海外で見かけたちょっと懐かしい日本車 ~カンボジア編~

欧州やタイ、ミャンマーなどを巡ってきた「海外で見かけたちょっと懐かしい日本車」シリーズ。今回は、カンボジアの風景をお届けします。

日本人にも人気の高い観光地、アンコールワットなどでおなじみのカンボジアですが、長い歴史の中では内戦などの悲しい歴史もあり、昨今のように気軽に旅を楽しめる環境になったのは1990年代以降だと言われています。

カンボジアにはカムリが多い!

カンボジアの街を眺めていて極めて印象的なのは、なんといってもトヨタ「カムリ」の多さです。全体的には、トヨタ車のシェアが圧倒的で、「ハリアー」やレクサス「LX」「RX」といったSUVも数多く見かけるものの、年式違いのさまざまなカムリが混在しながら活躍しているさまは、街の大きな特徴とだと感じます。

ちなみにカンボジアの道路は右側通行のため、街を行き交うクルマは左ハンドルです。自国のメーカーがないこの国を走る自動車はすべて輸入車となりますが、現在、右ハンドル車は輸入そのものが禁止されています。たまに古い右ハンドル車を見かけることもありますが、これから右ハンドル車が増えていくことはなさそうです。

今でも見かける3代目カムリ、そして7~8代目(コンポンチャム)

メコン川沿いの街コンポンチャムで見かけた、Bピラーより後ろが改造されたアイスクリーム屋さんのカムリは、1980年代後半に生産された3代目。ベース車がセダンタイプなのか、日本では発売されなかったステーションワゴンタイプなのかは定かではありませんが、ピックアップトラック風になっています。3代目カムリは、セダンタイプもよく見かけました。

アイスクリーム屋さんのカムリを眺めていたら、また別のカムリが現れました。中央のベージュのモデルは、2006年に登場した8代目。日本で販売されたモデルとは、少しデザインは違います。右端のパトカーは2001年に登場した7代目です。こういう風景は珍しくなく、よく見ると、なんとこの1枚の写真の中に6台のカムリが写っています。

4代目、日本名「セプター」(プノンペン)

プノンペンで見かけたこのブルーのカムリは、4代目。この頃のカムリは、日本向けの専用モデルが存在していましたが、こちらは北米生産のカムリ。日本で「セプター」という名前で販売していたモデルです。写真のクルマは、もちろん日本のセプターではなく、左ハンドルのカムリ。カンボジアのカムリの大半は、北米から輸入されているようです。

4代目、日本仕様のカムリ(ポイペト)

この写真は、2011年にタイと接する国境の街、ポイペトで写したもの。さきほどのセプターとは異なる、日本向けの4代目カムリが写っています。よく見ると右ハンドルなので、日本から輸入されたものでしょう。日本向け4代目カムリは最近も見かけたので、カンボジアの中では今でもわずかながら生き残っているようです。ちなみに前を走っている白いカムリは6代目。こちらは左ハンドルでした。

カムリの後釜はプリウス?

カンボジアの道路を席捲しているカムリですが、ここ数年、カムリと同じように世界中で支持されている「プリウス」も台頭してきました。中でも首都プノンペンではその傾向は顕著に表れてきているように感じます。

ちなみにカンボジアではデンソー、豊田通商、アイシン精機のトヨタグループ3社によるメンテナンスの直営店「PIT&GO」が、2014年に設立されています。これによって正規のディーラーで購入した新車でなくても、正規のメンテナンスや部品供給が受けられるようになっているそうです。ハイブリッドカーのような複雑な機構を持つクルマでも安心して乗れる環境の整備が、こうした勢力図の変化をもたらしているのかもしれません。

以上、今後の動向がとても気になるカンボジアの日本車事情でした。

(取材・文・写真:高橋学 編集:木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]

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