3」にヒントを得たデザイン処理とのこと。
“パフォーマンスパッケージ”のリアエンドには、虹色に輝くチタン製の専用エキゾーストテールパイプが顔をのぞかせる。ベースモデルのステンレス製パイプに比べ、1台あたり7kgの軽量化に貢献するという。
“パフォーマンスパッケージ”のリアエンドには、虹色に輝くチタン製の専用エキゾーストテールパイプが顔をのぞかせる。ベースモデルのステンレス製パイプに比べ、1台あたり7kgの軽量化に貢献するという。
フレアレッドのスポーツシートも“パフォーマンスパッケージ”専用のもの。ステアリングホイールやシフトレバーは、ドライバーが運転に集中できるように、ブラックのカラーリングが採用されている。
フレアレッドのスポーツシートも“パフォーマンスパッケージ”専用のもの。ステアリングホイールやシフトレバーは、ドライバーが運転に集中できるように、ブラックのカラーリングが採用されている。

ボタンひとつでレースカーに

富士スピードウェイのレーシングコースを駆け抜ける「RC F“パフォーマンスパッケージ”」。海外では「RC Fトラックエディション」の名で扱われている。
富士スピードウェイのレーシングコースを駆け抜ける「RC F“パフォーマンスパッケージ”」。海外では「RC Fトラックエディション」の名で扱われている。
	5リッターV8エンジンは、従来より4psと5Nmアップの最高出力481psと最大トルク535Nmを発生。写真で青く見えるインテークマニホールドは、切削加工により元の10kgから700g軽量化された。
5リッターV8エンジンは、従来より4psと5Nmアップの最高出力481psと最大トルク535Nmを発生。写真で青く見えるインテークマニホールドは、切削加工により元の10kgから700g軽量化された。
最新型では、ホイールとタイヤを軽量化するとともにカーボンセラミックブレーキを採用するなどして、足まわりの“ばね下重量”が1台あたり30kg削減されている。
最新型では、ホイールとタイヤを軽量化するとともにカーボンセラミックブレーキを採用するなどして、足まわりの“ばね下重量”が1台あたり30kg削減されている。
マイナーチェンジを機に、発進時のタイヤ空転を防ぐローンチコントロールも搭載された。
マイナーチェンジを機に、発進時のタイヤ空転を防ぐローンチコントロールも搭載された。
ステアリングホイールを握って走り始めると、RC F“パフォーマンスパッケージ”は素晴らしい加速を披露する。フロントに積まれた4968ccのV型8気筒は、最高出力481ps/7100rpm、最大トルク535Nm/4800rpmを発生。トランスミッションは、2速からトップギアまでロックアップ機構を持つ8段ATだ。エンジンをフルスケールで回して加速すると、おおよそローで65km/h、セカンドで110km/h、サードで160km/hに達する。回転計の針は、ギアが上がるたびに4500rpm、5000rpm、5500rpm付近に落ちて途切れなく速度を上昇させる。

大排気量の自然吸気ユニットらしく、回転数に合わせてリニアに速度を上げていくさまが印象的だ。新型は、エンジン出力のマッピングを変更。従来よりもペダル操作に対応する実際のスロットル開度を抑えて、直線的な加速を得るようになった。「絶対的な加速力が落ちるのでは!?」との心配はいらない。新しいRC Fは、ディファレンシャルギアをローギアード化して、より加速に振っている。メカニカルに根本的な処置が施されたわけだ。気になる最高速は、これまでと変わらない270km/h。そこでリミッターが作動する。

ドライブモードには、「エコ」「ノーマル」「スポーツ」「スポーツ+」と4つのモードが用意され、シフター横のダイヤルで切り替えられる。スポーツ+はサーキット走行に特化したまったく特殊なモードで、ステアリングのパワーアシスト量は減らされて操作感が重くなり、ギアチェンジは俊敏に、ザックス製ショックアブソーバーを用いた足まわりは、がぜん、硬くなる。平滑な路面の富士スピードウェイでも、運転者は細かく上下に揺すられ、なんだかレースカーをドライブしているよう。スロットル操作に合わせて、人工的に生成されたエンジン音が室内に響いて、硬軟両面から気分を盛り上げる。

