トヨタ・アルテッツァ(1998年~) トヨタ 歴代スポーツカー<1990年代>2話
第2話 アルテッツァ
1998年、新車販売において台頭し始めたミニバンを横目に誕生したスポーツセダンがアルテッツァである。約半年前にデビューした、5ナンバーサイズのプレミアムセダンであるプログレとプラットフォームを共有、全長に比して長めのホイールベースと切り詰めた前後オーバーハングが、独特のスポーティーなプロポーションを形成していた。
全長4400mmとセダンとしては比較的コンパクトなこと、駆動方式がFRで走りのよさを前面に打ち出していたことから、一部の自動車専門誌などで「AE86の再来」と評されたりもしたが、ハチロクとはクラスもキャラクターも異なる。海外ではレクサスISとして販売されたことからも明らかなように、アルテッツァはBMW 3シリーズなどに通じる、コンパクトながらプレミアムなスポーツセダンである。
フロントミッドシップのエンジンは、RS200用の直4DOHC16バルブ2リッターの3S-GEと、AS200用の直6DOHC24バルブ2リッターの1G-FEの2種類。吸気と排気の双方に可変バルブリフトタイミング機構を持つデュアルVVT-iを備えた前者のほうがチューンが高く、より走りに振った仕様だった。
2001年にはスポーツワゴン的な5ドアハッチバックのアルテッツァ・ジータを追加。エンジンは2リッター直6の1G-FEのほかに直6DOHC24バルブ3リッターの2JZ-GEも用意され、後者にはフルタイム4WDも設定された。
モータースポーツでは、改造範囲の狭いツーリングカーレースであるスーパー耐久で長らく活躍。またワンメイクレースであるネッツカップアルテッツァレースも開催されるなど、底辺の拡大に貢献した。
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