【連載全16話】第1話 日産パルサー ミラノX1…地名が車名になっているクルマ
いったいどんな理由で付けられたのか? 今回は、国内外の地名がそのままモデル名やグレード名になっているクルマ、16車種をピックアップ。週替わりで紹介します。
日産パルサー ミラノX1
日産初のFF車だったチェリーの系統を受け継ぐ欧州調のコンパクトカーとして、1978年に誕生したパルサー。1982年に2代目に進化するが、1984年のマイナーチェンジの際に、3ドアハッチバックに“ミラノX1”と称するグレードが追加された。
その前年の1983年、長引く労働争議で体力が低下したアルファ・ロメオと、欧州進出をもくろむ日産が設立した合弁会社ARNA(Alfa Romeo Nissan Autoveicoli)から、アルファ・ロメオ・アルナと名乗るモデルがデビューした。これは2代目パルサーの3ドア/5ドアハッチバックの車体に、アルファ・ロメオ初のFF車だったアルファスッド系のパワートレインを組み込んだものだった。
そのコラボレーションを記念して命名されたグレード名が、アルファ・ロメオの本拠地である“ミラノ”と、初代チェリーの開発コードネームにして高性能グレードの名称だった“X1”を組み合わせたミラノX1。パルサーの3ドアハッチバックには1300と1500が存在したが、エアロパーツやブラックとグリーンの2トーンカラーの専用シートなどで内外装をスポーティーに装った1500の上級グレード3種にその名称が与えられた。
1986年にパルサーは世代交代して3代目となったが、ミラノX1の名は先代と同様3ドアハッチバックの上級グレードに継承された。その後アルファ・ロメオがフィアットの傘下となり、日産との提携が解消されたこともあって、1990年に登場した4代目ではその名は消えた。
[ガズー編集部]
【連載全16話】地名が車名になっているクルマ特集
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