富士スピードウェイのレーシングコースを駆け抜ける「RC F“パフォーマンスパッケージ”」。海外では「RC Fトラックエディション」の名で扱われている。
富士スピードウェイのレーシングコースを駆け抜ける「RC F“パフォーマンスパッケージ”」。海外では「RC Fトラックエディション」の名で扱われている。
	5リッターV8エンジンは、従来より4psと5Nmアップの最高出力481psと最大トルク535Nmを発生。写真で青く見えるインテークマニホールドは、切削加工により元の10kgから700g軽量化された。
5リッターV8エンジンは、従来より4psと5Nmアップの最高出力481psと最大トルク535Nmを発生。写真で青く見えるインテークマニホールドは、切削加工により元の10kgから700g軽量化された。
最新型では、ホイールとタイヤを軽量化するとともにカーボンセラミックブレーキを採用するなどして、足まわりの“ばね下重量”が1台あたり30kg削減されている。
最新型では、ホイールとタイヤを軽量化するとともにカーボンセラミックブレーキを採用するなどして、足まわりの“ばね下重量”が1台あたり30kg削減されている。
マイナーチェンジを機に、発進時のタイヤ空転を防ぐローンチコントロールも搭載された。
マイナーチェンジを機に、発進時のタイヤ空転を防ぐローンチコントロールも搭載された。

走行モードはコースに合わせて

「RC F」のマイナーチェンジでは、ステアリンクラックブッシュのばね定数を変更。初期の応答性が向上するとともに、リニアなステアリングフィールを実現したとアピールされる。
「RC F」のマイナーチェンジでは、ステアリンクラックブッシュのばね定数を変更。初期の応答性が向上するとともに、リニアなステアリングフィールを実現したとアピールされる。
軽量化を最優先する“パフォーマンスパッケージ”以外のグレードには、後輪左右の駆動力を最適に電子制御するTVD(写真中央左側のスイッチ)がオプション設定される。
軽量化を最優先する“パフォーマンスパッケージ”以外のグレードには、後輪左右の駆動力を最適に電子制御するTVD(写真中央左側のスイッチ)がオプション設定される。
前席と同様、セミアニリン本革とアルカンターラで仕立てられた「RC F“パフォーマンスパッケージ”」の後席。定員は2人となっている。
前席と同様、セミアニリン本革とアルカンターラで仕立てられた「RC F“パフォーマンスパッケージ”」の後席。定員は2人となっている。
ベーシックな「RC F」(写真手前)と「RC F“パフォーマンスパッケージ”」(同奥)の重量差は70kg。価格差は382万9091円となっている。
ベーシックな「RC F」(写真手前)と「RC F“パフォーマンスパッケージ”」(同奥)の重量差は70kg。価格差は382万9091円となっている。
富士でタイムアタックするならスポーツ+で決まりだが、自分のような軟弱ドライバーは、むしろ「スポーツモードの方が楽しい」と感じた。サスペンションがしなやかさを取り戻すので車両の挙動がわかりやすいし、Dレンジのままでも、こちらの心を読み取るかのようにギアを変えてくれる。VSCボタンを押してオフにしても、実際にはトラクションコントロールが切れるだけでVSCは生きているので、安心感が高い。それでいて電子デバイスの介入は抑えられるので、十二分にスポーツができる。ニュルブルクリンクのような荒れた路面のコースでは、「足が十分に動くスポーツモードの方が速いんです」と、試乗後に開発メンバーのひとりが教えてくれた。

ごく短時間だが、一般公道にRC Fを持ち出すことができた。スポーツ+では、さすがに乗り心地が厳しいが、ノーマルモード、スポーツモードなら、「スポーティーに締まった」と評することができる。ベーシックなRC Fより400万円弱お高い1404万円のプライスタグが付く“パフォーマンスパッケージ”だが、助手席にわが家の財務省を乗せたとて、横から激しい非難を浴びることはなさそうだ。いうまでもなく、ノーマルモードでも、過剰といっていい速さを保っている。

レクサスRC Fは、公式には(!?)輸入車のハイパフォーマンスモデルをライバルとするが、その実、「日産GT-R」あたりもうかうかとしていられないのではないか。自動車メディア的には、ターボを積んだ4WDのハイメカモンスターとして別カテゴリーに入れられるはずだが、レクサスが地道に改良を重ねるのを横目に、「ウチは指名買いが大半ですから」と安穏としているわけにもいくまい。RC F“パフォーマンスパッケージ”が、意外な所に火をつける、かもしれない。

