どう違う? 自動ブレーキのスペック各メーカーまとめ
現在、各自動車メーカーから続々と登場している「衝突被害軽減ブレーキ」、いわゆる「自動ブレーキ」装着車両。どの会社も同じような内容に見えますが、果たしてどうなのでしょうか?
今回は国産メーカーの主な自動ブレーキの内容を各メーカーの公式サイトからピックアップしてまとめてみました! なお、各情報は記事執筆時点(2016年7月末)のものになります。
スペックは何を意味している?
今回のまとめは各メーカーの発表値に基づいてまとめています。必ずしもこの数値は絶対ではありませんし、雨や雪などの天候、タイヤの状態、路面の状況によっても違いがでますので、くれぐれも安全装置を過信せず、安全運転を心がけてくださいね!
・センサーの方式について
現在の主流はレーザーレーダー方式、ミリ波レーダー方式、単眼カメラ方式、ステレオカメラ方式の4タイプとなっています。それぞれ特性が違うため、車種によっては複数の方式を組み合わせた車種も存在しています。
・歩行者検知機能
車両だけでなく、歩行者に対しても自動ブレーキが作動するかどうかを表します。こちらも条件によっては作動しない可能性があるので、過信は禁物です。
・作動範囲速度
自動ブレーキが作動する速度域を表します。この速度以下、もしくは以上の速度の場合は作動しません。
・速度低減量
自動ブレーキが作動したからといって必ず停止できるとは限りません。ここに記載された数値が約30km/hとあれば、30km/hまでなら停止できる可能性があり、それ以上の速度であれば記載された数値分減速できるものとなります(例:60km/hで走行中であれば30km/hまでは減速し、被害を小さくする)。
トヨタ
非装備車種も、マイナーチェンジで続々搭載!
・Toyota Safety Sense C
センサーの方式:レーザーレーダーと単眼カメラ
歩行者検知機能:なし
作動範囲速度:約10km/h~約80km/h
速度低減量:約30km/h
主な装着車:アクア カローラアクシオ ノア エスティマ など
・Toyota Safety Sense P
センサーの方式:ミリ波レーダーと単眼カメラ
歩行者検知機能:あり
作動範囲速度:約10km/h~最高速(対車両) 約10km/h~約80km/h(対歩行者)
速度低減量:約40km/h(対車両) 約30km/h(対車両)
主な装着車:プリウス ランドクルーザー
日産
自動運転の急先鋒だからこそ、自動ブレーキも抜かりなし!
・エマージェンシーブレーキ(カメラ)
センサーの方式:単眼カメラ
歩行者検知機能:あり
作動範囲速度:約10km/h~約80km/h(対車両) 約10km/h~約60km/h(対歩行者)
速度低減量:約30km/h(対車両・対歩行者)
主な装着車:ノート セレナ エクストレイル など
・エマージェンシーブレーキ(レーダー)
センサーの方式:ミリ波レーダー
歩行者検知機能:記載なし
作動範囲速度:約5km/h以上(対車両) 約5km/h~約70km/h(対停止車両)
速度低減量:約60km/h(対車両・対停止車両)
主な装着車:スカイライン フーガ
ホンダ
大型車種からミニバン、軽自動車まで広くカバー!
・シティブレーキアクティブシステム
センサーの方式:赤外線レーザー
歩行者検知機能:なし
作動範囲速度:約5km/h~約30km/h
速度低減量:約30km/h
主な装着車:フィット シャトル N-BOX S660 など
・CMBS(HONDA SENSING)
センサーの方式:ミリ波レーダーと単眼カメラ
歩行者検知機能:あり
作動範囲速度:約5km/h以上(対車両) 約5km/h~約80km/h(対歩行者)
速度低減量:記載なし
主な装着車:レジェンド オデッセイ ステップワゴン など
スバル
アイサイトは自動ブレーキの先駆者!
