【メーカー紹介】ENKEI(エンケイ)

パーツメーカーの中には、自社ブランドの製品だけでなく、自動車メーカーの純正品や他社ブランドのOEM生産を行っている会社も少なくありません。アルミホイールを製造する「ENKEI(エンケイ)」もそのひとつ。今回は、世界に生産拠点を持つエンケイにスポットを当ててみましょう!

創業時の社名は「遠州軽合金株式会社」

エンケイは1950年、静岡県浜松市に設立。戦前に培った航空機部品生産のアルミ鋳造技術を活用し、アルミ部品を作るメーカーとして産声をあげました。1967年からアルミホイールの鋳造技術開発に着手し、国産初のアルミホイール製造に成功します。当時の日本はまだ、アルミホイールの存在もあまり知られていなかった時代だったとか。

ちなみに、現在の社名「エンケイ」の名は、創業時の社名「遠州軽合金株式会社」の略称。1989年から「エンケイ株式会社」の社名となっています。

主要自動車メーカーに純正アルミホイールを供給

主要製品となるアルミホイールは、アフターマーケット用自社ブランド製品のほか、主要自動車メーカー、オートバイメーカーに純正アルミホイールとしてOEM供給。他ブランドのアフターマーケット用ホイールの製造も行っています。ホイール以外では、アルミエンジンパーツ等も製造。加えて、ボルトやナット、ハブリングなどホイール周辺部品の製造販売も。

ENKEIブランドのホイールは、モータースポーツの舞台でも活躍しています。F1には1984年から挑戦を開始。1995年からはマクラーレンとパートナーシップを結んで、300戦以上のレースを戦ってきているほか、WRC(世界ラリー選手権)やスーパーGT、スーパー耐久、D1、ダカールラリーなど、さまざまなモータースポーツのトップカテゴリーでも活躍中です。

一年間に生産できるアルミホイールの数、2,640万本!

自動車メーカーにOEM供給を行うエンケイの一年間の生産能力はなんと2,640万本(2014年)。国内だけにとどまらず、アメリカ、タイ、マレーシア、中国、インドネシア、フィリピン、インド、ベトナムの8カ国に生産・販売拠点を持つ、グローバルな企業なのです。

自分のクルマに純正アルミホイールが装着されている人は、ホイールをよく見てみると、エンケイのロゴがどこかに刻印されているかもしれません。今度、クルマに乗るときは、ホイールをチェックしてみたいですね!

(木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]