紫外線防止や暑さ対策も!最新カーフィルム事情

カーフィルムといえば、以前はプライバシーガラス化するために用いるのが主な目的でした。しかし近年では透明なフィルムで暑さや寒さ、紫外線などを防ぐ機能性を重視したものが中心となっています。そんなカーフィルムの最新事情や、トレンドの移り変わりなどをカーフィルムの施工を手掛ける合同会社エス・トリップの芹澤賢由さんに聞いてみました。

―自動車のガラスにフィルムを貼るのはどのような目的で始まったのでしょうか?

自動車にフィルムを貼り始めた当初は、自動車用のフィルムなどはなく、建物用のフィルムを自動車に施工していました。現在のような機能面を求めて貼ったわけではなく、プライバシー保護の観点から貼ることが多かったです。人が乗っている時のプライバシー保護はもちろん、車上荒らし対策としても用いられていました。

(写真:エス・トリップ)
(写真:エス・トリップ)

―自動車用と建物用は異なる点があるのですか?

建物用のフィルムの方が厚いですね。そのため建物ガラスに比べ曲面が多い自動車ガラスには施工しづらく、剥がれの原因となってしまいます。基本的に自動車用のフィルムをしっかりと施工すれば、自動車を所有している間、剥がれるということはほとんどありません。

―カーフィルムの機能性はどのように進化してきたのでしょうか?

当初はプライバシー保護のみでしたが、機能性でいえばまず事故時飛散防止を目的としてカーフィルムが用いられるようになりました。それから紫外線(UV)防止機能が加わり、近年では車内の温度上昇の影響となる赤外線(IR)をカットする機能が備わっています。今や紫外線&赤外線カットは当たり前となっています。

(写真:エス・トリップ)
(写真:エス・トリップ)

―実際に効果があるのでしょうか?

あります。車種や条件によりますが、フィルムメーカーのテストでは車内の気温に最大10度以上の差が出たという実験結果があります。何より、使用している実感としては夏場のエアコンの効きが大きく違いますね。夏場、炎天下に駐車した車両でも、エアコンをつければすぐに車内が涼しくなる感覚です。また、紫外線や赤外線を防止するフィルムがなかった時代は、ダッシュボードやステアリングなどの内装パーツが傷みやすかったのですが、今ではそのようなことはほとんどなくなりました。車内環境を快適なものにするだけでなく、より愛車を長持ちさせるのにも効果があるのです。

―施工にかかる金額や時間はどれくらいなのでしょうか?

選ぶフィルムや、施工する車種によって異なってくるので一概にはいえません。ただ、想像がつきやすいと思いますが、大きい車両ほど窓の面積が大きくなるので、金額は高くなります。施工時間は、大体のものは半日あれば終わります。

―カーフィルムを選ぶ上での注意点などはありますか?

近年は純正でもIRやUVをカットする機能を持ったガラスが装着されていることがあります。なので、事前に自身の愛車のガラスには、どのような機能が備わっているのかを把握すべきです。その点を踏まえて、足りない部分を補うフィルム選びができればいいと思います。

―車検などの注意点はありますか?

現在の車検の基準では、フロントガラス、フロントサイドウインドーは可視光線透過率70%以上が必要です。この基準をクリアしている必要があります。誤解を受けやすいのですが、純正のガラスが透過率100%という訳ではありません。車種にもよりますが、80~90%のものがほとんどです。当然ですが、カーフィルムを施工すれば可視光線透過率は低くなってしまいます。カーフィルムを施工しても車検にクリアできるようにフィルムを選ばなければいけません。

(写真:西川昇吾)
(写真:西川昇吾)

―注意が必要な車種などはありますか?

外国車には注意が必要な場合があります。日本車に比べるとガラスが厚いことが多いので、純正で可視光線透過率が70%ギリギリということもあります。そうなると施工できるカーフィルムも限られてきます。

また、特殊な例ですが、外国車の中でも軽量化を特に意識したモデルは、サイドウインドーやリアウインド―に、ガラスではなくアクリルやポリカーボネートなどの特殊な素材を用いている場合があります。このような素材にガラス用のフィルムは使用することが出来ません。知らずに使用すると窓にヒビが入ってしまうこともあります。これらの特殊素材に施工できるフィルムも用意はできますが、種類はわずかですね。

カーフィルムで快適な車内環境を作ろう!

今や純正でも採用されることがあるカーフィルム。紫外線や赤外線をカットする機能を備えたカーフィルムを施工することによって、より快適な車内環境をつくることができるでしょう。今年の夏、車内が暑くて大変だったという方は、ぜひカーフィルムの施工を検討してみてはいかがでしょうか。

(取材・文・写真:西川昇吾 写真:合同会社エス・トリップ 編集:奥村みよ+ノオト)

[ガズー編集部]

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