人生初の愛車は「ヒトメボレ」で手に入れた1988年式 日産 シルビア Q's
人もクルマも、一瞬で心を奪われる「ヒトメボレ」って、生涯にそう何度もあるものではないはず(恋多き人は別として笑)。
今回取材した「うにちあんさん」が、人生初の愛車である1988年式日産 シルビア Q'sと出逢ったきっかけもまさしく「ヒトメボレ」だったそうです。
「惚れるのに理由なんかいらない」なんていいますが、野暮なのは百も承知で、うにちあんさんの愛車であるシルビアに対する想いを伺いました。
――まずは、うにちあんさんの愛車について教えてください!
愛車は1988年式の「日産 シルビア Q's」です。手に入れてから1年半が経ち、現在の走行距離は12万9000km、私が所有してからは約1万km走りました。
――S13型のシルビアというと30年くらい前のクルマですよね。もともとクルマがお好きだったんですか?
もともとはまったく興味がなく、クルマ好きになったのは最近なんです。偶然、アニメ版の頭文字Dを観たことがきっかけでこの型のシルビアが好きになりました。
なかでもナイトキッズのガムテープデスマッチの人(「妙義ナイトキッズ」の庄司慎吾。愛車はEG6型のシビック)と池谷センパイ(池谷浩一郎、愛車はS13型シルビアK‘s)が好きです!
―― そこからS13型のシルビアを手に入れようと思うほど惚れ込んでしまったのですね
はい。まさにシルビアは「ヒトメボレ」でした。中古車検索サイトでS13型のシルビアに的を絞って探して、手に入れたクルマが現在の愛車です。
私にとって初の愛車なんですが、周囲からは「壊れるからそんなクルマ買うな!」って止められました。
S13型のシルビアは欲しかったけれど、前期・後期やグレードにはこだわりませんでした。このクルマも、手に入れてから前期型だと知ったくらいですし(笑)。
――惚れ込んだクルマが人生初の愛車なんて最高じゃないですか!!このシルビアを愛車に選んだ決め手は何だったんですか?
形と雰囲気ですね。とにかく顔がかっこいい!!というのが決め手でした。それと、最近のクルマにはないデザインであることも決め手でしたね。
―― たしかに、S13型のシルビアってイケメンですもんね。納車された日のこと、覚えていますか?
覚えいています。ワクワクしながら何百㎞も離れたお店までシルビアを迎えに行きました。
気合いを入れて自走で帰りましたが、納車直後にエンジンから異音が聞こえてきて怖かったです。そんなこともあり、途中、ビジネスホテルに1泊したのが思い出深いですね。
――それは大変でしたね…。ご無事で何よりです。その後、S13型のシルビアとの記念すべき初ドライブはどちらへ?
群馬県にある榛名山です!アニメ版の頭文字Dに出てくる場所がたくさんあって、しかも初めて自分のクルマで行けたことに興奮しました。
――頭文字Dファンにとってはまさに聖地巡礼ですよね。では、これまでのカーライフで印象に残っているエピソードを教えてください
パーキングエリアでパワステがオイル漏れしたときですね。皆さんに見られながらレッカー移動しました…。
――それはお気の毒でしたね…。では、うにちあんさんがこのシルビアを手に入れてから手を加えた箇所について教えてください
とにかく壊れるので(仕方なく…を含めて)、手を入れた箇所がたくさんあります。
エンジンもオーバーホールしましたし、エアフロセンサーが壊れたら部品がないということで、エアフロレス化したりもしました。あと、トランスミッションも壊れたので新調しましたね。
――手に入れてからずいぶんお金を掛けたんですね…。シルビアに乗るようになってご自身のライフスタイルに変化はありましたか?
とにかくクルマにお金が掛かるので、洋服や化粧品、食事など、ありとあらゆる出費を削りました。結果としていろいろ生活費を削りましたが、何とかなっています。逆に今まですごく贅沢していたことに気づくきっかけにもなりましたね。
それにしても、こんなに壊れるものなんですね…。正直言ってナメていました(苦笑)。
――…お察しします。うにちあんさんがこのシルビアを維持するうえで意識していることはありますか?
自分では分からないことばかりなので、気になることがあればすぐ主治医に診てもらっています。
旧車を見てくれそうな近所の車屋さんに片っ端から電話していたときに知り合った方なんですが、他では冷たい対応をされることが多かったなか、親身になって診てくださるので頼りにしています。
――いい主治医の方と出会えて何よりです!それでは愛車のお気に入りのポイントや今後、手を加えたいところを教えてください
ハンギョドン(サンリオのキャラクター)が好きなので、ハンギョドングッズをたくさん飾っているところです。
カスタムでいくと、前期型のリアスポイラーを付けたいのですが、どこにも売っていないんです…。それと、オフ会に参加したときに装着率が高かったバケットシートを付けたいなって思います。あとリトラクタブルヘッドライトのクルマが気になっているので、お金があれば180SXもほしいですね(笑)。
――では最後に、うにちあんさんとって愛車のシルビアはどのような存在ですか?
恋人みたいなものですね。でも…大きな故障は勘弁してほしいです(笑)。
30年以上の前のクルマに一目惚れして手に入れ、さまざまなトラブルに悩まされ、生活費を削ってでも維持している…。時には厳しい現実を突きつけられても、一目惚れではじまった恋は冷めることなく、苦労を重ねた分、より愛情が深まっているように感じられました。
今後大きなトラブルに見舞われることなく、うにちあんさんとシルビアの相思相愛の関係がいつまでも続くことを願うばかりです。
【Instagram】
うにちあんさん
<取材・編集 株式会社キズナノート>
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