【連載全12話】第4話マツダ・サバンナRX-7カブリオレ・・・ルーフが開く日本生まれの2シーター

サンルーフやパノラマルーフもいいけれど、ルーフそのものが外せたら、さらに開放的なドライブが楽しめます。今回は、そんな屋根が開くモデルのなかから、2人乗りの日本車をピックアップし紹介します。

マツダ・サバンナRX-7カブリオレ

1985年に登場した型式名FC3Sこと2代目サバンナRX-7に、1987年に追加されたカブリオレ。日本車では1970年に生産終了となったダットサン・フェアレディ2000(SR311)以来、実に17年ぶりとなるフルオープンの2座スポーツだった。

ボディーは、グラスハッチが備わるクーペのルーフとプラス2の後席を取り去ったうえで、トランクルームを新設。電動開閉式のソフトトップは乗員の頭上のルーフパネル部分が着脱可能な樹脂製で、これを取り外すことにより、フルオープン、クローズドのほかに“ルーフレス”と称する、タルガトップのルーフを外したような状態にすることができた。オープントップモデルとはいえ空力特性に優れる点も特徴で、Cd値はクーペの0.32に対してクローズドの状態で0.33、フルオープン(ただしサイドウィンドウは上げた状態)で0.39と発表されていた。

オープン化による車体剛性の低下を補う対策により、5段MT仕様で1360kgという車重はクーペのGTリミテッドより80kg増加。パワーユニットはクーペと同じく654cc×2から最高出力185PSを発生する13Bロータリーターボで、ギアボックスは5段MTまたは4段AT。もともとパワフルだったため、重量増によってクーペより多少の性能低下は認められるものの不満は感じられないと自動車専門誌では評されていた。

オープンといっても硬派なロードスターではなく、標準で本革シートを備えるなどクーペよりスペシャルティーカー的な要素が増したモデルとあって、価格はクーペの上級グレードであるGTリミテッドより70万円ほど高かった。1991年にクーペはアンフィニRX-7(FD3S)に世代交代するが、カブリオレは翌1992年まで継続生産された。写真は最終モデルとなった限定車のファイナルバージョンである。

[GAZOO編集部]

【連載全12話】日本のオープン2シーター

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