・EyeSight Ver.2
センサーの方式:ステレオカメラ
歩行者検知機能:あり
作動範囲速度:全速度域
速度低減量:約30km/h
主な装着車:クロスオーバー7 XVハイブリッド など
・EyeSight Ver.3
センサーの方式:ステレオカメラ(カラー)
歩行者検知機能:あり
作動範囲速度:全速度域
速度低減量:約50km/h(対車両) 約35km/h(対歩行者)
主な装着車:レヴォーグ レガシィ フォレスター など
マツダ
マツダの安全思想を形にした「i-ACTIVSENSE」
・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)
センサーの方式:赤外線レーザー
歩行者検知機能:なし
作動範囲速度:約4km/h~30km/h
速度低減量:約30km/h
主な装着車:デミオ アクセラ アテンザ など
三菱
安全かつ快適なドライブをサポートする予防安全技術「e-Assist」
・FCM
センサーの方式:レーダーセンサー
歩行者検知機能:なし(反応する場合もあり)
作動範囲速度:記載なし
速度低減量:約30km/h
主な装着車:アウトランダー など
・FCM-City
センサーの方式:レーザーレーダー
歩行者検知機能:なし
作動範囲速度:約5km/h~30km/h
速度低減量:約15km/h
主な装着車:ミラージュ など
ダイハツ
シンプルな構造で低価格を実現!
・スマートアシスト
センサーの方式:赤外線レーザー
歩行者検知機能:なし
作動範囲速度:約4km/h~30km/h
速度低減量:約20km/h
主な装着車:ミライース
・スマートアシストⅡ
センサーの方式:赤外線レーザーと単眼カメラ
歩行者検知機能:なし
作動範囲速度:約4km/h~50km/h
速度低減量:約30km/h
主な装着車:ブーン ムーヴ ウェイク など
スズキ
軽自動車初のデュアルカメラを使用したものも!
・デュアルカメラブレーキサポート
センサーの方式:ステレオカメラ
歩行者検知機能:あり
作動範囲速度:約5km/h~100km/h
速度低減量:約50km/h(対車両) 約30km/h(対歩行者)
主な装着車:スペーシア ハスラー イグニス など
・レーダーブレーキサポートⅡ
センサーの方式:ミリ波レーダー
歩行者検知機能:記載なし
作動範囲速度:約5km/h~100km/h(停止車両に対しては約5km/h~30km/h)
速度低減量:約15km/h
主な装着車:エスクード バレーノ など
いかがでしょうか? 一口に「自動ブレーキ」と言っても、歩行者までカバーするものとしないものや、作動する速度など、違いがあることがお分かりいただけたかと思います。もちろん性能の差は価格にも反映されるため、どれがベストなのかは人それぞれ。また、自動ブレーキ機能に付随して車線逸脱防止機能や、誤発進抑制機能などがつくものもありますので、どこまでの機能が必要なのかも含めてじっくり検討してみてくださいね。
(小鮒康一+ノオト)
[ガズー編集部]
関連リンク
最新ニュース
-
-
「この価格はやばい」「久々に国産車で欲しい」レクサス『LBX』の420万円グレード登場にSNS沸く
2024.11.04
-
-
-
究極の『インテグラ・タイプS』爆誕か!? アキュラ「HRCプロトタイプ」公開へ…SEMAショー2024
2024.11.04
-
-
-
トヨタ『ランドクルーザー250』をオープン化! 市販の可能性もある!?「ROXコンセプト」…SEMAショー2024
2024.11.04
-
-
-
スズキが考える理想の小型ハッチバックを追求した『バレーノ』【懐かしのカーカタログ】
2024.11.04
-
-
-
歌舞伎座でF1ラスベガスGPパブリックビューイング…團十郎の舞踊やマシンの展示も 11月24日
2024.11.04
-
-
-
日産「e-POWER」、グローバル生産150万台突破…国内販売比率は4割以上
2024.11.04
-
-
-
鈴鹿サーキットへは「相乗り」で、ホンダモビリティランドがライドシェア「notteco」公認へ
2024.11.04
-
最新ニュース
-
-
「この価格はやばい」「久々に国産車で欲しい」レクサス『LBX』の420万円グレード登場にSNS沸く
2024.11.04
-
-
-
究極の『インテグラ・タイプS』爆誕か!? アキュラ「HRCプロトタイプ」公開へ…SEMAショー2024
2024.11.04
-
-
-
トヨタ『ランドクルーザー250』をオープン化! 市販の可能性もある!?「ROXコンセプト」…SEMAショー2024
2024.11.04
-
-
-
スズキが考える理想の小型ハッチバックを追求した『バレーノ』【懐かしのカーカタログ】
2024.11.04
-
-
-
歌舞伎座でF1ラスベガスGPパブリックビューイング…團十郎の舞踊やマシンの展示も 11月24日
2024.11.04
-
-
-
日産「e-POWER」、グローバル生産150万台突破…国内販売比率は4割以上
2024.11.04
-