妙高高原を舞台に公道を封鎖して行われた「妙高ヒルクライムHIL G.P2019」
5月11日(土)~12日(日)の2日、新潟県の妙高高原にヒストリックカーのエキゾーストノートが響きわたりました。アパリゾート上越妙高を起点に、公道を封鎖して行われる「妙高ヒルクライムHIL G.P2019」が開催されたのです。参加車両はおよそ60台、クラシックカーを中心に現代の車両やナンバーの付かないレーシングカーに至るまで、実に多種多様なクルマがエントリーしており、その初日の様子をお伝えいたします。
イベントを主催するのは、モータースポーツイベント・クラシックカーレース、ダートカーレースなどの企画・運営を行うNASC。JAF公認団体としてモータースポーツの推進を目的として発足し、長野を中心に東京、埼玉、アメリカ、計50名からなり、メンバーの1/3が「パリダカ」など海外ラリー参加経験者。通訳スタッフも配置し、世界基準のモータースポーツ展開を目指し活動している団体です。
ナンバーなし車両も走る本格的なヒルクライム
妙高ヒルクライムはNASCによるモータースポーツプロジェクトの一環で、地元の理解や協力を得ることで、文化遺産であるクルマ文化を観光やビジネスとしても根付かせたいという趣旨で行われているもの。車両クラスは大きくわけて4クラス。クラスAは1980年までに製造されたナンバー付きの車両、クラスBは1981年から2019年までに製造されたナンバー付きの車両、クラスCはナンバーなしの車両、それにクラスFというチューンドカーとスーパーカーのクラスにわかれて順位を競い合います。
もちろん、公道とはいえキチンと通行を止めて行う競技ですので、ヘルメットその他の用意は必須。サーキットで走るのと同様に、準備が必要です。今回、レポートする土曜日は9:00にスタートし、通常走行によるコースの確認と慣熟走行を行います。アパリゾートのホテルを中心にしたコースは、レグ1からレグ5までの5カ所にわかれ、各レグは概ね2㎞前後、2~3分で走り抜ける距離です。各レグでタイムを計測し、そのトータルで順位を競います。
見応え抜群の慣熟走行
実際の競技は日曜日ですが、慣熟走行が行われた初日だけでも十分に見応たえがありました。本戦のタイムアタックでは、各車両が数分ごとにスタートするのですが、この日は30秒ごとに次々と走り出していきます。そのため、場所によっては複数台が連なって走る姿も見られました。
またD1車両もエントリーしていることから、レグ3のゴールである駐車場ではドリフトのデモランも披露。自在に動く姿を小さな子どもが驚きの目で見つめていました。
プロドライバーによるラリーカーのエントリーも
こんなクルマの姿もありました。トヨタ・ハイラックスのラリーカーです。こちらはプロモーションも兼ねてのエントリーで、プロのドライバーによる迫力の走りを見せてくれました。ちなみにシルバーのハイラックスは販売車両で、このままで各種ラリーイベントにエントリー可能だとか。
妙高高原を舞台としたヒルクライムは、今回で3回目となりますが、主催の中島さんはかねてからこの地にはいい舞台になる要素が多分にあると考えていたそうです。見晴らしのいい開けた芝生のあるホテル周辺と新しくできた林野を走るバイパス、家族連れでも安心の宿泊施設、アクセスのよさ……と、このイベントはうまく育っていってくれるに違いない、そしていずれは英国の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」のようなイベントになってほしいと思っているそうです。
まだまだガードレールがない場所があったり、人員やスポンサーの確保などさまざまな点で拡充が必要だったりするとようですが、いずれ妙高屈指のカーイベントに育ってくれることでしょう。妙高高原を走るクルマの姿と参加者、来場者の笑顔を見てそう確信しました。
▼NASC
http://www.nasc.jp/
(取材・文・写真:きもだこよし 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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