ノア･ヴォクシーとステップワゴン 新型ミニバンの「エクステリア」を徹底比較！

「どれも似ている」などと言うなかれ。同じように見える箱型のミニバンも、そのモデルならではの個性にあふれている。今回はノアとヴォクシーのほかにホンダのミニバン、ステップワゴンも交え、エクステリアデザインを比較してみよう。

ノア

ノア　S-Z　レッドマイカメタリック

ノアのフロントマスクは、先代のイメージを引き継ぎつつ正常進化している。V字のイメージが緩和されてよりワイドになり、立派さが増した。デザインは、大きく分けて2種類あり、エアロ仕様では押しの強いメッキグリルを採用。その両サイドはブラックアウトされていて、キラキラしたグリル部分との組み合わせが先鋭的なイメージを印象づける。

ノア　Z　スティールブロンドメタリック

標準仕様のモデルでは、グリルはボディカラーと同色で、U字型の輪郭を描く。メッキ加飾は抑えられていて、やや落ち着いた顔つきだ。親しみやすさを感じさせつつも、上質さを兼ね備えている。LED式ヘッドライトは全グレードで標準。なお、全幅は先代モデルより35mm広がって1730mmに。全高はFF車で1895mmとなった。

ヴォクシー

ヴォクシー　S-Z（2WD）　マッシブグレー

ノアの兄弟車であるヴォクシーのフロントグリルは、先代から大幅に変わった。車幅いっぱいまで広がった大胆な形状で、顔全体がグリルとなっているイメージだ。中央は5段のルーバー状になっており、サイドには菱形が並ぶ。薄型LEDヘッドライトはクールな印象。グリル内にレイアウトされたライトも、ヴォクシーならではの個性を演出する。

ステップワゴン

ステップワゴン　e:HEV AIR（FF）フィヨルドミスト・パール

対するステップワゴンのフロントまわりは、特にベーシックモデルのステップワゴン エアーでは、極限まで要素を削ぎ落としたシンプルでフラットなデザインでまとめられている。最近のホンダ車に共通するデザイン言語を適用し、穏やかさとリラックス感を演出。ファミリーカーらしい優しげな表情を手に入れた。開発陣によれば、「安心」と「自由」を表現したスタイリングだという。ボディサイズは大幅に拡大し、全幅は1750mmになった。

ステップワゴン　e:HEV SPADA　プラチナホワイト・パール

力強さが強調されたステップワゴン スパーダにおいては、エアーよりも厚みのある黒いグリルを用いてスタイリッシュなイメージを追求。クリーンさを保ちながらも、クロームパーツを増やして高級感を加えている。空力パーツは控えめで、スッキリした精悍な表情に仕上がった。さらに力強さを求めるユーザーに対しては、カスタムパーツによるドレスアップも提案されている。

ノア・ヴォクシー

新型ノア／ヴォクシーは、フロントオーバーハングが切り詰められていて、エンジンフードも短い。フロントウインドゥはかなり寝かされた形状だ。ショルダーラインは水平だが、スライドドアの後ろからはキックアップしてスポーティな印象を与える。グラスエリアはリアクォーターからリアまでつながって、ルーフが浮き上がって見えるフローティングスタイル。流麗さと重厚さを両立させている。全幅と全高は先代モデルより拡大したが、全長は4895mmのまま。ホイールベースも2850mmで従来と変わらない。

ステップワゴン

「“きれいな箱”を目指した」という新型ステップワゴンは、潔く直線的なフォルム。ショルダーラインは最後部で少しだけ跳ね上がるが、ほぼ水平を保っている。ドアハンドルも真っすぐで、前後でシンメトリー。幾何学的なシャープさが際立つ。Cピラーを太くすることで、頼もしさと余裕が表現されている。カタマリ感をストレートに押し出したことで、サイズ以上に大きく見える効果が生まれた。ステップワゴン エアーの全長は4800mmで、ステップワゴン スパーダ（写真）の全長はエアーよりも30mm長い4830mmとなっている。

ノア

ノアのリアコンビネーションランプは、先代モデルから大きく変わった。両サイドに縦型のランプを配置していたのに対して、新型ではリアウインドゥの下からラウンドしつつ吊り上がる形に。リアクォーターのグラスエリアには干渉していない。テールゲートは立体的な形状で、上質感を演出している。エアロ仕様のリアバンパーは専用デザインとなる。

ノアは標準仕様でも上部にスポイラーがあり、リアコンビネーションランプにはLEDが採用されている。ホイールは「X」グレードがスチールホイール＋樹脂キャップで、「Z」と「G」はシルバーメタリック塗装のアルミホイール。サイズはいずれも16インチ。エアロ仕様では、「S-G」グレードが16インチのシルバーメタリック塗装で、「S-Z」グレード（2WD）はブラック塗装を施した17インチのアルミホイールを装着する。

ヴォクシー

ヴォクシーのリアコンビネーションランプは、細長い形状で水平に2本。フロントグリルと呼応したグラフィックが、クールで都会的なイメージを抱かせる。幅を広くとったことで、ワイド感が生まれた。ランプの下にくっきりとした弧を描く凹面を配したことが、立体感を強めている。「S-G」グレードが16インチのミディアムグレーメタリック塗装の16インチ、「S-Z」グレードではハイブリッド車専用の装備として、ダークグレーメタリック塗装の17インチアルミホイールも用意される。

ステップワゴン

先代モデルの特徴であった、縦にも横にも開く「わくわくゲート」は新型ステップワゴンでは採用されず、バックドアはノア・ヴォクシーと同じ縦開きタイプになった。縦長のリアコンビネーションランプは、初代ステップワゴンに回帰したようなデザイン。エアーにはスポイラーが装着されていないので、単純明快なシンプルさが生まれた。16インチのベルリナブラック＋切削クリアアルミホイールを装備。

スパーダには、カラードテールゲートスポイラーが標準装備される。リアコンビネーションランプはエアーと同じで、シンプルさが保たれている。リアバンパーは直線的なデザイン。フロントからサイドを経てぐるりと全体をまわるメッキモールが下部に配されており高級感を強調する。アルミホイールは16インチでエアーと同じだが、ダークな色調でスポーツテイストを高めている。上級グレードのプレミアムラインには専用デザインの17インチホイールが用意される。

［GAZOO編集部］

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