地域や車種でも人気数字が変わる？　専門家に聞いた意外と奥深いナンバープレートの話

2020.01.02 10:00

街中のクルマに目を向けると、「1111」や「8888」といったナンバーをよく目にします。クルマの買い替え時に合わせて好きな番号が選べる希望番号。ゾロ目は抽選でしか手に入らない場合もある、など制限があったりしますが、実は地方やクルマのサイズによって人気が分かれていたりします。

調べると意外と奥が深いナンバープレートの話について、今回、全国自動車標板協議会の岡安雅幸さんにお話をうかがいました。

1、3、5、8それぞれ数字に意味がある!?

1桁ナンバーの数字をみていくと、人気なのは1、3、5、8です。1（ナンバー1）や8（末広がり）の意味はわかるとして、なぜ3や5が人気なのでしょう。

「3は風水では金運アップや三方良しなど、大きな発展を意味する数字といわれているそうです。また5は、ご縁や五行という意味を含んでいるとか。これらをかけ合わせた数字だと、最近では『358』なんてナンバーも人気なんですよ」

ちなみに「358」は、それぞれ縁起が良いとされる数字をかけ合わせただけでなく、「エンジェルナンバー」と呼ばれるものになるのだそう。これはスピリチュアルの分野でも「大きな変化や創造」を意味する、大変良い数字なのだとか。

「他にも『1122』や『8008』など、左右で別の数字を配置したり、左右対称で数字を同じにしたりするナンバーも定番人気です。かくいう私も、あるナンバーを使って左右対称の番号を取得しています。ゲン担ぎにはなりますが、やっぱり長く乗るものですから、好きな番号を取りたいですよね」

ちなみに「1111」や「8888」などの人気のゾロ目は抽選になります。そのため、確実に欲しいという方は、あえてゾロ目を狙わずに、取得できる縁起のいい数字を選ぶ人もいるのかもしれません。

実はたくさんある！　地方特有ナンバー

街を歩けばよく見かける希望登録番号ですが、地方特有ナンバーや職種を限定した番号などもあるのだとか。

「たとえば『8787（ハナハナ）』は、沖縄で人気の番号ですが、これは沖縄で乾杯の時の掛け声として使われています。また長野県の松本ナンバーではB'zと絡めて『178（稲葉）』なんて番号が人気です。ほかにも山梨では『3776（富士山の標高）』、下関では『2929（29＝ふぐ）』も人気です。調べると実はいろんな地方性があり、奥が深いんです」

また最近では、こういった遊び心だけでなく、ナンバーを実用的に使う企業や自治体も多いといいます。

「例えばバス会社では、ナンバーとそのバスの号車ナンバーを合わせてお客様に覚えやすくしていたり、『119』を登録している消防車があったりと、様々な活用がなされています。また結婚記念日やお子さんの誕生日にしている方もいたりと、ナンバー1つ取ってもいろんな使われ方があるんです」

ちなみにこんなに希望ナンバーが当たり前になると、番号は枯渇しないのか心配になりますが大丈夫なのでしょうか。

「今の計算では、ナンバーの上につく、ひらがなと分類離番号で数10年もつように計算されています。また分離番号も現在は数字＋アルファベットが入ってきています（例：50Cなど）。そのため、当分の間は、希望番号が枯渇するといった心配はありませんので安心してください」

数字＋アルファベットの分離番号は、まだまだレアだといいます。街で見かけた方は注目してみましょう。

番号1つとっても個性や目的が異なる希望番号。ちなみに先日三峯神社に遊びにいった際、神社所有のバスが全て『333（みつみね）』になっていたのを発見しました。こういった要素を偶然見つけると、違ったクルマの楽しさが増えるかもしれませんね。

（取材・文：おおしまりえ　編集：ミノシマタカコ＋ノオト）

＜取材協力＞
一般社団法人　全国自動車標板協議会
http://www.n-p.or.jp/

[ガズー編集部]