ド迫力な小型車KOTO、日産京都自動車大学校・・・大阪オートメッセ2024

  • 第27回オートメッセ2024 日産京都自動車大学校のKOTO

    初出展のKOTO

2024年2月10-12日(土~月)インテックス大阪(大阪国際見本市)にて第27回大阪オートメッセ2024が開催された。出展社が売りたい商品やコンセプトモデルが多く出展しているが、学生が製作したクルマを出展しているブースも幾つかあった。今回は日産京都自動車大学校のKOTOをご紹介する。

日産京都自動車大学校は東京オートサロンにも出展したエルグランドGLASSIER、SETOと、大阪オートメッセが初出展となるKOTOの3台を出展。エルグランドGLASSIERは家族全員が楽しめるクルマ、SETOはキューブをベースにブルーバード410風にカスタマイズした現代×レトロを実現したクルマだ。そして、KOTOは学生がこんな車があったらいいなという想いで製作したクルマだそうだ。ベース車は2008年から2012年まで販売をしていた初代KIX(キックス)、三菱自動車のパジェロミニのOEM供給を受けていた軽自動車となる。学校で教材として使っていたクルマだという。

KOTOとは古都をローマ字にしたもので、学生が考える「わびさび」を表現している。日本独特の美しさ、質素さ、奥深さなどを表現したのだろう。KOTOの製作メンバーである堀川さんによると、京都を感じさせるモチーフを車の随所に織り込んでいるそうだ。どこがそのようになっているのかも教えていただいた。

フロントグリルは伏見稲荷大社の千本鳥居、オーバーフェンダーは世界遺産にも登録されている東寺の五重塔の屋根のカーブ、Aピラーからつながるルーフのサイド部分は日本刀を意識したデザインとなっている。
インテリアではフロントスピーカ部分を障子の格子のようにし、紅葉したもみじが浮き上がるライトアップをしている。唯一の女性メンバーが担当したそうだ。内張には着物の染めで革を彩る、京都のレザーブランドAKIITO(アッキート)のレザーを装着している。

  • 第27回オートメッセ2024 日産京都自動車大学校のKOTO

    1300年の歴史を持つ伏見稲荷大社が誇る、圧巻の千本鳥居をイメージ

  • 第27回オートメッセ2024 日産京都自動車大学校のKOTO

    フロントオーバーフェンダー 東寺の五重塔の屋根の優美なアーチをモチーフ

  • 第27回オートメッセ2024 日産京都自動車大学校のKOTO

    リアオーバーフェンダー東寺の五重塔の屋根の優美なアーチをモチーフ

  • 第27回オートメッセ2024 日産京都自動車大学校のKOTO

    赤い色部分が日本刀をイメージしている

  • 第27回オートメッセ2024 日産京都自動車大学校のKOTO

    ドアスピーカー部分を障子の格子にみたて、京都らしい模様

  • 第27回オートメッセ2024 日産京都自動車大学校のKOTO

    着物の染めで革を彩る、京都のレザーブランドAKIITOのレザー

製作中に苦労したのはフロントバンパーだったとのこと。写真ではわかりにくいが、複雑な形状をしており、一番かっこいいカーブや傾きを作り出すのが難しかったそうだ。オートメッセ開幕の数日前まで頑張って製作をしていたというだけに、公道で走る姿を見てみたいが、ナンバー取得に必要な書類が無いらしく、公道デビューは難しそうだということだ。

自動車大学校では、クルマの基礎を学んできた学生達が最終年に卒業制作の意味も込めて作り上げるカスタムカーを展示している。もちろん現状プロでもなく経験も浅いため粗もあるだろう。しかし、商品として販売するためのクルマと異なり、学生が素直に作りたいクルマのため、オートメッセという個性が強い車が沢山あるなかでも、異色のオーラを放っていた気がした。

  • 第27回オートメッセ2024 日産京都自動車大学校のKOTO

    GTウィングで迫力があるリア

(GAZOO編集部)