金銭の授受なしで互いの愛車を一時交換、世界初のシェアリングサービス…カローゼット

CAROSETの発表会に出席した関係者。左から電通の大久保裕一氏、カローゼットの内藤丈裕社長、大和ハウス工業の富樫紀夫氏、東京海上日動火災保険の堤 伸浩氏、Fujisawa SST協議会の山本賢一郎氏、三菱地所の小林京太氏
カローゼットはユーザー間で愛車の一時交換が可能なアプリサービス「CAROSET(カローゼット)」の提供を12月10日より開始すると発表した。クルマを所有するユーザー同士だけをターゲットにした、今までないユニークなカーシェアリングの取り組みを取材した。

◆オーナー間での支払いはゼロ! 前借り制度も用意

「カロ―ゼット」は、所有する自分のクルマをアプリに登録することで、ニーズに合う他のカローゼット会員のクルマと「一時的に」交換できるサービスだ。これにより、カローゼットの会員は、クルマのメーカーやタイプ、デザイン、カラー、装備など、自分のクルマとは異なる他車両を利用できるようになる。

最大の特徴は、自分が他の会員からの愛車一時交換リクエストに応じた日数分だけ、自分も他の会員に愛車一時交換がリクエストできるという、“相互扶助”の考え方で成り立っていることにある。つまり、クルマを互いに交換して利用することを前提としているため、オーナー間での利用料金は一切発生しないのだ。カローゼットによれば「世界初めてのシェアリングサービス」になるという。

仕組み着いてもう少し詳しく説明しよう。カローゼットに登録した会員は、一次交換をリクエストする側を「ビジター」と呼び、一次交換に応じる側を「ホーム」と呼ぶ。たとえば、自分がホームとして3日間、他の会員からの一時交換に応じると3日分のビジターとしての権利が取得できる。これを“原資”に他の会員に一時交換をリクエストできるのだ。これは1日ずつ3回に分けてもいいし、1度に3日間利用しても構わない。

一方で、リクエストしたくてもビジターの権利が足りない時は「前借り」できる制度もある。ビジターの権利が1日しかないのに3日間をリクエストしたい時は2日間の前借り。30日以内にその日数分だけを他の会員のリクエストに応じてればいい。これで費用は発生しない。ただ、自分が所有するクルマにリクエストが来ないこともあり得る。その場合は返済できなかった前借り1日につき4980円を支払うことで精算はできる。

◆新型車など興味あるクルマにも乗れる「プロオーナー制度」

また、クローゼットには自動車ディーラーなどが参加する「プロオーナー制度」も用意されている。この場合、一般オーナーはプロが管理する良質な車両と一時交換できるし、関心のあるクルマに試乗することができる。加えて、この場合はプロオーナーは一般オーナーのクルマを利用することはないのもメリットとなるはずだ。プロオーナーは新規顧客を獲得するきっかけになるなど、「互いにメリットは大きく、会員の中にはこれを専門にする人が出ても不思議ではない」(内藤社長)とする。

「プロオーナー制度」には既に東京/神奈川地区でBMWやプジョーなどを手掛ける「サンオータス」、千葉県下に販売拠点を持つ「FLEX」、「ボルボカージャパン」、「Honda Cars 東京西」がこのサービスに参画しているという。

カローゼットの内藤丈裕社長は本サービスについて、「日本には“向こう三軒両隣”という隣人扶助の考え方が築かれてきた。味噌が足りない時に隣から借りれば、違う機会に大根を多くもらったから隣に分けてあげる。カローゼットはそんな考え方に近いサービスだ。これを“Opnen Personal Asset(OPA/オーパ)”と表現し、互いに生活の利便性向上を目指せるコミュニティ理念を築いていけるようにしたい。カローゼットではこの考え方を国際特許として申請済みだ」と述べた。

この日は、このオーパの考え方に賛同する企業も出席した。大和ハウス工業は、千葉県船橋市に建設中の大規模マンション「プレミスト船橋塚田」でこのコンセプトに基づく説明会を入居者に実施。パナソニックが関わるFujisawa SST協議会 では、「 Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」で先進的な取り組みを官民一体で行うプロジェクトを進める。三菱地所は、宮城県仙台市の「泉パークタウン」でOPAの概念を活用した新たなビジネスモデルやサービスの検討を進めていく予定だ。

(レスポンス 会田肇)

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