海外で見かけたちょっと懐かしい日本車 ~東南アジア 平成車編~
前回お届けした「海外で見かけたちょっと懐かしい日本車 ~東南アジア 昭和車編~」の続編です。今回はタイを中心に隣国カンボジア、そして東南アジアではありませんが香港で見かけた日本車を加えて紹介します。今回選んだのは、すべて平成生まれの日本車です。
三菱・ギャラン(タイ・バンコク)
1987年(昭和62年)に登場し1992年(平成4年)まで販売された三菱・ギャラン。昭和から平成にかけて三菱の中核を担ってきたモデルです。中でも2.0Lターボエンジンと4WDを組み合わせた「VR-4」というグレードはWRC(世界ラリー選手権)でも活躍した当時の人気グレードで、バンコクで見かけたこの1台も外観を見る限りVR-4のようです。クルマに貼られたステッカーやホイールを見ると「ギャラン=ラリー」のイメージは今でも健在のようです。
トヨタ・セリカ(タイ・サケオ)
WRCの活躍と映画『私をスキーに連れてって』の劇中車として大きな話題となった先代モデルの後継として、1989年(平成元年)にデビューしたのがこちらのセリカ。ギャラン同様、こちらのモデルも「GT-FOUR」という2.0Lターボ4WDモデルがWRCで活躍しましたが、タイの片田舎で見かけたセリカはエンブレムを見る限りFFモデルの「GT-R」のようです。
アンフィニMS-6(タイ・バンコク)
アンフィニMS-6は、1990年(平成2年)デビュー。要はマツダ・クロノス(4ドアセダン)の5ドアハッチバック版ですが、そもそも日本ではあまり人気のない大柄な5ドアハッチバックだったこともあり、ブランド名「アンフィニ」と英数字を組み合わせたシンプルな車名を聞いてその形がすぐに頭に浮かぶ人は、日本でも少なそうなレアな車です。同じアンフィニにはMS-8とかMS-9、はたまた同時期にマツダMX-6というモデルもあり、よほどのクルマ好きでなければ混乱してしまいそうな車名ゆえか、マニア以外の人には話題にものぼらないクルマなので、異国の地で活躍している姿を発見したときには、感慨深いものがあったものです。
日産・フィガロ(タイ・バンコク)
Be-1、パオという当時のマーチをベースとするパイクカーシリーズの第3弾、日産・フィガロは1991年(平成3年)に登場。シリーズ中、唯一のターボエンジン搭載車です。程度のいい外装と純正ホイールの佇まいが、なぜだかバンコクの街に妙に馴染んでいました。新車発売当時から新しくも見えず、それでいて4半世紀経った今でも古くは見えないデザインは、とても魅力的だと感じます。
トヨタ・カムリ(カンボジア・シェムリアップ)
右のライトブルーのモデルは、1986年(昭和61年)から1990年(平成2年)にかけて販売された3代目カムリ。左に見えるシルバーの対向車は、1994年(平成6年)にデビューした5代目。歴代カムリが街中に溢れるカンボジアは、カムリファンにとっては天国のような国です。この地でカムリ以外のクルマといえば、レクサスRXぐらいでしょうか。特にアンコールワットの街シェムリアップでは、その傾向が強いように思えます。近年、カンボジアではプリウスも増殖中ですので、カムリ好きの方はお早めにどうぞ。
日産・マーチ(香港)
香港は東南アジアではありませんが、番外編として紹介します。運転教習中と思われる日産・マーチは、2002年(平成14年)デビューのモデル。日本と同じ左側通行の香港の風景は、右奥に見えるクラウンのタクシーや白いヴェルファイアの存在も相まって、とても日本的。2階建ての路面電車だけが「ここは日本じゃありません」と主張しているようです。
それにしても東南アジアの街の風景にはいつも日本車が行き交っていて、訪ねるたびに日本人としてちょっぴり誇らしい気持ちになります。タイは日本と同じく車道が左側ですが、国境を越えてカンボジアに入国すると、隣国ながら通行区分が欧米の多くの国と同じ右側通行。それゆえに地続きながらハンドル位置も車種も異なりますが、それでもどちらの国も日本メーカーの車がたくさん走っています。
さらに西へ行きベトナムに入ると、やはり日本車が多いものの、道の風景はまた変化します。日本の自動車メーカーには、世界中の道路を彩るような魅力的なクルマをこれからもどんどん出し続けて欲しいものです。
(取材・文・写真:高橋学 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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