「RC F」のマイナーチェンジでは、ステアリンクラックブッシュのばね定数を変更。初期の応答性が向上するとともに、リニアなステアリングフィールを実現したとアピールされる。
「RC F」のマイナーチェンジでは、ステアリンクラックブッシュのばね定数を変更。初期の応答性が向上するとともに、リニアなステアリングフィールを実現したとアピールされる。
軽量化を最優先する“パフォーマンスパッケージ”以外のグレードには、後輪左右の駆動力を最適に電子制御するTVD(写真中央左側のスイッチ)がオプション設定される。
軽量化を最優先する“パフォーマンスパッケージ”以外のグレードには、後輪左右の駆動力を最適に電子制御するTVD(写真中央左側のスイッチ)がオプション設定される。
前席と同様、セミアニリン本革とアルカンターラで仕立てられた「RC F“パフォーマンスパッケージ”」の後席。定員は2人となっている。
前席と同様、セミアニリン本革とアルカンターラで仕立てられた「RC F“パフォーマンスパッケージ”」の後席。定員は2人となっている。
ベーシックな「RC F」(写真手前)と「RC F“パフォーマンスパッケージ”」(同奥)の重量差は70kg。価格差は382万9091円となっている。
ベーシックな「RC F」(写真手前)と「RC F“パフォーマンスパッケージ”」(同奥)の重量差は70kg。価格差は382万9091円となっている。

「RC350」は大人のクーペ

「RC350“Fスポーツ”」には、ギア比可変ステアリングと後輪操舵システムを統合制御する「レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム(LDH)」が標準装備される。
「RC350“Fスポーツ”」には、ギア比可変ステアリングと後輪操舵システムを統合制御する「レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム(LDH)」が標準装備される。
写真のシートカラーは“Fスポーツ”専用色となる「ブラック&アクセントマスタードイエロー」。ほかに「フレアレッド」や「ホワイト」も選択できる。
写真のシートカラーは“Fスポーツ”専用色となる「ブラック&アクセントマスタードイエロー」。ほかに「フレアレッド」や「ホワイト」も選択できる。
“Fスポーツ”グレード専用デザインの10スポークホイール。オレンジ色のブレーキキャリパーは4万3200円のオプション。
“Fスポーツ”グレード専用デザインの10スポークホイール。オレンジ色のブレーキキャリパーは4万3200円のオプション。
	「レクサスRC」のマイナーチェンジ版がデビューしたのは2018年8月。操縦安定性の向上に合わせて、リアのデザインも“踏ん張り感”をより強調するものに変更されている。
「レクサスRC」のマイナーチェンジ版がデビューしたのは2018年8月。操縦安定性の向上に合わせて、リアのデザインも“踏ん張り感”をより強調するものに変更されている。
この日はRC Fのほかに、“ノーマル”のRCにも試乗した。まずは3.5リッターV6(最高出力318ps)を積む、トップモデル「RC350“Fスポーツ”」である。

“Fスポーツ”は、BMWのMスポーツ同様、よりスポーティーに装ったグレードだ。ただでさえアグリーな……じゃなくて、アイキャッチなスピンドルグリルが、漆黒メッキを施されたメッシュタイプとなり、窓枠のモール類がブラックステンレスとなって、ニヒル度を増す。ホイールはインチアップして19インチに。

試乗車は、ずいぶんと派手な黄色のボディーペイント。ドアを開ければ、黒の本革シートに、これまた派手な黄色の縁取りが施された2トーンシート。せっかくのクーペなのだから、これくらい派手に「やっちゃえ!」というレクサスからの提案なのでしょう。祝祭感がわかりやすくてイイと思います。

走り始めれば、むしろ穏やかな大人のクーペ。3.5リッターという余裕の排気量が、ペダル操作に合わせてじんわりパワーを上げていくさまが、いまどきぜいたく。乗り心地はフラットで、踏めばもちろん速いのだけれど、全般に旦那な雰囲気。FRのさりげない上質さが、ドライブフィールによく溶け込んでいる。21世紀の最新「ソアラ」、といえるかもしれない。

