縁あって仲良し夫婦のもとにやってきた1999年式レクサス・GS400(UZS160型)

この取材を続けていると、「クルマに選ばれている」としか思えないようなオーナーに不思議と縁がある。1台を愛し続けるオーナーも、複数の愛車と暮らすオーナーも、「クルマへの愛情」の深さは変わらない。

今回登場するのは、1999年式レクサス・GS400(UZS160型、以下GS400)を所有する、48歳の男性オーナーだ。整備士の資格を持つオーナーは現在、複数のクルマを所有している。そこへ昨年末、新たに加わったGS400は、ナンバーが付いたのが2週間前だそうだ。

GS400は、トヨタ・アリスト(シリーズ2代目)の逆輸入モデル。見た目はアリストだが、レクサスのエンブレムと左ハンドルが逆輸入モデルの証だ。ボディサイズは全長×全幅×全高:4805mm×1800mm×1435mm。駆動方式はFR。このクルマに搭載されているV型8気筒DOHCエンジン「1UZ-FE型」の排気量は3968cc、最高出力は260馬力を誇る。ちなみに、現在のオドメーターは6.4万マイル(約10万3千キロ)を刻んでいる。

「今は妻の通勤用になっていますね」とオーナーは語る。今回のインタビューは、奥様にも同席していただいた。愛車の話題に加えて、ご夫婦のカーライフについても伺った。まずは、オーナーがGS400に出会ったきっかけを尋ねてみた。

「妻の愛車が車検切れ寸前で、当初は買い換えを考えていましたが、最終的には我が家にあるバイクと知人の所有していたクルマを交換する形になったんです。そのクルマがたまたまGS400でした。『アリストの逆輸入車がある』ことを知ったのは、このときが初めてでしたね。セダンは、25年前に乗っていた三菱・ディアマンテ以来乗っていなかったのですが、年齢的にも落ち着きのあるクルマに乗ってもいいかなと思ったのと、気構えなく夫婦で共有できるクルマも今後はあったほうがいいと思い、GS400の車検が12月に切れたタイミングで譲ってもらいました」

最初に出会ったときの印象は?

「左ハンドルのアリスト、しかもレクサスとして向こうで売られていることを今まで知らなかったので、驚きました。乗り心地も静かで快適そのものです。少し年式は古くても『これが高級車なんだな』という印象でした」

モディファイとして手を加えた部分はあるのだろうか?

「ダウンサスが入れてあったのですが、乗り心地があまりにも悪いので純正に戻しました。車高は落ちているほうがカッコいいですが、ドリフトするわけではありませんし、少しカッコ悪くても、このノーマルが似合います。快適さを楽しみたいですね。それから、ホイールのセンターキャップが社外品になっているので、純正に戻したいです」

GS400を所有して変化したことは?

「まだ乗り始めなので特にないんですけど、そういえばユーザー車検へ行ったとき、偶然隣のラインにR34スカイラインGT-Rのオーナーがいて『珍しいですね』と声をかけられたことはありました。見る人が見ればわかるんですね。ちなみに妻の職場では、何かの外車だと思われているようです(笑)」

あえて主張しないのが粋な1台なのかもしれない。

自身が整備士の資格を所持していることもあり、これまで50台を越えるクルマを乗り継いできたオーナー。あまりにも多すぎて本人が覚えきれない愛車遍歴を、奥様のほうがよく覚えているところに夫婦仲の良さが伺える。

奥様によると、おもな愛車遍歴は、三菱・ランサーエボリューションⅦ、長年欲しかったと語るロータス・エスプリ、アルティマ(ウルティマ)スポーツ、フォルクスワーゲン・バハバグ、スズキ・カプチーノ、ユーノス・コスモ、アウトビアンキ・Y10など、実に多彩だ。

なかでもアルティマ(ウルティマ)スポーツは、日本でも5台ほどしか走っていないといわれるレアな1台だ。アウトビアンキ・Y10は奥様もよく乗っていたそうで、「よく故障した」とのこと。続けてユーノス・コスモとの馴れ初めも、奥様から伺うことに。

「ユーノス・コスモは、雪の重みで潰れた知人宅のガレージから救出した個体で、それは無残な廃車レベルの状態だったんですけど、夫は『かわいそう』と言って引き取ってきて直して乗っています」

オーナーを選ぶ「クルマの気持ち」がわかるような気がするエピソードだ。現在、8台のクルマを所有していて、ナンバーがついているのはこのGS400とロータス・2Eleven、スズキ・カプチーノ、軽トラック。あとはレストア待ちのクルマたちだという。

「私はもともと整備士をしていたのですが、仕事で整備することはあっても自分のクルマを直す暇がなかったんです。今回、やっと自分のクルマを整備して、ユーザー車検まで初めて自分でやりました。私のスタンスは、『後悔するなら買ってしまうこと』です。特に古いクルマは『今後発生する修理込み』で買います。故障があっても自分で手直しできればOKですね。買って後悔もするけど、懲りないです(笑)。壊れないのは良いですが、手がかからないクルマもつまらない。私は『ちょっと悪い子』のほうが好きですね」

このように、さまざまなクルマを所有してきたオーナーだが、クルマ好きになったきっかけは何だったのだろうか。原体験を尋ねてみた。

「スーパーカー世代なので、ランボルギーニ・カウンタックの存在がきっかけですね。親にミニカーを買ってもらいました。それからシボレー・コルベットスティングレー(C2)も。007で水陸両用のマシンとして登場したので、ミニカーを買ってもらうと、風呂に持ち込んで、沈めて遊んでいました(笑)」

最後に、今後愛車とどう接していきたいかを尋ねてみた。

「まだ乗り始めたばかりですし、もしかするとこの先、売却することもあるかもしれないし、わからないです。とりあえずは今、我が家にいる不動車たちを起こしてあげたいですね。終活しないと(笑)。アガリの1台は、縦目のメルセデス・ベンツに乗りたいですね」

GS400と、味わい深い旧車たちに囲まれたカーライフを、夫婦でこれからも満喫してほしいと、ほのぼのとした気持ちになった。

(編集: vehiclenaviMAGAZINE編集部 / 撮影: 古宮こうき)

[ガズー編集部]

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