日産フェアレディZ…日本生まれのターボ車特集

エネルギー効率の観点から、ターボ付きエンジンを採用するクルマが増えています。そこで今回は、1980~90年代のモデルを中心に、代表的な日本のターボ車を振り返ります。

日産フェアレディZ

1983年にデビューした、型式名Z31こと3代目フェアレディZ。いかにもスポーツカーらしいロングノーズ、ショートデッキのプロポーションは初代以来の伝統で、ボディーも従来通り2シーターとロングホイールベースの2by2(2+2)の2種だった。しかし、セミリトラクタブルライトを採用して印象を変えた鼻先におさまるエンジンは、従来の直列6気筒(L系)からV型6気筒(VG系)に変更されていた。

新たに採用されたV6 SOHCエンジンは、2リッターと3リッターがあり、双方ともターボを装着。最高出力と最大トルクは、2リッターが170ps/6000rpm、22.0kgm/4000rpmで、3リッターが230ps/5200rpm、34.0kgm/3600rpm(いずれもグロス値)。当時国産最強の230psを誇る3リッターを積んだ300ZX(2座、5段MT)は、公称データで0-400m加速14.7秒、0-100km/h加速6.2秒というハイパフォーマンスを発揮。排ガス対策などの制約の少ない欧州仕様では、最高速度250km/hを想定して開発したとうたわれた。

1985年には、新世代の2リッター直6 DOHC 24バルブエンジン(RB系)を積んだ200ZRシリーズを追加設定。このエンジンは、世界初というセラミック製タービンを採用した空冷インタークーラー付きターボを装着して180ps/6400rpm、23.0kgm/3600rpm(ネット値)を発生した。軽量で耐久性に優れたセラミック製タービンは、ターボラグが小さく、レスポンス向上に貢献すると評された。

[ガズー編集部]