トヨタが「幹部職」を新設、「FA制」も導入して専門性を重視[新聞ウォッチ]

トヨタ自動車本社
気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年12月27日付

●賃上げ要請6年連続、首相数値目標は示さず(読売・2面)

●資生堂社外取締役を辞退、日産・志賀氏「一身上の都合」で(読売・8面)

●旧経営陣に禁錮5年求刑、東電原発事故強制起訴裁断(朝日・1面)

●新生銀取引は「社長案件」損失付け替えゴーン前会長特別扱い(朝日・26面)

●日産課徴金取り消し、消費者庁、三菱自の燃費不正(朝日・26面)

●幻の科学技術立国、「公費で自動車業界支援」基礎研究にカネ回らず、財務省、産学連携の内閣府事業批判(毎日・11面)

●特捜部年末年始も聴取、ゴーン容疑者の接見許可へ、ケリー被告は入院(毎日・23面)

●トヨタがFA制度導入、来春めど幹部職ら対象、専門性生かす職場へ売り込み(東京・7面)

●車の国内生産、11月は5%増(東京・7面)

●日仏連合「ゴーン後」見えず、ゴーン退場そのとき何が(日経・8、9面)

●トヨタ系自動運転会社、4月発足(日経・14面)

ひとくちコメント

日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が逮捕されて以降、その関連のニュースを除くと、自動車メーカーの記事が極端に減っているが、そんな中、きょうの東京が「総合面」で、珍しくトヨタ自動車の人事制度の話題を大きく取り上げている。

そのメインタイトルは「トヨタがFA制度導入」。サブタイトルには「来春めど幹部職ら対象、専門性生かす職場へ売り込み」としている。

トヨタは2019年1月の組織変更で、社長以下の執行役員数を23人に半減するとともに、常務役員と役員待遇の常務理事、職能資格の基幹職1級、2級を統合し、「幹部職」を新設する。社長や副社長によるトップダウン型の意思決定を素早く実行に移すためだが、幹部職や基幹職には職歴、年齢の制限を設けず、若手を含む専門性の高い人材を登用するという。

このため、記事によると、「自らの専門性や知見を生かせる職場への異動希望を表明できるフリーエージェント(FA)制度を導入。自動運転開発や新形態の移動サービス参入など事業領域が拡大する中、特定分野で高い技量を持つ人材を要職に登用。幹部の役割を従来の管理、調整から実務重視に転換することで、事業展開の迅速化を目指す」と伝えている。

FA制といえば、大リーグなどプロ野球で適材適所に優秀な選手を獲得するための制度として知られているが、トヨタでは「モノづくりは人づくり」として、これまで年功序列を重んじてきた。まさか、プロ野球の選手のようにFA制でライバル企業に移籍したいと希望することはないだろうが、新年からの「幹部職」やFA制導入のショック療法が、吉と出るかどうかが、興味津々である。

(レスポンス 福田俊之)

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