驚きのトラックからマッスルカーのソリまで。LAオートショーはCAR GUYの遊び心がいっぱい!
アメリカの自動車シーンが日本や欧州と大きく違うのは、個人ユースでもトラックがやたらと多いこと、そして遊び心にあふれていること。そんなアメリカのなかでも自動車文化の発信地といえる西海岸で11月に開催されたモーターショーが「LAオートショー」です。その会場で見かけた“気になる展示”を紹介しましょう。
ピックアップトラックは定番。そしてカスタマイズも大好きだから!
アメリカの新車市場は、ピックアップトラックを中心に回っているといっても過言ではありません。たとえば2018年の新車販売ランキングは、ピックアップトラックの代名詞的存在といえるフォードF150を頂点にピックアップトラックがトップ3を独占。そのひとつ下のランキング4位はトヨタRAV4で販売台数は42万7000台ですが、対してフォードF150は2倍以上となる90万9000台も売り上げたのだから人気の高さに驚くばかりです。
というわけで、モーターショー会場内はピックアップトラックの大洪水。しかも、なかにはこんなカスタマイズしているトラックも展示されていたりします。よく「ピックアップトラックはアメリカ人男性の象徴」といいますが、その理由をたどると開拓精神につながるのだとか。
ホンダブースなのにシボレーのトラックが置いてある!
トラックといえば、ホンダブースにはシボレーのトラック、しかもかなり古いタイプが展示されていました。どうして? 実は、しっかり理由があるのです。
この展示、ホンダのアメリカ進出60周年を記念したもの。その一環として、進出当時にアメリカンホンダが使っていた1961年製の「アパッチ10」というモデルを整備し、ショーに展示したのでした。背景は当時の会社を再現したもので、もちろん荷台に積んであるバイクも当時のもの。
こういう展示、ホンダファンにはたまりませんね。
ついに荷台の“あおり”も電動開閉の時代へ
もうひとつトラックのネタをいきましょう。
シボレーブースに展示してあった、トラックの荷台の後部。いったいどんな秘密が……と思って近づくと横にスイッチがあり、それを押すと……。
なんと、荷室後ろ部分の「あおり」が電動で開閉する仕掛けでした。SUVやミニバンでは電動テールゲートが普及していますが、トラックのあおりの開閉まで電動化するとはさすが。こういう部分まで、自動で動く装置が大好きなアメリカ的ですね。
007の最新作「NO TIME TO DIE」の撮影車両が降臨
ランドローバーブースの目玉は、なんといっても新型ディフェンダーの北米デビューでした。ブースにはたくさんのランドローバーが並んでいましたが、その中でも異彩を放っていたのが汚れたまま展示されていたこの車両。華やかなモーターショーの場なのに、汚れたままなのはどうして?
実は、人気映画007シリーズの次期作に登場する車両そのものなのです。正確にいえば、撮影に使用されたクルマですね。
室内は徹底的に軽量化と補強が施され、まるでレーシングカーのよう。運転席はフルバケットシートでした。ラリー車と同じような、やたらと長くて上に伸びたサイドブレーキレバーが面白いですね。おそらくサイドブレーキを使って派手なアクションをするからでしょう。
ちなみに、ボディの汚れはどうなっているのか? 気になったので実際に触って確認してみましたよ。するとなんと、泥汚れではなく塗装でした。そこだけはあえての演出?(笑)
大きな馬に圧倒されたマスタングの展示
LAオートショーのトピックのひとつがマスタング初の電気自動車、そしてマスタング初のSUVである「マスタング マッハE」の発表でした。そんなフォードブースには、やたらと大きな馬が。クルマと比べて考えると、全長は15m以上ありそうです。
実はマスタングという名前は北アメリカにスペイン人が持ち込んで野生化した馬のこと。だからエンブレムも馬なんですね。それにしても大きい!
スバルブースは森の中。ここは本当にショー会場内なの!?
SUBARUもブースを出展していました。……が、かなり個性的。下の写真、どうみたって森の中で撮影したものですよね。
ここは、国立公園内をイメージしたブースなのでした。
スバル・オブ・アメリカは100を超えるアメリカの国立公園の維持管理に対して寄付を行っているのだそうです。木陰が妙にリアルで、背景はなんと巨大なスクリーンに映していて、ときどき風景が切り替わるんですよ。本当に森の中にいるみたい!
LAでもドライビングシミュレータが大流行
昨今、どこのモーターショーでも盛り上がっているのがドライビングシミュレータ。フォルクスワーゲンブースでは、なんと実車をつかった大掛かりな仕掛けを用意していました。
なんとも贅沢なシミュレーションなのでしょう。楽しそう!
クルマの説明は画面内のキャラクターがしてくれる!?
フォードブースに並んでいるクルマを見ると、どれもフロントウインドウには大きな画面が取り付けられています。どうして?
乗り込んでみたらなんと、キャラクターが話しかけてきました。
クルマに乗り込んだ人と会話をしながら、そのクルマの説明をしてくれる仕掛けです。一方的に話すだけでなくこちらの言葉を理解して返してくれるのですが、離れた場所から人が会話しているのか、それともAIなのかはよくわかりませんでした。やっぱり後者でしょうかね。
サンタのソリもファンキー! だってアメリカだから
ダッジのブースの真っ赤なクルマ。よーく見てみると、タイヤが見当たらない。
そして、タイヤのかわりにソリがついています。どうやらサンタクロースがプレゼントを配りに行くソリをイメージしているようですね。ソリがマッスルカーなんてさすがアメリカ。本来はラム(雄牛)になっているエンブレムが、しっかりトナカイに代わっているのも遊び心がありますね。
アメリカの自動車事情はフリーダムで楽しい!
いかがでしたか、LAオートショーのおもしろ展示。
アメリカには日本とも欧州とも違う独自の自動車文化があるし、アメリカ人たちはクルマで楽しむことが大好き。だから見ているとワクワクしてきますよね。こうしてアメリカのモーターショー会場を歩いていると、モーターショーは来場者が楽しめるクルマ好きのお祭りだということを実感します。
(文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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