<世界のタクシー事情>定番はあの高級ブランド。ときには個性派も! ドイツ・フランクフルト編
海外に出かけたとき、ついつい気になってしまうのが現地のタクシー事情。世界ではどんな車両がタクシー車両に使われているでしょうか。今回紹介するのは、ドイツ・フランクフルトのタクシー。ドイツ経済の中心都市というだけでなく、欧州の金融の中心ともなりつつあるフランクフルトで見かけたタクシー車両をお伝えしましょう。
フランクフルトのタクシーはメルセデス・ベンツが多い
ドイツのタクシーのボディカラーは基本的にアイボリー。かつて法律でタクシーの色が定められていた頃の名残だそうです。遠くからでも目立ってわかりやすいですね。
そしてフランクフルトでもっとも多く見かけるタクシーはメルセデス・ベンツ。これはフランクフルトに限った話ではなく、ドイツではメルセデス・ベンツのタクシーが大多数を占めます。中でも、主力車種は「Eクラス」。かつては「ミディアムクラス」とも呼ばれていたモデルで、BMW「5シリーズ」やレクサス「ES」などをライバルとする、やや大きな車体サイズで上級ポジションに属するモデルです。
写真は、前方(左側)のセダンが2016年にデビューした「W213型Eクラス」。後ろ(右側)のステーションワゴンは先代となる「W212型」で、2012年に登場した後期モデルです。ステーションワゴンもよく見かけます。燃料代を抑える目的から、多くのタクシーがディーゼルエンジンを積んでいるのも日本と大きく違うところ。
見てください! この圧倒的なメルセデス・ベンツの数。これはフランクフルト空港のタクシー待機場で、何台か他車も混じっていますが、ほとんどがメルデセス・ベンツなのです。多くは「Eクラス」ですが、最前列にはコンパクトモデルの「Bクラス」もありますね。
何を隠そう、このアイボリー(正式には「ライトアイボリー」)のボディカラーは、なんとメルセデス・ベンツでは純正塗装色として指定されているのです。いかにベンツのタクシー車両が多いかを象徴するエピソードといっていいでしょう。ちなみにカラーコードは「623」。
伝統、機械としての信頼性の高さ、ロングスパンで考えたときのコストなど、多くの要素をトータルで考えた結果がメルセデス・ベンツを選ぶ理由。メルセデス・ベンツといえば高級ブランドなので車両価格が高そうな気もしますが、装備を絞って価格を抑えたタクシー専用仕様が設定されているので、通常の市販モデルに比べると安く導入できるそうです。
もちろん、メルセデス・ベンツ以外の車両も
メルセデス・ベンツに次いでフランクフルトで多く見かけるのが、フォルクスワーゲンの「トゥーラン」。日本では「ゴルフ・トゥーラン」として販売されているモデルです。
トゥーランの特徴はミニバンなので背が高いこと。メリットは、ドア開口部が広い(天井が高い)ので楽な姿勢で乗り降りできることと、セダンと違って大きなスーツケースも楽に積めることです。
日本のハイブリッドカーも活躍している
そして、フランクフルトでもときどき見かけるのが、トヨタのハイブリッドカー「プリウスα」。現地では「PRIUS+(プリウスプラス)」という名前が付いています。
トゥーランと同じくミニバンのパッケージングなので乗り降りしやすく、大きな荷物も積めるのはタクシーとして好都合。さらに燃費もいいことから、燃料コスト面でもメリットがあるというわけですね。
テスラのEVタクシーも!
このクルマはかなり珍しい! 電気自動車専門メーカーテスラの「モデルX」です。「モデルX」はファルコンウィングドアとして上に開くリヤドアを組み合わせているのが個性的。SUVなので背が高めで、室内も広いです。
ドイツは環境意識、特に二酸化炭素の排出を低減しようという意識が高い国で、走行中の市販電気自動車もどんどん増えている状況。とはいえ、電気自動車をタクシーとして見かけるのは稀です(オランダやフィンランドでは珍しくないようですが)。
フランクフルトのタクシーは、ほとんどがディーゼルエンジンを積んだベンツの「Eクラス」ですが、ミニバンタイプの「トゥーラン」やハイブリッドカーの「PRIUS+(プリウスプラス)」、電気自動車ステラの「モデルX」まで見かけることができました。
乗車料金は全ての車種で同じ金額です。初乗り料金が3.5ユーロ(約410円)。加えて距離に応じて15㎞までは1㎞ごとに2ユーロ(約240円)、15㎞を超えると1㎞ごとに1.75ユーロ(約205円)が加算されます。高級車が多いことを考えると意外にリーズナブルな料金設定、といえるかもしれません。
(文:工藤貴宏 編集:奥村みよ+ノオト)
[ガズー編集部]
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