「RC350“Fスポーツ”」には、ギア比可変ステアリングと後輪操舵システムを統合制御する「レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム(LDH)」が標準装備される。
「RC350“Fスポーツ”」には、ギア比可変ステアリングと後輪操舵システムを統合制御する「レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム(LDH)」が標準装備される。
写真のシートカラーは“Fスポーツ”専用色となる「ブラック&アクセントマスタードイエロー」。ほかに「フレアレッド」や「ホワイト」も選択できる。
写真のシートカラーは“Fスポーツ”専用色となる「ブラック&アクセントマスタードイエロー」。ほかに「フレアレッド」や「ホワイト」も選択できる。
“Fスポーツ”グレード専用デザインの10スポークホイール。オレンジ色のブレーキキャリパーは4万3200円のオプション。
“Fスポーツ”グレード専用デザインの10スポークホイール。オレンジ色のブレーキキャリパーは4万3200円のオプション。
	「レクサスRC」のマイナーチェンジ版がデビューしたのは2018年8月。操縦安定性の向上に合わせて、リアのデザインも“踏ん張り感”をより強調するものに変更されている。
「レクサスRC」のマイナーチェンジ版がデビューしたのは2018年8月。操縦安定性の向上に合わせて、リアのデザインも“踏ん張り感”をより強調するものに変更されている。

バランスのいい「RC300h」

「RC」のデザイン変更で最も大きいのはフロントまわり。ヘッドランプやスピンドルグリル、バンパーコーナーに手が入れられた。
「RC」のデザイン変更で最も大きいのはフロントまわり。ヘッドランプやスピンドルグリル、バンパーコーナーに手が入れられた。
2.5リッターのガソリンエンジンをベースとするハイブリッドシステム。エンジンとモーターを組み合わせたシステム最高出力は220ps。
2.5リッターのガソリンエンジンをベースとするハイブリッドシステム。エンジンとモーターを組み合わせたシステム最高出力は220ps。
「RC300h“バージョンL”」のトランクルーム。駆動用バッテリーは荷室のフロア下にレイアウトされているため、写真のように後席の背もたれを倒して容量を拡大できる。
「RC300h“バージョンL”」のトランクルーム。駆動用バッテリーは荷室のフロア下にレイアウトされているため、写真のように後席の背もたれを倒して容量を拡大できる。
トヨタ……じゃなくて、レクサスのクーペなのだから、やはりハイブリッドがないと……。という政策面が感じられるグレードが、「RC300h“バージョンL”」だ。とはいえ、ベーシックな2リッター直4ターボのチューン違いでラインナップを構成しないあたり、トヨタ……じゃなくて、レクサスの底力を感じさせる。

最大トルク221Nmの2.5リッター自然吸気エンジンに、同じく300Nmの電気モーターを組み合わせる。3リッター並みのトルクをいきなり供給するモーターの霊験あらたかで、走り始めの力強さは、運転者をして「オッ!?」と驚かせる。絶対的なシステム出力は限られるので、加速の伸びの「頭打ち感」は否めないが、ストップ&ゴーの多い街なかドライブでは、満足度が高いはずだ。

1740kgの車重は、RC350のそれを40~50kg上回るが、その分(!?)前後の重量配分は、前:後=870:870kg(車検証記載値)と良好。ワインディングロードの下りでは、思いのほかバランスのいい走りを見せて“スポーツ”を楽しませてくれる。試乗車は、オプションの19インチ(前後異サイズ)を履いていたが、ノーマルの前後235/45R18のママの方が、300hのよさが出るかもしれない。

(文=青木禎之/写真=宮門秀行、webCG/編集=関 顕也)

「RC」のデザイン変更で最も大きいのはフロントまわり。ヘッドランプやスピンドルグリル、バンパーコーナーに手が入れられた。
「RC」のデザイン変更で最も大きいのはフロントまわり。ヘッドランプやスピンドルグリル、バンパーコーナーに手が入れられた。
2.5リッターのガソリンエンジンをベースとするハイブリッドシステム。エンジンとモーターを組み合わせたシステム最高出力は220ps。
2.5リッターのガソリンエンジンをベースとするハイブリッドシステム。エンジンとモーターを組み合わせたシステム最高出力は220ps。
「RC300h“バージョンL”」のトランクルーム。駆動用バッテリーは荷室のフロア下にレイアウトされているため、写真のように後席の背もたれを倒して容量を拡大できる。
「RC300h“バージョンL”」のトランクルーム。駆動用バッテリーは荷室のフロア下にレイアウトされているため、写真のように後席の背もたれを倒して容量を拡大できる。

[提供元:(株)webCG]Powered by webCG

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