愛犬と「車中泊」って難しい? 経験者に聞いてみた
犬を飼う人にとって、愛犬とのお出かけは楽しみのひとつ。できれば旅行も一緒に行きたいですよね。大阪府豊中市でドッグサロン「fuca」を経営し、梅花女子大学やヒューマンアカデミー&日本ペット技能検定協会でペットについて教えている安藤一夫さんは、趣味の車中泊を愛犬と一緒に楽しんでいます。
そこで、ペットのプロである安藤さんに、愛犬との車中泊のコツを聞いてみました。
愛犬と一緒でも臨機応変な旅ができる!
2019年、ついに念願のマイキャンピングカーを手に入れた安藤さん。車中泊は2017年頃から、行っていたと言います。
- 念願のマイキャンピングカーでの旅行の様子
「余命宣告を受けていた愛犬が旅立った後、数か月旅行ができていなかったこともあり、ほかの愛犬たちや妻と、いっぱい思い出を作ろうと旅行に出かけたのがきっかけです。最初はワンボックスカーの後部座席をベッドにしただけの簡易なクルマから始めました」
- ワンボックスカーの車内の様子。ワンちゃんたちも一緒です!
「どこでも車中泊ができるわけではないので、最初はドッグラン付きのサービスエリアを事前に探してから出かけました。車中泊をしなくても、愛犬と一緒に旅をするときは、ドッグランへ必ず寄ります。平日に出かければ、ほぼ貸し切り状態のことも多く、ペットにとっても気分転換になるのでおすすめです」
サービスエリアを利用しながら旅行するだけでなく、オートキャンプ場や車中泊ができる駐車場なども利用しているとのこと。
「今までいろいろなところで愛犬と車中泊をしてきましたが、気分に合わせて行先を変更できるなど、自由に旅行できる点が便利ですね。安上がりなのもいいところです」
- ペットOKのレンタルキャンピングカーも利用
安藤さんは、ふと目についた看板や景色に惹かれて、行先を変更することも。1日目はこの宿で、2日目はこの宿で……とプラン通りの旅行も楽しいものですが、予定に縛られたくない派にとってはぴったりの旅行手法のようです。
- ワンちゃんたちも観光を一緒に楽しみます!
クルマへの乗せ方は要注意
楽しげな様子が伝わってきますが、愛犬と一緒だからこその注意点もあるのでは?
「助手席から犬が首を出しているのを見かけたことがあると思いますが、犬を固定しない状態で助手席に乗せるのは安全運転の面でも危険ですし、違反行為もなります」
窓から顔を出しているとサイドミラーが見えなくなるので、運転上危険なだけでなく、しっかり車内でもつないでおかないと、助手席で犬が暴れたときに事故を起こす可能性もあります。
「今はシートベルトで固定できるペット用の『ドライブボックス』というものがあります。より安全を重視するなら、サークルやクレートがおすすめです。私も昔は助手席に愛犬たちを載せていましたが、やはり人もペットも命が大事。安全重視のため、あまり使わなくなりました」
- 安藤さんのクルマの様子。仕事柄、お客様のペットを乗せるため、いくつものゲージが並ぶ
災害時の避難先としては?
近年災害が増える中で、ペットがいると避難所へ行きづらいという問題が話題になっていました。安藤さんは、普段からペットと車中泊をすることで、避難訓練にもなると言います。
「平穏な間に実際に車中泊をしてみて、いざという時の練習をしておくと、非常時に慌てふためくこともなくなります。ただし、災害時の避難場所としてクルマを選択した場合、気楽な『車中泊』ではなく、ハードな『車上生活』になります。プライバシーの確保や状況に応じた移動、安全対策として鍵がかかるなどメリットがある反面、狭さやガソリンが必要といったデメリットもあることを覚えておいてください」
クルマでは避難できないケースもあるので、災害対策のひとつとして想定しておくのがよさそうですね。
マナーを守って楽しい愛犬との旅を
お話を聞いていると、車中泊でも愛犬とのドライブと大きな差異がないように感じました。
「ペット可のキャンプ場が減っているのですが、これは愛犬家マナーの悪さが原因です。同じように車中泊も、愛好家のマナーが悪ければ、禁止の道の駅は間違いなく増えていくでしょう。楽しい車中泊を続けるためにも、ペットのいる・いないに関わらず、マナーを守ることが大切だと感じています」
安藤さんは自身の車中泊動画も公開中。ぜひ参考にしつつ、愛犬との旅を楽しんでみてくださいね。
<取材協力>
安藤一夫さん
ドッグサロン経営(16年目法人13期、2019年現在)。梅花女子大学で「ペット社会学」「ペット経営学」、ヒューマンアカデミー&日本ペット技能検定協会で「ペットのお仕事丸わかりセミナー」等、ペット全般講座の講師を行っている。著書に「愛犬と幸せ家族になる方法」(PHP文庫)。車中泊ライフを自身のYouTubeチャンネル「はじまるちゃんねる」で配信中。
(取材・文:ミノシマタカコ 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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