総括2018年春闘…ベア額はスズキ2400円、ダイハツ、三菱自動車1500円、マツダ1400円、スバル1300円[新聞ウォッチ]

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2018年3月15日付

●森友文書、佐川氏、来週にも証人喚問、野党,審議復帰へ、与党、明恵氏は認めず(読売・1面)

●村岡「金」女子大回転、平昌パラリンピック(読売・1面)

●「賃上げ3%」相次ぐ、一時金が押し上げ多く(読売・2面)

●トヨタ、ベア額非公表、相場「主導役」転換も(読売・8面)

●ガソリン価格下落、4週連続(読売・9面)

●神鋼データ改ざん、米消費者が提訴(産経・10面)

●東レ、欧州炭素繊維買収、1200億円、航空・車向け強化(日経・1面)

●日産の山口氏が開発統合を統括、3社連合、責任者発表(日経・15面)

●マツダ、電池を共同開発、エリーパワー・宇部興産と(日経・16面)

●PHV電池タイで生産、ダイムラー、130億円投資(日経・16面)

●豊田合成が水素タンク、燃料電池車向け、120億円で新工場(日経・16面)

●ソラシドエア厳重注意、体調不良の機長乗務(日経・40面)


ひとくちコメント

2018年春闘で、自動車や電機などの大手企業が、基本給を底上げするベースアップ(ベア)などの労働組合の要求に対する回答を一斉に示した。ただ、月収ベースの賃上げ率は2%前後が多く、安倍政権が掲げた「3%以上」に達した企業は少数にとどまったという。

きょうの各紙も2018年春闘を総括する記事が目立つ。その中で、各紙は「春闘の相場づくりに影響力のあるトヨタ自動車が金額を非公表」としたことを中心に取り上げている。

読売は「トヨタベア額非公表、相場『主導役』転換も」。朝日は「トヨタ、ベア額示さずに『3.3%』」として「目標は達成したと説明する異例の内容で、5年目を迎えた『官製春闘』による労使公表の変質を印象づけた」と報じている。

また、毎日も「労使公表、異例づくし、トヨタ、ベア額非公表」とのタイトルで「春闘相場のリード役」としての過度な注目を避けたい経営側のもくろみ通りとなったが自動車総連の高倉明会長は「相乗効果を目指す共闘する面から問題を残した」と批判したと伝えている。

トヨタがベア額を非公表としたのは「トヨタの回答を見てから自社の回答を決めるという習慣が、それぞれの労使の真剣な話し合いを阻害しているのではないか」という“横並び”意識を崩したいとする豊田章男社長の発言に集約される。

このため、ことしの自動車業界のベア回答が興味深い。朝日が自動車メーカー8社のベアと年間一時金を表にまとめているが、ベアが同じ額は、1500円の三菱自動車(昨年1000円)とダイハツ工業(同1500円)のみ。

ちなみに、1300円超(同1300円)とだけ示されている表向き非公表のトヨタを除く高い順にみると、満額回答の日産自動車が3000円(同1500円) 、スズキが2400円(同1500円)、ホンダが1700円(同1600円)、マツダが1400円(同1100円)、そして営業利益率で業界トップのスバルが1300円(同1100円)と最も低い。

一方、年間一時金では、8社とも満額回答だったが、トヨタが6.6か月(同6.3か月)でトップ、次いでホンダの6.2か月(同5.9か月)、スズキ(同5.8か月)とスバル(同6.2か月)が6.0か月、日産は5.8か月(同6.0か月)、ダイハツが5.7か月(同5.5か月)、三菱自動車は5.5か月(同5.0か月+5万円)、マツダが5.4か月(同5.3か月)となっている。

ただ、ベア満額回答の日産でも定期昇給分などを合わせた組合員平均の月例の賃上げ率は2.4%。安倍政権が掲げた「3%以上」には届かないという。どうも「3%」はベアについてと思っていたが、記事の中では「年収ベース」と書き換えられているような解釈もあり、理解に苦しむ。

(レスポンス 福田俊之)

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