古くても故障しても全部楽しい! 30年前の三菱 パジェロを深い愛で包む道産子オーナー

  • 三菱 パジェロ

    三菱 パジェロ

前の愛車、ダイハツ エッセをリフトアップして楽しむなど、クルマが好きなLEO(北国の民)さん。エンジンにもこだわりを持つLEO(北国の民)さんが次に手にしたのは30年落ちの三菱 パジェロでした。

周囲から反対されるほど古いクルマでしたが、このクルマでしか得られないものがたくさんあったと、大満足のカーライフを満喫しているようでした。

そんな、LEO(北国の民)さん×パジェロのお話です。

――LEO(北国の民)さんは現在、パジェロに乗られているということですが、これまではどんなクルマに乗ってこられたんですか?

この前に乗っていたのがダイハツのエッセです。これが最初のクルマでして、その次が今のパジェロです。

  • ダイハツ エッセ

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――エッセからパジェロってだいぶクルマの種類が違うなと思うのですが、パジェロに買い替えようと思ったキッカケとは何ですか?

元々、ダイハツのエッセをリフトアップしてマッドタイヤを履かせてオフロードカスタムしていたんです。あと、デリカスターワゴンに乗っている同級生がいたのも大きかったですね。

彼のクルマをたまに運転したり、助手席に乗ったりしているうちに、三菱のエンジンが気に入ったんです。

エンジンは4D56って型式なんですが、このエンジンを積んでいてなおかつオフロードでも走れるクルマというとパジェロだったので、これを選んだという感じです。

――デリカスターワゴンのエンジンが気に入ったということですが、どういうところに惹かれたのでしょうか?

音ですね。エンジン音が重低音でトラックのディーゼルエンジンのような、迫力のある昔ながらの音なんですよ。それと古いクルマの割には、ちゃんとキビキビ走ってくれるようなところですね。

――かなりマニアックなこだわりだなと感じたのですが……以前からクルマが好きだったのでしょうか?

もう中学2~3年生ぐらいからずっとクルマは好きで、高校生の時にかなりのめり込みましたね。エッセもカスタムして乗っていたし、かなりクルマ好きでした。

――パジェロはおそらく中古車として買われたと思うのですが購入の際、特にこの部分は譲れなかったポイントってありますか?

パジェロで2.5Lのディーゼルでマニュアル車、というのはもう外せない条件でしたね。その条件でずっと探していて、ある日ポンと中古車市場に出たのをそのまま買った感じです。

――探し始めてから結構時間はかかりましたか?

1年半ぐらいかかりましたね。

――長い時間をかけて探したので、かなり期待値が高かったかなと思いますが、実車を見に行ったときに購入の決め手になったポイントとは?

いや、実は実車は見てないんですよ。全部Web上で接客してもらって買ったものでして……。決め手になったポイントとしては、本州の内陸で使われていたクルマだったので、30年落ちのクルマにしては、サビが全くと言っていいほど無い、綺麗な状態だったんですよ。

それとワンオーナーで純正のステッカー類の剥がれ等もなく、車庫保管でボディやシートの色あせがない綺麗な状態でした。ボディの四隅にはちょっとぶつけちゃったような傷がちらほらありましたけど、これなら大丈夫だろうということで、ほぼほぼ即決で買わせていただきました。

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――納車されたときに初めて実車を見たと思いますが、改めてどんなことを感じられましたか?

パジェロ自体欲しいなと思っていましたけど、実車を見たことがなかったので、「やっと来たな」という、ずっと探してたものを手に入れた嬉しさがありましたね。

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――パジェロを購入するにあたり、周りの方の反応はいかがでしたか?

職場の上司含め、周りには反対されてました。「いくら何でも古すぎる」って。

昔のクルマって10年・10万㎞って言われていましたし、僕が買ったのは年式も30年以上経っていて、走行距離も買った時点で9万8000㎞ぐらいだったんです。

だからいろんな面で維持費だとか修理費だとか馬鹿にならないから、やめたほうがいいっていう心配はされました。

あとは僕が軽自動車に乗っていたので、「そんなにいきなりデカくしなくてもいいんじゃないか?」とか「今の時代にMT車って……」という感じで言われましたね(笑)。

――周りからは反対されても、やっぱりパジェロは外せなかったっていうのは、LEO(北国の民)さんの思いが強かったからなんですね。

やっぱり、あの時代の三菱のパジェロに乗りたいっていう願望が強かったんで……後悔はないです。

――実際納車されて、乗ってみての第一印象って覚えていますか?

走りに関しては加速した時のもたつきとか、高速域に入ったときにうるさかったり、あんまりスピードが乗らなかったり、ちょっとひ弱だなって感じるところはありましたね。

――このクルマに替わってから、お出かけの頻度とかって、だいぶ変わりましたか?

