新型 ジムニー、「スズキ セーフティ サポート」に単眼カメラ+レーザーレーダーを採用した理由

予防安全装備「スズキ セーフティ サポート」に対応した新型ジムニー
1998年に登場して以来、20年ぶりにモデルチェンジを果たした4輪駆動シリーズの軽自動車『ジムニー』と小型車『ジムニーシエラ』。“新世代ジムニー”として安全装備も充実させ、その中心となっているのが予防安全装備「スズキ セーフティ サポート」である。

今や新型車が登場すると必ず搭載されるのが衝突軽減ブレーキシステムを中心とした予防安全技術だ。スズキは「スズキ セーフティ サポート」として、車両ごとに最適なシステムを搭載してきた。その中で新世代ジムニーが搭載したのは、クロスビーやワゴンRなどにも採用されたのと同じ単眼カメラとレーザーレーダーを一体化したコンチネンタル製のシステムだ。

このシステムでは、衝突軽減ブレーキをクルマだけでなく歩行者にも対応させ、作動範囲は自車速度約5~約100km/h(対象が歩行者の場合は約5~約60km/h)と広範囲だ。他にも車線逸脱警報機能やハイビームアシスト、誤発進抑制機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能などを装備し、さらに新機能として標識認識機能を追加している。

この装備についてスズキの四輪予防安全システム設計部の浅川芳幸氏は「ユーザーの要求というより時代の流れを受けて搭載を決めた。欧州でシエラを展開するにも搭載は欠かせないと判断した」と話す。本格オフローダーであるジムニーにとっても安心安全に対する装備は欠かせなかったようだ。

ただ、スズキは現在、予防安全装備として小型ステレオカメラやミリ波レーダーをはじめ、中には赤外線を使うレーザーレーダーのみを搭載する車種もある。そんな中でジムニーは単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせたシステムとした。その採用の決め手はどこにあったのだろうか。

これについて浅川氏は「採用にあたっては3つの要件がある。一つめは機能と性能で、二つめはレイアウト。三つめがコストとなる。新型ジムニーはガラス面積が小さく、コンパクトなシステムが欠かせなかった。単眼カメラとレーザーレーダーの一体化されたこのシステムは、高性能でコストも安く、今回採用にあたって最適なスペックだった」と話す。

アダプティブクルーズコントロール(ACC)を可能とするミリ波やステレオカメラは考えなかったのだろうか。「ミリ波はコストの面で最初から外れていた。ステレオカメラは新型の開発期間がかなり長かったこともあり、タイミングとして間に合わなかった」(浅川氏)という。

一方、ジムニーを購入するニーズとして予防安全はあまりないのではないかとの質問に対して浅川氏は、「ユーザーからの要求ということより、時代の流れとして、あるいは会社の方針として搭載を前提として開発が進められた。ただ、これを不要とするユーザーが多いという予測も立てており、そのために下位グレードで非搭載車を選べるようにした」と回答した。

(レスポンス 会田肇)

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