中国人ドライバーを悩ませるナンバープレート制度とは?【北京の交通事情】

1年間に販売されるクルマが、2500万台にも迫ろうかという中国市場。軽自動車をあわせても500万台レベルの日本どころか、小型トラックを含めて1700万台レベルのアメリカさえも軽々と凌駕する規模を誇り、今も着々と拡大中です。

そんな状況の中、中国人ドライバーを悩ませるのがナンバープレートです。

ナンバープレートが取得できない!?

▲左側に街を表す漢字があり、右に英語と数字が並ぶ中国のナンバープレート。
▲左側に街を表す漢字があり、右に英語と数字が並ぶ中国のナンバープレート。

実のところ、都市部では中国政府はクルマの売れすぎに待ったをかけています。クルマが増えすぎて大気汚染も渋滞も深刻になっているのが理由です。そこで、政府は新しいナンバープレートの発行に制限をかけました。ナンバープレートがなくては、クルマを走らせることはできませんから、クルマの増加防止には効果絶大です。

制限の方法は、都市ごとに異なります。たとえば北京は抽選制度。どんなにお金持ちでも、抽選で当たらないとクルマは買えません。当選率は1~2%という厳しさ。一方、上海や深センでは競売制度。ナンバープレートが欲しければ、お金を積み上げなければなりません。最近の落札額は9万元(約160万円)を超えることもあるとか。コンパクトカーなら、車両価格よりもナンバー代の方が高くなりそうです。

▲上海の街を走る新エネルギー車。グリーンのナンバープレートを装着する。
▲上海の街を走る新エネルギー車。グリーンのナンバープレートを装着する。

そんな状況を利用して、新エネルギー車と呼ばれる電動車両(EV、プラグイン・ハイブリッド、FCV)の優遇措置として、ナンバープレートの無料発行を実施する都市もあります。上海もそうした制度を導入する都市で、街中では数多くの緑色のナンバープレートを装着した新エネルギー車を見ることができます。

▲急激にクルマが増えたため、街のあちこちで渋滞が発生している。
▲急激にクルマが増えたため、街のあちこちで渋滞が発生している。

渋滞対策として、ナンバーによる走行規制も

そんな難関をクリアして、ようやくクルマを入手できても、まだまだナンバープレートはドライバーに苦労をかけます。それがナンバープレートの数字による走行規制です。渋滞のひどい都市部に導入されたもので、ナンバープレートの末尾の数字によって、走行禁止となる曜日があります。北京では、月曜から金曜までの5日間、毎日2つの数字の車両が走行禁止となります。たとえば、月曜は1と2がダメ、火曜日は3と4がダメ、というような具合。これにより、街に繰り出すクルマが2割減って、それだけ渋滞が緩和するというわけです。数字と曜日の関係は、数か月ごとに変更されるので、ずっと同じ曜日が走行できないわけではありません。でも、せっかく苦労して手に入れたクルマも、“週に1日走ってはいけない”というのは悲しいもの。中国人ドライバーもなかなかつらいものがあるのですね。

(取材・文:鈴木ケンイチ 編集:ミノシマタカコ+ノオト)

[ガズー編集部]