4億円のエキゾーストノートを体験!熊本「メガスーパーカーモーターショー2018」
2018年5月25日(金)から28日(月)までの4日間、熊本空港にほど近いグランメッセ熊本にて「メガスーパーカーショー2018」が開催されました。キャッチコピーは「4億円のエグゾーストノートを聴いたことがあるか?」。
このイベントは「夢のあるクルマを通して、子供達に笑顔を与えたい」そして、「熊本地震からの復興に向け今も頑張っている熊本に再び注目を集めたい」との思いから行われているもの。主催者については後述するとして、熊本の子供たちに元気になってもらおうと、教育委員会の協力を得て県内に10万人弱いる小学生に無料チケットを配ったとのことでした。
エグゾーストノートが聴ける非日常体験
会場の中央に置かれていたのはランボルギーニ・カウンタック、ディアブロ、ムルシェラゴ、アヴェンタドールの4台。コンパニオンもなかなかで、子どもも大人も夢中で写真を撮っていました。スーパーカーと言えばやはりカウンタックですね。
- カウンタック、ディアブロ、ムルシェラゴ、アヴェンタドールが揃って中央を占める歴史展示
このほか、ブガッティ・ヴェイロン・スポーツヴィテッセ、ケーニグセグ・アゲーラRSR、そして「このショーに間に合わせたい」と、本国と粘り強い交渉の結果、なんとか間に合ったというブガッティ・シロン日本導入第一号車など、総勢20台のスーパーカーが展示されていました。しかも、見るだけでなく、全車エンジンをかけてエグゾーストノートを聴けるという非日常体験に子どもたちは大興奮でした。
- 1台ずつエグゾーストノートが聴けるということもあり、スーパーカーのまわりは常に人だかりができていた
スペシャルゲストの塚本奈々美さんと楽しんごさんによるブース紹介の時間もありました。また、福岡のディーラーから持ち込まれた車両も展示。
- シボレーのブースにはコルベットエディション65が展示されていた
- 昨年、日本上陸を果たしたマクラーレン720S
こんなショーを主催しているのはどんな人?
展示されているスーパーカーの多くには、同じ数字のナンバーが付けられていたので気になって聞いてみたところ、やはり一人というか一社の所有でした。
- イベントの主催者、新地会長と日本一号車のブガッティ・シロン。この日に間に合わせるために本国となんども交渉したという
このスーパーカーコレクションは、福岡に本拠があり、建築業を中心に傘下に20社を擁する芝浦グループホールディングス株式会社の創業者であり、現代表取締役会長の新地哲己さんが、40年来の夢を叶えた結果だとのこと。将来的には30台くらいに増やしたいと思っていて、現時点で2台のメガスーパーカーを発注済みなんだそうです。ちなみに、出力1000ps以上のスーパーカーを「メガスーパーカー」と新地会長は定義しています。
スーパーカーにのめりこむきっかけとなったのは、やはり1970年代後半のスーパーカーブーム。当時、日本各地で頻繁に開催されていたとあるショーでカウンタックを初めて見て衝撃を受け、「カウンタックが買える男になり、女性にモテるんだ!」との一心で会社を興し、ここまでがんばってきたのだそうです。「40年くらいかかってしまいましたよ」と、豪快に笑いながら今日までの道のりを教えてくれました。
展示されているクルマたちは時間をかけて一台ずつ増やしてきたのかと思いきや、初めての輸入車だったポルシェ・ボクスターを買ったのは5年ほど前のことで、それまではごく一般的なクルマしか所有したことがなかったそう。「日本で一番に取り組んだメガソーラー事業で儲りまして……」とのこと!
「クルマ離れだとか、若者がクルマを買わないだとかと言われ始めて久しいですし、スマホがあればあとは何も要らないという若者も多いと聞きます。それはいかにももったいない。やっぱり男の子はスーパーカーに憧れて欲しいし、買える男になってモテたいと思ってもらいたい。ここに来てスーパーカーを見て、私が夢を叶えた話を聞いた子どもたちの中から、将来一人でも多くのクルマ好きや、スーパーカーを買いたい一心で事業家になる大人が生まれればいいなと思っています」と新地会長。
ちなみに、一般的にカーイベントは土日で開催されますが、このメガスーパーカーモーターショーは金~月曜日まで4日間の開催でした。これは、「一人でも多くの子どもたちに見てもらうため。月曜日まで開催したのは、日曜日に運動会が行なわれる学校がいくつかあったからですよ」という新地会長の粋な計らいから。
会場を見ていると、スマホを持って走り回っている子どもは当然としても、引率の親や中高年世代もなかなか楽しんでいたようです。実際にこうしたスーパーカーを買えそうな世代は、ノスタルジーにひたりつつ未来の愛車を本気で選んでいるようでした。
成功者がこうしたショーを開催するのは、趣味や夢の実現、そして社会貢献という一石何鳥もの効果があるいい方法だと思います。自身の事業のPRにもなるでしょう。成功した人たちには、こうした社会貢献をどんどんやってもらいたいですね。「見て」「音を聴いて」というイベントはできたんですから、次はぜひ「乗れる」イベントをぜひ。
(取材・写真・文:大田中秀一 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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