首都高の人に聞いた「景色を見る」ならこの路線

東京都心部を縦横無尽に走る「首都高速道路(以下、首都高)」は、高い視点から都心部を眺めることもできれば、地下に潜り込み走り抜ける箇所もあります。カーブが多く、次々と刺激的な光景が目に飛び込むため、ドライバーも飽きずに走ることができるのではないでしょうか。

そこでふと思いました。「首都高を熟知する“中の人”なら、オススメのドライブルートを知っているのでは?」と。

というわけで、さっそく首都高を管理管轄する「首都高速道路株式会社」に取材を行ってオススメの路線やポイントを伺い、実際にドライブしてきました!

首都高に聞いたオススメのドライブルートはこれ!

Q1:眺めを楽しむとしたら、どの路線がオススメでしょうか?
A:今年の3月に開通した10号晴海線(晴海~豊洲)では、本線の両側に晴海運河を見渡すことができます。開放感があり、気持ちよく走ることができる路線です。

Q2:同乗者にちょっと自慢できるような首都高の景色トリビアを教えてください。
A:都心環状線(内回り)の芝公園付近では、進行方向左手に東京タワーを見ることができます。また同じく都心環状線の呉服橋付近では、左手に日本銀行の本店を見ることができます。

Q3:眺めの良い、オススメのPAはありますか?
A:辰巳第1PAは駐車場からの眺めが良く、都心のビル群や東京スカイツリーなども見ることができます。日が落ちたあとはキレイな夜景を見ることもできる、眺めを楽しむにはオススメのPAです。

実際に首都高を走ってたしかめてきた!

聞いてみると、やはり東京のシンボルと臨海部の景色が挙がってきましたね。そのほかにもいくつかのスポットやルートをお聞きしたので、実際に走って確かめてみました。まずは、有明から10号晴海線へ。
※ドライバーにはしっかり運転に集中してもらい、助手席から撮影しました。

写真提供:首都高速道路株式会社
写真提供:首都高速道路株式会社

開通したての臨海部の路線は運河沿いを走るため、気持ちがいいもの。ビルに向かって走る疾走感もなかなかです。続いて、首都高オススメビューポイントへ。飯倉を過ぎたあたりから、今か今かと眺めていたら……。

Licensed by TOKYO TOWER
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芝公園付近で見えてきました! 東京のシンボルはやはりオススメのビュースポット。首都高を走る疾走感のもと、間近に見上げる東京タワーというのも見応えがありますね。飯倉~芝公園~汐留の区間は、赤いタワーの姿がいろいろな形で見ることができます。

Licensed by TOKYO TOWER
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もうひとつの首都高オススメビュー、日本銀行本店(日銀)です。こちらは内回りで走ったときに撮影しました。

撮影日はなんと外壁工事中。本当なら東京駅を建てた建築家・辰野金吾による、壮麗な建物を眺めることができます。ちなみにこの日本銀行本店は、国の重要文化財です。

そしてオススメのPAは、有明JCTから湾岸線を行き、9号深川線に入る手前、坂を登った先にあります。辰巳第一PAはなんとも見晴らし抜群!

日中の眺めも最高ですが、夜景を楽しむのにもうってつけです。お手洗いもとてもキレイだし、ドリンクだけでなく、ホットスナックやアイスの自販機も充実。自販機群と背中合わせになる形で広々としたベンチが備えつけられているため、都市部のビル群を眺めながら休憩することができます。

さて、ほかにも首都高でこんな景色を見ることができました。6号向島線・向島を過ぎたあたりから、東京スカイツリーを眺めながら走行できます。

駒形を過ぎ、都心部に向かうとビルの隙間からほんの一瞬、清洲橋が見えました。
「貴婦人」と呼ばれている美しい橋です。

また、11号台場線でレンボーブリッジを走り抜ける途中、左手には晴海埠頭などの臨海部が一望できます。

首都高には刺激的な景色がいっぱい。単なる移動ではなく、首都高を「景色を眺める」という目的で走るのも、なかなか楽しいものです。

さて最後に、首都高からのお願いです。「くれぐれもわき見運転はせず、安全運転でお願いします」。首都高はたしかにビュースポット満載ですが、ドライバーはしっかり前を見て、車間やカーブ、スピードなどに注意して運転してください。「どうしても首都高ビューをゆっくり楽しみたい!」という人は、助手席や後部座席から楽しみましょう。

(取材・文・写真:別役ちひろ 編集:木谷宗義+ノオト)

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[ガズー編集部]