SUPER GT 2代目マザーシャーシ、シェイクダウン!
9月8日(木)、岡山国際サーキット(岡山県美作市)にて、2017年型マザーシャーシのシェイクダウンが行われた。
マザーシャーシとは、2015年度からSUPER GT GT300クラスに参戦するエントラント向けに投入された専用モノコック。これに、さまざまなパーツを組み合わせることで、自由度の高い車両製作が可能となる。マザーシャーシの導入により、プライベータ―の開発コストが軽減されるほか、メカ二ックやチームが車両をセットアップする能力を高めることができる。
パワーユニットは、現行同様の日産製のV8エンジンが載せられ、カラーリングの施されていないカーボン地のマシンは、現行モデル同様86のデザインを受け継いでいる。そのため、一見すると現行モデルと大きな変更点はない印象を受ける。事実フロント周りは大きな変更点はない。ただし、リア周りに関しては、空力が大きく変更されていた。現行モデルは、リアのオーバーフェンダー後部は密閉され、リアタイヤの後ろ側のエアダクトが無かった。対して2017年型は、リアタイヤ後部に大きなエアダクトが設けられ、熱対策とともにリアのダウンフォースも稼ぎ出しているようだ。
シェイクダウンは、株式会社童夢(京都府京都市)のハンドリングのもと、現在もGT300クラスでマザーシャーシを駆る中山友貴選手がドライブを担当した。前日の雨の影響で、ウェットタイヤを装着。システムが一新されたこともあり、慎重な走り出しとなった。
システムチェックの為、1周でガレージに戻って来ると、その後も各部を点検するようにアウトインを繰り返し、最初のセッションは終了した。約1時間のインターバルを置き、2回目の走行を実施。路面も乾き始め、スリックタイヤでの走行となった。途中新しくなったメーター周りのディスプレイにトラブルは出たものの、順調なシェイクダウンとなった。
初ドライブを担当した中山選手は、「基本的には正常進化なので、現行モデルに対して大きなフィーリングの違いは感じません。ただし、新車と言うこともあって剛性感も高いし、パフォーマンスの高さは感じ取れました」と、コメントした。
なお、このマシンはシェイクダウン直後タイに送られ、次戦のタイラウンドでデビューが決まっている。ワイルドカードで出場枠を得たトヨタチームタイランドが、新型マザーシャーシをデビューさせ、2017年シーズンはフルエントリーの予定だ。着々と実力を上げ、成績を残し始めたマザーシャーシの2017年は、さらに期待が持てそうだ。
(写真、テキスト 折原弘之)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
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