スズキ・カプチーノ…日本生まれのターボ車特集
エネルギー効率の観点から、ターボ付きエンジンを採用するクルマが増えています。そこで今回は、1980~90年代のモデルを中心に、代表的な日本のターボ車を振り返ります。
スズキ・カプチーノ
スズキにとって、初にしてこれまでのところ唯一となるオープン2座スポーツ。1991年にデビューした。
ロングノーズ、ショートデッキの古典的なプロポーションのボディーは、3分割式の着脱可能なルーフ部分を持ち、ハードトップ(クローズドクーペ)、Tバールーフ、タルガトップ、そしてフルオープンの4つの形態を楽しむことができた。
駆動方式はオーソドックスなFR。エンジンは、インタークーラー付きターボを装着して軽の自主規制枠いっぱいの最高出力64psを発生する、657ccの直3 DOHC 12バルブ。トランスミッションは5段MTで(後に3段ATも追加)、それらパワートレインを前車軸後方に縦置きする、いわゆるフロントミドシップを採用することにより、51対49という理想的な前後重量配分を実現していた。
ルーフ部分やボンネットなどにアルミを使用するなどして軽量化を図った結果、エアコンを標準装着しながら車重はわずか700kgにおさまった。自動車専門誌のテストで記録した0-400m加速16.8秒、0-100km/h加速9.7秒というデータは、1990年代のオープンスポーツカーブームの火付け役である、2倍以上の排気量を持つユーノス・ロードスターに匹敵した。居住性はミニマムながら、魅力的なマイクロスポーツだった。
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[ガズー編集部]