日産・スカイライン2000ターボRS…日本生まれのターボ車特集

エネルギー効率の観点から、ターボ付きエンジンを採用するクルマが増えています。そこで今回は、1980~90年代のモデルを中心に、代表的な日本のターボ車を振り返ります。

日産・スカイライン2000ターボRS

俳優のポール・ニューマンがイメージキャラクターを務めていたことから、俗に“ニューマン・スカイライン”と呼ばれる、1981年8月に登場した6代目のR30系スカイライン。デビュー2カ月後に、日産としては8年ぶりのDOHCエンジンとなる、2リッター16バルブのFJ20E型エンジンを4ドアセダンまたは2ドアハードトップボディーに積んだ2000RSが追加された。

そのFJ20Eにターボを装着、最高出力が150psから190psに向上したFJ20ETを積んだモデルが、“史上最強のスカイライン”の看板を掲げて1983年2月に登場した2000ターボRSである。半年後には “鉄仮面”と俗称される独自のマスクを与えられ、豪華装備のターボRS-Xも設定された。さらに翌1984年2月にはターボに空冷式インタークーラーを装着して、最高出力205ps/6400rpm、最大トルク25.0kgm/4400rpmを発生する2000ターボ インタークーラーRS/RS-X(通称ターボC)に発展。半年サイクルのバージョンアップはオーナー泣かせだったが、グロス表示とはいえ、リッターあたり100psを突破したモデルは、360cc時代の軽乗用車やロータリーエンジン搭載車を除いては日本初だった。

トランスミッションは5段MTまたは4段ATで、前者は自動車専門誌のテストで0-400m加速15秒台、0-100km/h加速7秒台を記録、当時の国産車中最速の一台だった。ある回転域から急激にターボパワーがさく裂する、いわゆるドッカンターボのエンジンをはじめ、荒々しいフィーリングの直線番長的な高性能車だったが、その個性を愛するファンは今も少なくない。

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road