トヨタ、配車サービス車両向けトータルケアサービス開発…まずはグラブが運用へ

トヨタ販売店と配車サービス事業者が共通の情報プラットフォーム上で車両データを共有し、メンテナンスなどを一貫して行う配車サービス車両向けトータルケアサービス
トヨタ自動車(Toyota)は12月18日、配車サービス事業者向けに、トヨタ販売店と配車サービス事業者が共通の情報プラットフォーム上で車両データを共有し、車両管理、保険、メンテナンスなどを一貫して行う配車サービス車両向けトータルケアサービスを開発した、と発表した。

トヨタはこのトータルケアサービスを、まずはシンガポールにおいてアジアの販売統括会社のトヨタ・モーター・アジア・パシフィックと連携し、東南アジア配車サービス大手のグラブが保有する車両1500台に提供する。

このサービスでは、車両に搭載された通信型ドライブレコーダーの「TransLog」から、トヨタが構築したコネクティッドカーの情報インフラである「モビリティサービスプラットフォーム」に収集される走行データを、グラブとトヨタ、トヨタ販売店が相互に活用することで、安心・安全な配車サービスを実現する。また、トヨタ販売店では、グラブ車両専用にトヨタ生産方式による高効率のメンテナンスサービスを提供する。

走行データの活用では、トラブル時には車両状態を把握することにより、グラブセンターがドライバーをサポートするとともに、運転挙動を踏まえたドライバーへの各種アドバイスも実施していく。また、トヨタ関係企業(あいおいニッセイ同和損害保険株式会社の現地子会社)が、走行データ連動型自動車保険を提供しており、安全運転の向上と保険料の低減が可能になる。

メンテナンスにおいては、各車両の走行状況、車両状態に関するデータを基に、メンテナンス時期の最適化を行う。また、トヨタのシンガポールの販売店に、トヨタ生産方式のノウハウを駆使した超高効率メンテナンスを実現する「ICS」(Intensive Care Stall)を設置し、配車サービス車両の非稼働時間を短縮するとともに、メンテナンスコストの低減を図る、としている。

(レスポンス 森脇稔)

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