人と違うクルマが好き! MRも2シーターも個性的!

愛車選びには十人十色の理由があり、その人の趣味趣向が反映されます。スポーツカー好き、ワンボックス派、4駆乗り。それぞれの生活習慣や、趣味など様々な理由でパートナーたるクルマを選ぶ。今回は、MR2に乗る三島在住の田中さんに話を聞いてみた。

「平成元年のAW11は、あまり他の人が乗っていないクルマなので、そこが一番気に入ってるポイントかな」そう語る田中さんは、トヨタ車のディーラーに勤めていたこともあり、知り尽くしているトヨタ車を乗り継いでいる。最初に所有したのは、カリーナ1600GT(セリカと同じ2TGエンジンを搭載したスポーツモデル)その後カリーナED、ジムニー、カルディナと乗り継ぎ、現在はコペン、ジムニーとMR2の3台持ちだ。

MR2との出会いは「親父の同級生から、売ってもらったんです。その人が新車で買ってから8年落ちです。だから今年で20年所有していることになりますね。このクルマは球数が少ないんですよ。同時期にAE86が売り出されて、そっちが人気だったのと、2シーターだったってこともあると思うんです。しかも、グレードはGリミテッドじゃなくGなんですよ。だから、ガラスがブラウンじゃなくってブルーなんです。サイドウィンドウも電動じゃなくて手漕ぎ。前のオーナーが走ればいいって感じだったみたいで、そこも気に入ったポイントの一つです」とのこと。

「チューニングはあまりしてません。距離が75,000kmなんで、オーバーホールするほどでもないし、かといっていじるには走ってますから…。インテークとマフラーは変えてますけどね。マフラーとフロントウィンドウは、ワンオフで作ってもらいました。後は、インタークーラーとタワーバーを入れています。タワーバーが、インタークーラーを避けるように付いてるんです。これはメーカーが違うから、仕方ないんですよね、それぞれの事情があるでしょうから。もう少し走ったら、オーバーホールして手を入れていこうと思ってます」と、まだまだこのクルマとは、長く付き合っていく様子だ。

旧車と付き合うためには、維持するためのメンテナンスが重要。その辺りの話を聞いてみると、「もう大変です。球数が少ない分パーツも出回ってないので、いつもヤフオクとかに目を光らせてますね。車庫持ちなんですけど、オークションで見つければ片っ端から買っているんで、棚はスペアパーツで一杯です」パーツ以外のメンテナンスポイントに触れると、「雨漏りしてボディが腐りやすいんですよ。だから買った時に内装を全部剥がして、ドアから下に錆止め塗っています。特にラジエーターの下が錆びやすいので、そこらへんも重点的に…」とのこと。

最後に普段から気を遣っているポイントやこだわりを聞くと、「古いクルマは、汚くしているとタダのポンコツに見えます。ですので、いつも綺麗にしています。旧車はかっこよく乗りたいですからね。それと、ナンバーを前のオーナーから引き継いでいるので、二桁ナンバーなのがポイントでしょうか。このあたりも自分のこだわりです」。

ありがとうございました。ピカピカに磨かれたAWは、なんとも愛情の注がれたクルマだった。

(写真、テキスト 折原弘之)

折原弘之

F1からさまざまなカテゴリーのモータースポーツ、その他にもあらゆるジャンルで活躍中のフォトグラファー。
作品は、こちらのウェブで公開中。
http://www.hiroyukiorihara.com/

[ガズー編集部]