廃タイヤがモードに変身!「SEAL」のバッグや小物がかっこいい

リデュース・リユース・リサイクルの「3R」が進む昨今。「MONDO DESIGN」が展開する「SEAL」は、廃棄予定のタイヤチューブを使って、日本の職人の高い技術で作るバッグや小物のブランドです。

「社会的に意義のある商品を作りたい」

廃タイヤのチューブ
廃タイヤのチューブ

「廃材を使って何かを作りたい、社会的に意義のある製品を提供したい」。これがSEALブランド立ち上げる元となった想いなのだそう。

2005年頃から始まり、建築現場のシートやウェットスーツの生地、トラックの幌など、さまざまな廃材を試した結果、製品化したときの風合いや廃棄量の多さ、頑丈さなどから、もっとも素材として魅力的だったのがタイヤチューブだったと言います。

しかし、この時点ではまだ何を作るかは決まっておらず、「この素材の魅力を最大限に引き出せるプロダクトは何か?」を考えた結果、防水性や強度を生かせるバッグ類などが適していると考えられました。

そして、2007年4月に「SEAL」というブランドとともに、ノートパソコンバッグが誕生したのです。

「廃材」を「製品」にする職人の技術

職人による縫製
職人による縫製

原料となる廃タイヤは、国内・海外問わずに回収し確保するというSEAL。現状では海外で回収される比率が高くなっているそうです。タイヤから取り出されたチューブは何度も洗浄され、日本の職人の元へ。日本各地の工場で、およそ10人の職人が分業でSEALの製造に携わっています。

素材が廃タイヤのチューブということは、当然、湾曲しています。そのため、平面の素材と同じ裁断・縫製しても、歪みや左右の誤差が生じてしまいます。それらの微妙な誤差や違和感を、職人の手の感覚で微調整をしながら美しい形に作り上げていくには、言わずもがな高い技術が必要です。

また、使われているのは、実際に道路を走っていたタイヤのチューブです。使用期間や走行条件などにより、厚さもピースごとに異なるもの。こういった部分も熟練した職人の手による調整が必要となります。

さらに、硬いゴムチューブは、数枚重ねるとゴムの伸縮で針が抜けにくくなり、折れてしまう場合も。これらを解消するためにも、職人の細やかな調整が必要です。

この湾曲を計算しながら、機能を兼ね備えた美しい形状を実現させることが、新製品を考える上でもっとも難しいそう。職人たちと綿密に細かく相談し、トライアンドエラーを繰り返しながら改良する。この段階に、とても多く時間を費やすそうです。一つの製品を開発するにあたっては、半年~2年もの時間を要します。

こだわりから生まれる唯一無二のプロダクト

同じスタイルのバッグでも一つひとつ素材によって表情が異なる
同じスタイルのバッグでも一つひとつ素材によって表情が異なる

重たい車体を支え、数百℃にも上る走行中の摩擦熱に耐え、紫外線や雨風にさらされながら数年にわたって使われ続けるタイヤ。そのチューブを使ったバッグや小物は、当然一つひとつ風合いや素材感、表情が異なります(ひどいダメージやパンク跡は検品で除かれます)。

休日遣いにピッタリなワンショルダーバッグ
休日遣いにピッタリなワンショルダーバッグ

デザイン性も優れ、縫製も丁寧。匂いなども気になりません。この唯一無二のバッグや小物は、クルマ好きだけでなく、そうでない人もオシャレとして取り入れやすく、“環境・リユース”という切り口でコミュニケーションツールにもなりそうです。

(取材・文:別役ちひろ 写真:MONDO DESIGN 編集:木谷宗義+ノオト)

<取材協力>
MONDO DESIGN
https://www.seal-brand.com/index.html

[ガズー編集部]

あわせて読みたい!

  • シートベルトの画期的リユース! 山形・酒田の海で海藻を再現
    シートベルトの画期的リユース! 山形・酒田の海で海藻を再現
  • 廃棄される「エアバッグ」を丈夫なバッグにリサイクル ―yoccattaTOKYO(ヨカッタトーキョー)―
    廃棄される「エアバッグ」を丈夫なバッグにリサイクル ―yoccattaTOKYO(ヨカッタトーキョー)―
  • 首都高の横断幕がトートバッグに!「CIRCULATION SHUTOKO」
    首都高の横断幕がトートバッグに!「CIRCULATION SHUTOKO」
  • ケーヒンが無線バッテリーマネジメントシステムを初公開、リユース性向上で電池使用範囲2%アップ…オートモーティブワールド2020
    ケーヒンが無線バッテリーマネジメントシステムを初公開、リユース性向上で電池使用範囲2%アップ…オートモーティブワールド2020

コラムトップ