小型ステレオカメラでACCにまで初対応、軽自動車にも採用は広がるか…スズキ ソリオ 新型

小型ステレオカメラでACCを実現した新型ソリオ
スズキが7月20日より発売すると発表した新型『ソリオ』、『ソリオバンディット』。新しくなった両車で注目したいのは、センシングに小型ステレオカメラを採用し、これを活用して新たにアダプティブクルーズコントロール(ACC)を実現したことだ。

ソリオとソリオバンディットはこれまでもステレオカメラを搭載し、これを衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」として機能させていた。今回はこのシステムに改良を加え、スズキとして初めて夜間の歩行者も検知する機能を搭載したほか、ロングドライブをサポートするACC、周囲の状況に合わせて自動でハイ/ロービームを切り替えるハイビームアシストを追加。機能面で大幅な進化を遂げている。

このステレオカメラは、これまでもソリオの他に小型車『イグニス』や軽自動車『ハスラー』に搭載していた日立オートモティブシステムズ製で、スズキの広報部によれば「カメラの感度を高めることで夜間の歩行者検知を実現した。ACCの実現はこれに伴うもので、左右の間隔は同じものの、ステレオカメラの形状も若干変更されている」のだという。

ステレオカメラで衝突軽減ブレーキやACC等の機能を実現しているシステムとしてはSUBARU(スバル)の「アイサイト」が有名だ。アイサイトも供給元は日立オートモティブだ。興味深いのはそのサイズだ。「デュアルカメラブレーキサポート」で採用されてきたステレオカメラは、アイサイトよりもかなり小さい。今回のソリオのように、小型ステレオカメラで衝突軽減ブレーキやACCまでカバーできるとなれば、コストもかなり抑えられ、今後は軽自動車にまで採用が広がる可能性は十分あるだろう。

ただ、ソリオ&バンディットで実現したACCは動作範囲が約40km~約100km/hにとどまり、渋滞追従には非対応となっている。やはり左右のカメラの間隔が狭いことに起因するのだろうか。実は3年ほど前、日立オートモティブのテストコースで取材した際、ACCにも対応可能な小型ステレオカメラを体験したことがある。その時に技術者が話していたのは「カメラの解像度やダイナミックレンジを高めることで、この間隔でもACCは十分に可能だ。ただ、その分コストが上がり、なかなか採用に至らない」ということだった。

この話をベースに考えれば、間隔が狭くてもACCとしての機能は十分に果たせるはず。もしかしたら、電動パーキングブレーキ(EPB)の採用がないために、停車中のホールドができないことも要因になっているのかもしれない。しかし、言い換えればEPBが採用されれば、渋滞追従も可能という推論も成り立つ。この辺りは新型車発売後、スズキの技術者に問い合わせたいと思う。

(レスポンス 会田肇)

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