クルマ雑誌の編集部に潜入!「VINTAGE Paradise」

クルマを楽しむライフスタイルを表現した表紙が美しい雑誌『VINTAGE Paradise(八重洲出版)』は、「旧車レストアのバイブル」といわれる雑誌『Old-timer』の増刊号として2015年よりスタートし、およそ3カ月に1度のペースで発刊されています。旧車の魅力を広く伝えるVINTAGE Paradiseはどのように作られているのか、編集長の五十嵐重明さんにおうかがいしました。

旧車趣味の裾野を広げる

2017年11月現在、6号目まで出版されているVINTAGE Paradise。発刊のきっかけは、2013年に始まったイベント「お台場 旧車天国」で、1万人以上の来場者が訪れたことでした。文字通り旧車のイベントですが、来場者のほとんどが旧車を所有しておらず、「古いクルマに興味を持つ予備軍がたくさんいるのでは?」と、旧車趣味の入門書という位置付けで創刊されました。

「VINTAGE Paradiseでは、Old-timerで取り扱っていない情報を中心に、どちらかといえばこれからの旧車ファンを増やす目的でテーマを考えています」と五十嵐編集長。旧車趣味を始めるにあたり「どういったクルマを選んだらいいか?」、「予算はどれぐらい?」、「旧車オーナーの課題は何か?」などをテーマに、ビジュアルを重視した誌面を展開しています。そのため「Old-timer」のような、「古いクルマを自分で再生する」といったDIY的な要素は除かれ、旧車のあるライフスタイルを提案し、所有するにあたっての不安を払拭させるような内容で構成されていることが特徴です。

ディープなファンを増やしたい!

Old-timerの編集部員と一緒に、同じイベントに取材に行くことも少なくないそう。しかし、ディープなマニア向けの雑誌とビギナー向けの雑誌では視点や切り口が異なるため、取材対象も変わるもの。VINTAGE Paradiseの誌面には、1970~80年代のクルマが多く登場しています。

「幅広い世代に旧車の楽しさを知ってもらいたいので、若いオーナーさんは積極的に掲載するようにしています。多くのオーナーは、旧車を購入しても修理はショップに出している人がほとんどです。でも、旧車の魅力にもっとハマってもらって、いずれは自分でいじる趣味に発展してもらいたいですね」。

表紙の写真からもわかるように、VINTAGE Paradiseは見ているだけでも楽しめるもの。旧車の所有に興味がある人はもちろん、旧車のデザインに魅力を感じる人も、ぜひ手にとってみてくださいね。なお、創刊のきっかけとなった「お台場 旧車天国」は、11月19日(日)にも開催されるそうですよ!

<VINTAGE Paradise>
出版社:八重洲出版
発売日:不定期
価格:¥980円+税
ウェブサイト:https://www.yaesu-net.co.jp/

<お台場旧車天国2017>
開催日:2017年11月19日(日)
開催地:臨海副都心青海地区お台場特設会場
ウェブサイト:http://www.oldtimer.jp/tengoku/

(取材・文:別役ちひろ、写真:木谷宗義、編集:木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road