【連載全16話】第13話 ダットサン・サニー カリフォルニア…地名が車名になっているクルマ
いったいどんな理由で付けられたのか? 今回は、国内外の地名がそのままモデル名やグレード名になっているクルマ、16車種をピックアップ。週替わりで紹介します。
ダットサン・サニー カリフォルニア
1977年に登場した型式名B310こと4代目サニーに、1979年に追加設定されたサニーシリーズ初となる5ナンバーの乗用ワゴン。そのサブネームは、自由で明るいカリフォルニアのライフスタイルから生まれた新たなコンセプトのクルマ、ということで与えられた。カリフォルニアを拠点とする北米日産から先行販売されていたため、「カリフォルニアの新風がUターン上陸」などとうたわれて売り出された。
日産では今で言うSUV的なマルチユースなモデルと位置づけており、ワゴンではなく5ドアスポーツセダンと称していた。ボディーは既存の商用バンの流用ではなく、ルーフはセダン/バンより低くクーペとほぼ同じ高さで、リアウィンドウは強く前傾しており、スポーティーでスタイリッシュな印象だった。シャシーもセダン/クーペに準じており、当初のエンジンは1.4リッター直4 OHVのシングルキャブ仕様のみとなっていた。
サーフィンに象徴されるアメリカ西海岸ブームの真っ最中だった日本市場に折よく投入されたカリフォルニアは、オプションだった木目模様のデカールが映えるアメリカンでスポーティーな雰囲気が受けて人気モデルとなる。定番化して、FRからFFに転換した5代目B11や6代目B12にまで存続した。
その次の7代目サニーの時代にもカリフォルニアを名乗るモデルは存在したが、本来のサニー(B13)とは別系統の商用バンであるADバン(Y10)と基本設計を共有するようになってしまったため、有名無実化。その代限りでカリフォルニアの名も消えた。
[ガズー編集部]
【連載全16話】地名が車名になっているクルマ特集
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