展示台数48台!? レース用新型スープラも出展したLAオートショー・トヨタブースの注目トピックス

11月中旬にアメリカ西海岸で開催された「LA(ロサンゼルス)オートショー」と呼ぶモーターショーには、もちろんトヨタもブースを出展しました。トヨタにとって北米は世界最大のマーケットだけにかなり力が入っていたのですが、ではいったいブース内に何台くらいの車両を展示したと思いますか?

15台? 20台? まだまだです。

30台を余裕で超え、40台でも収まらず、その数なんと48台! そう聞くだけでブースがいかに大きいか想像できますね。実際にかなり広く、その広さはLAオートショー会場内の自動車メーカーのブースではトップを争うほどでした。

そんなトヨタブースの様子をダイジェストでお届けしましょう。

1、最大のトピックは、RAV4プラグインハイブリッドモデルの世界初公開

LAオートショーにおけるトヨタブースの最注目モデルは、RAV4のプラグインハイブリッド仕様。
RAV4ハイブリッドに対してバッテリーを大型化するだけでなく、より高出力のモーターを積んで「北米のトヨタ車ではスープラの次に速い」という加速性能が自慢。もちろん環境性能にも優れています。

北米での名称は「RAV4プライム」。カリフォルニアはアメリカのなかでも環境意識が高い場所なので、エコロジーなクルマは特に注目されます。日本でも2020年夏から販売するそうですよ。

2、新型MIRAIの北米販売がアナウンスされた

RAV4のプラグインハイブリッドは世界初公開でした。いっぽうこちらはすでに東京で発表されているので世界初披露ではありませんでしたが、プレス発表での注目度はかなり高かったのが新型「MIRAI」。水素から電気を起こして走る燃料電池車両です。

プレゼンテーションを担当したのは、北米トヨタで燃料電池のエンジニアを務めるジャッキー・バーゾースさん。

北米では現行型(初代)のMIRAIが3000台以上販売されていて、カリフォルニアの道路でも東京に近い頻度で見かけるほど。走行中に排出ガスを出すこともないので、エコ意識の高いカリフォルニアでも特に環境対策にこだわりを持つ人に選ばれているそうです。RAV4プラグインハイブリッド車同様、まさにカリフォルニアのモーターショーにふさわしい環境車両ですね。

2021年モデルとして2020年末から販売される新型は現行モデルよりも後続距離が30%ほど増えるとのこと。アバンギャルドになったデザインや高まった車格の効果もあり、より多くの人に受け入れてもらえそうな気配を感じましたよ。

3、もうすぐ発売する北米向けの最新SUV「ハイランダー」

こちらは、日本で売っていない北米向けのSUV「ハイランダー」。2020年モデルとしてフルモデルチェンジし、もうすぐ発売されます。新型のデザインは躍動感が増しました。

全長約5mと日本では大型にカウントされますが、北米ではまだミドルサイズ。このジャンルは「マムズカー」とも呼ばれ、かつて流行したミニバンに代わってママが日常的に使うファミリーカーとして大きなマーケットがあります。

ちなみにこのハイランダー、初代モデルは日本でも「クルーガー」として販売されていましたね。覚えていますか?

4、なんと6台も展示。ブースの裏テーマは新型スープラ祭り?

そんなトヨタブースで、もっとも展示台数が多かった車種はなんだと思いますか? そう、新型スープラです。なんと6台も展示。ちょっとした「スープラ祭り」ですね。

何を隠そう、カリフォルニアはエコカーへの意識が高いと同時に、スポーツカーが大好きな場所。世界最大のスポーツカーマーケットといっても過言ではない場所なのです。とうぜん、新型スープラにも熱い視線が注がれているというわけですね。

展示されていたのは、標準仕様だけではありません。チューニングカーもありましたが、それにしてもこの車両のオーバーフェンダーのデザインはなんともクール。

「GT4」というレース車両の規格にあわせてつくられた、レース専用車も展示。トランスミッションはATのままでした。

こちらもスープラ……?

そう、「ナスカー」と呼ぶアメリカでもっと人気のあるレースに出場しているスープラです。とはいえ、スープラの面影があるのはフロント部分だけで、ボディ形状はどちらかといえばセダンに近い!?

メカニズムは市販スープラとはまったく関係なかったりしますが、いいんです。それがナスカーなのですから。

5、日本では売っていないSUVやトラックも

アメリカの人気ジャンルといえば、SUVやピックアップ。とうぜんトヨタブースにも展示されていますが、日本で売っていないクルマを見るのが楽しいですね。

こちらは「4ランナー」。かつて日本で「ハイラックスサーフ」として売っていたモデルです。フレーム構造の本格派で、道なき道を走るのも得意。よく見ると、フロント部分はRAV4と共通のイメージですね。

こちらはTRD仕様に仕立てたピックアップトラックの「タコマ」。ブースの一角が荒れ地になっていて、ひとまわり大きな「タンドラ」など他の本格四輪駆動車と並べてワイルドに展示されていました。いかにもアメリカっぽくていいですね。

6、AWDの充実をアナウンス。これからは北米でも4WDが増える?

北米トヨタの副社長であるジャック・ホリスさんは「トヨタ車のラインナップにAWDを増やしていく」とアナウンス。もうすぐ「カムリ」と「アバロン」にAWD(4WD)が追加されることを予告しました。

後輪をモーターで駆動する日本のカムリの4WDとは異なり、北米向けのカムリAWDは後輪へシャフトをつなげて機械的に駆動するもの。開発は北米の拠点で行われたそうです。

手前のプリウスは、今年からAWDが用意されています。天井にスノーボードを積んで展示し、雪道でも安心してゲレンデへ向かえることをアピール。わかりやすいですねー。

こちらは北米専用ミニバンの「シエナ」。北米において、AWDをラインナップする唯一のミニバンなのだとか。

昨今、北米では雪の降る地域を中心にAWDを選ぶ人が増えているそうです。一度4WDの安定感を知ってしまうと、もう2WDには戻れないでしょうね。

7、環境も大切。だけどクルマ好きにも徹底して楽しさを訴求する

こうしてLAモーターショーでのトヨタブースを見て、強く感じたのは走る楽しさや、クルマのわくわく感を全面に出していること。スープラをたくさん並べて、しかもなかにはレース車両やチューニングカーもあり、さらにはスープラ以外でも幅広い車種用のドレスアップやチューニングパーツの展示も。

環境も大切。でもいっぽうで、クルマが好き、クルマをもっと楽しみたい。そんなカリフォルニアの人たちの気持ちが伝わってくるようなブースの構成だったように思えます。

それにしても、アメリカの人たちはクルマを楽しむのが本当に好きでうらやましい。そんな気持ちになりました。

(文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)

[ガズー編集部]

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