クルマ雑誌の編集部に潜入!クルマ屋が作る四駆道楽専門誌「CURIOUS」(キュリアス)

四駆道楽専門誌を謳う『CURIOUS』(キュリアス)は、ジープやランドクルーザーを始めとしたクロスカントリー4WD(クロカン四駆)と希少車に特化した自動車専門誌。一般的な自動車誌と違って、出版社ではなく自動車販売業者によって出版されているのが特徴です。ではこのCURIOUS、どのような内容でどのように作られているのでしょうか? 静岡県御殿場市にあるキュリアス編集部にお邪魔してお話を伺いました。

キュリアスはどのように始まった?

CURIOUSの起源は、静岡県御殿場市で自動車の販売・整備を行う株式会社カマドが、中古車販売業「ウォーターメインガレージ」を始めた際に、中古車事業を任された現・編集長の赤木靖之さんが、在庫車のインプレッションなどをブログに書き始めたことにありました。

そして2008年のあるとき、赤木さんが高校時代から憧れていた4輪駆動車専門季刊誌『CCV』の終刊が発表されます。このとき赤木さんは、CCV代表兼主筆の故・石川雄一氏に「カマド自動車の出版部でフォローをするのでCCVを続けてほしい」と申し入れたそう。しかし、「自分で始めたものは、自分で区切りをつける」という石川氏に決意は揺らがず。

そこで赤木さんは「私が本を作るなら、手を貸してくれますか?」と石川氏に打診し、「ひとりの寄稿者として書かせてもらえるなら」という話になり、CCVの流れを汲む四駆専門誌としてキュリアスがスタートしました。

雑誌キュリアスはこうして作られる

およそ半年に一度出版されるCURIOUS、その進行スケジュールや掲載企画などは赤木さんの思いつきだそうです。編集体制は、赤木さんとレイアウトなどを担当するもう一名のスタッフのみ。そのほかに寄稿者が数名いる程度とのこと。「自分は楽しいと思った取材しかしない!」と断言する赤木さんは、バックナンバーを広げ当時の取材の思い出を楽しそうに語ってくれました。

誌面に登場する試乗車両は、基本的にウォーターメインガレージの在庫車。中には赤木さんの思いつきでCURIOUS用に買い付けてくる車両もあるとか。「広報車を借りてくるわけでもなく、最終的には整備をしてから売り物にするため、遠慮なしに乗り回すことができるし、整備の様子を撮影することでメカニズムまで注目して誌面にできる」と赤木さんは言います。基本的には3~4カ月をかけて、1台の車両を日常の足として使ってレポートするそうで、富士山麓や山梨の林道でのオフロードインプレッションは定番コースとなっています。

写真:CURIOUS
写真:CURIOUS
写真:CURIOUS
写真:CURIOUS

みんなが楽しめる本音の自動車雑誌

在庫車を中心に試乗を行っているため、登場車種が古い車種ばかりになってしまい、「CURIOUSは古い車種しか認めないのか?」という誤解を受けることもあるそうですが、「古い車種が多く登場しがちだけれども、決して古い車種しか認めていないわけではありません。道具として優れていると感じた4輪駆動車を掲載しています」と赤木さんは話します。

また、「表紙を見るとマニアックな印象を持たれるかもしれませんが、四駆“道楽”専門誌なので初心者の方も気軽に手に取って付き合ってほしいですし、そんな誌面を作っていきたいですね」と語ってくれました。

クルマ屋さんが発刊する雑誌ならではの魅力が伝わってくる誌面は、4駆マニアだけでなくクルマ好きならきっと楽しめるはず。筆者は「背の高い4駆」に関してはまったくの素人ですが、今回の取材を通して読んだCURIOUSは、十分に楽しめる内容でした。オフロードインプレッションや、分解しての整備性・構造のレポートまでする自動車雑誌はほかに類を見ないもの。近い将来、過去の試乗記などをまとめた「ベスト盤」の出版も検討中とのこと! 今後もこの独自スタンスで続いてほしいと感じる自動車メディアです。

▼CURIOUS(キュリアス)
URL:http://www.w-m-g.jp/curious/

(取材・文・写真:西川昇吾 編集:木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]

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