いえ、大きくは変わらないですね。元々エッセでもあちこち遠出していたので。今のクルマになってもあちこち行ってます。

――ちなみにインスタのお写真を見ると、大自然の中で撮られることが多いのかなという印象なのですが、撮影時は自然を意識して、このクルマで出かけるみたいな感じですか?

そうですね。写真を撮る時は「街中や人工物と撮るよりも自然とともに撮る方がパジェロに合っていて、かっこよく撮れる」という点は意識しています。

丸1日カメラを持って写真を撮りに出かけたり、出勤前にちょこっと近場で写真を撮ったりしています。

――行きつけのドライブスポットや撮影スポットなどはできましたか?

僕がよく撮りに行ってるのは近場の河川敷とかだから、ドライブスポットというほどでもないですね(笑)。あとダムの近くに橋があって、その橋の上とかでも結構撮れるので、よく行っています。

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――前愛車のエッセのころからSNSへ投稿されていると思いますが、パジェロに乗ってからは、例えばフォロワーさんの反応などは変わりましたか?

海外の方からフォローされることが圧倒的に増えましたね。海外で走ってるパジェロも結構多いからですかね。

きっとランクルとかもそうだと思いますけど、タフなSUVって海外で結構活躍している印象なので、おそらくその関連でフォローしていただいた方が増えたのかなと思いますね。

――買われた時点で、30年近く前のクルマということだったので、故障したり何か不具合が起きたりといったトラブルはありましたか?

購入してからはもうすごかったです。納車してからの1年間は、月1回はあっちこっち直してました。

――正直、そういうことが続くと、所有するのが嫌になったりすることはありませんでしたか?

それは全くなかったです。旧車の醍醐味というか、またここ壊れたっていうのがなんか自分の中で楽しくなっていて、これぞこのクルマだなっていう。修理するたびに「次はどこが壊れるんだろう?」っていうのを修理終わったときからもう考えていました。

――逆にそういう予想をしだすんですね(笑)。元々エッセの頃からクルマをカスタムされていましたが、パジェロはどうですか?

最初はエッセみたいに車高を上げたりして楽しもうと思っていたんですが、納車されて実車を見て、乗っていくうちに「このまま維持し続けたい」っていう気持ちが強くなっていきました。

だから今風なカスタムをバチバチにやるよりも、当時のものをそのままを生かすよう、あえてノーマルを維持しています。

――購入されてから、2年ほど経たれたかと思いますが、このクルマでの一番の思い出はどんなことがありますか?

それこそ僕の写真関係ですが、フォトコンテストに出して入賞したり、カレンダーの写真に選んでいただいたりだとか、このクルマと自然の景色を合わせることで、結構いろんな方に評価してもらえるようになったことがいい思い出ですね。

――オフ会にはよく参加されているのですか?

エッセのころからオフ会には参加していたのですが、オフ会を含めた旧車のイベントにもよく参加するようになりました。

――LEO(北国の民)さんが思う、オフ会やイベントへの参加、SNS上で繋がることへの魅力や良さってどんなことがありますか?

年齢関係なしに楽しくクルマの話ができたり、自分の知らないクルマの情報を知れたり、別の方が乗っているクルマのカスタムのこだわりポイントを聞けることですかね。

新しい世界ではないですけど、新しい視点でいろんなクルマを知ることができるのは面白いポイントです。

――愛車パジェロのここを見てほしい、自慢したいポイントってどこでしょうか?

フォルムですね。僕のパジェロは5ドアのロングタイプで、オーバーフェンダーがつくワイドモデルです。堂々とどっしり構えるフォルム自体が自分の好きなポイントです。

バンパーガードが純正でついているのですが、今の車には新車ではもう付けることができないものが、純正で堂々とつけていられるっていうのも好きなポイントですね。

――買われてから2年と少し経ったということで、今後このクルマでこういうことをしたいなとか、こういう場所に行きたい、などご予定はありますか?

まだまだ直しきれてないところや交換できてない部品がたくさんあるので、徐々にそういうところにお金をかけて、直していきたいと思います。

それが済んだら、いつかはパジェロで北海道を脱出してドライブしてみたいなと思います。

――では、このパジェロってLEO(北国の民)さんにとって、どういう存在でしょうか?

なんだろう……「パートナー」ですかね。

パジェロがあるからこそ色んなところに行ってみようとか、行動範囲も広がって、外遊びも増えていくと思います。

昔のクルマにあえて乗るって正直大変なこともありますが、それ以上に楽しさがあるので、パジェロからいろいろ教えてもらったみたいな思いが強いですね。

そう考えると、パートナー……相棒というニュアンスが一番近いと思います。

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LEO(北国の民)さん

(文:福嶌弘)