子どもをクルマに乗せるとき、忘れずに使いたい「チャイルドロック」とは?

進学だったり就職だったりと、はじめてクルマを所有するきっかけはいろいろあると思います。なかには、子どもが生まれたのをきっかけにクルマを買った人もいることでしょう。
今日は、子どもといっしょにクルマで移動する人にぜひ知ってほしい装備をお伝えします。

子どもは時として、大人は絶対にしないようなこともします。たとえばクルマでの移動中は、走行中にもかかわらずドアを開けるなんてことだって考えられます。想像してみてください、走行中にドアを開けたらどうなるか? それはとんでもなく危ないこと。ドアがほかのクルマやガードレールなどに当たって事故になる可能性もありますし、開いたドアから車外へ転げ落ちでもしたら大惨事です(実際にそんな事故も起きています)。

実は、どのクルマにもそんなアクシデントを防ぐ装備が備わっています。それが通称「チャイルドロック」。トヨタでは「チャイルドプロテクター」、日産は「チャイルドセーフティドアロック」などメーカーにより呼び名が異なりますが、いずれも同じ装備。後部ドアを開けるとドアの断面にレバーがあり、そのレバーを切り替えることで内側にあるドアノブが作動しなくなる、つまり後席の子どもは車内からドアを開けることができなくなるのです。

この仕掛けのもうひとつの効果は、子どもがクルマから降りる際に自分で勢いよくドアを開けて隣のクルマなどにドアをぶつけるのも防げるようになること。
チャイルドロックをかけるとドアの開閉を外にまわった親がおこなう必要がありますが、勢いよくドアを開いてしまう可能性があるうちは、親が責任をもってドアを開閉するほうが好ましいですよね。

パワースライドドアならではのメリットもある

パワースライドドアがついているクルマは、チャイルドロックをしていても運転席のスイッチからならドアを開けることができます。

ちいさな子どものいるファミリーにとって、パワースライドドアはこんなメリットをあることを覚えておくとクルマ選びが変わるかもしれません。

運転席からチャイルドロックを操作できるクルマも

ボルボ、ジャガー、ランドローバーなど一部の輸入車は、運転席のスイッチによりチャイルドロックのオン/オフが遠隔操作可能です。普段は後席のドアを内側から開かないようにしておき、子どもが下りるときだけ親が安全を確認して内側から開けられるようにできるのは便利ですね。

子どもが予想外の動きをするのは、子育てを経験した人ならよくわかるでしょう。「子どもが小さくてまだチャイルドシートに座っているから手が届かない」と思っても、小さな子どもは想像以上の動きをするので油断は禁物。大人の真似をしてドアノブをいじってしまいます。「まだまだ」と安心せずに、忘れずにチャイルドロックをかけておきましょう。
また、後席のパワーウインドウが開かないようにもしましょうね。子どもがイタズラして指や顔を挟んでしまう可能性がありますから。子ども乗せる際は不幸が起きる前に、ひと手間でできる対策をお忘れなく。

(文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)

[ガズー編集部]