最終戦は自分のレースを構築する! ~SUPER GTバチバチのタイトル争いからポイントリーダー6号車 阿部和也エンジニアに聞く~

SUPER GT 第7戦が終わりました。タイトル有力候補の6号車WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太)、37号車KeePer TOM’S LC500(平川亮/ニック・キャシディ)の戦いが熱すぎません?

ウェイトハンデマックスの第6戦オートポリスでしっかりポイント稼いだりポディウム乗ったりとまさかのリザルト…。あの時は、ウェイトが軽いチームが結構あるので、この2台はポイントが獲れなくても仕方ないと私は思っていました。

そこをしぶとく生き残り、今回もこの2台はウェイトハンデ+燃料リストリクター絞られているというのに、上位フィニッシュ!まあ、ビックリです。ノリノリのドライバーたちの力もデカいし、とにかく決勝も強い!

こちらは、第6戦富士500マイルレース時の写真。撮影、私です。
こちらは、第6戦富士500マイルレース時の写真。撮影、私です。

最終戦は、LEXUS決戦となりそうな感じ。もちろん、20.5ポイント差の3番手の23号車MOTUL AUTECH GT-R(松田 次生/ロニー・クインタレッリ)にも可能性がありますよ!レースはわからないからね、最後まで。

こちらも私が撮影。第6戦富士500マイルレース時。向かって左が阿部エンジニア。
こちらも私が撮影。第6戦富士500マイルレース時。向かって左が阿部エンジニア。

この最終戦までの一か月のインターバルは、タイトルかかった関係者は、寝ても覚めても最終戦のこと考えてる?そうじゃない?違う?バチバチでおもしろいじゃない?

特に意識せざるを得ないLEXUSの2台は、同じメーカー同士だけに手の内もわかってるし、どんな戦いをするのかなと楽しみよね。

男の仕事を近くでじっくり見せていただくことや、空気のピリピリ感も今から楽しみでしょうがない。それは、もちろん誰が獲ってもだけどね。

こちらも私の撮影。第5戦タイにて。
こちらも私の撮影。第5戦タイにて。
こちらは、第7戦菅生にて。私の撮影だけどちょっと色がね…
こちらは、第7戦菅生にて。私の撮影だけどちょっと色がね…

渦中の2チームのうち、今回は6号車の阿部和也エンジニアと少し話すことができましたので、ピックアップ。トムスの今回のレース後のリリースもバチバチ。

そして、私はLEXUS陣営に戻ってきた阿部エンジニアと話したのは、実は初めて。話している内に、これは文字に残しておこうと思い、執筆にいたりました。どうぞ!

――――――まず、今回の決勝を振り返っていただけますか?

阿部:最初はスリックと思っていましたが、先月のここでの公式テストの結果からこの状況をスリックで行くのはキツイとわかっていたので、ウェットの固いやつでスタートしました。LEXUSのレインタイヤは、みんなそんな感じで同じです。

走り始めの雨量に対して、タイヤは充分機能していたので、通常のルーティンのピットインでタイヤ交換はせず、大嶋選手から山下選手へ交代しました。ここまでは全く悪くなく、推移していました。

しかし、その後、セーフティカーが入った前後で雨が強くなって、タイヤが機能しなくなってきました。特にタイヤの内圧も含めてですが、うまくいかなくなり、37号車が速かったので、そのままコースにステイするよりも、タイヤを換えた方がメリットがあると判断しました。

――――――どなたの判断でしょうか?

阿部:自分です。監督もすぐ同意しました。タイミングを逃すと、ピットに入れることでポイントを獲れているかわからないので、形勢が良くないと思った時点でピットに入れました。その後、1号車も入れていましたが、あのタイミングだと遅いんです。

うちが入れたときはラップダウンになっていませんから。結果的には3号車に抜かれましたが、良い決断だったと思っています。こういうことをしていかないと、タイトルは獲れないと思っています。

――――――ポイントリーダーで今回もレースを終えましたね

阿部:この2戦を乗り切ったというのは大きいですね。ここからです。レースで37号車が上にいるということは、6号車の弱さが出ているんだと思います。チャンピオン経験もないですしね。

そして、37号車を見過ぎていたということを、僕は自覚しました。いろんなことに対して、タイヤ選択にしても、戦略にしてもです。ダメなんです、それでは…。

チームが作ってきたクルマ、ドライバー二人と僕たちが選んだタイヤでいいんです。ここ2戦は、37号車に追われる立場で意識しすぎました。今回のレースは、37号車を見るのではなく、GT500クラスのレースをしたいと思いました。

最終戦も僕らしいレースをする。それで仮に、戦略やタイヤ選択を間違えたとしたら、すいません僕の責任です。そういうレースがしたいんです。今まで僕はそういうレースをしてきましたから。

でも、この2戦、クルマは37号車の方が明らかに良いので、それは僕の責任です。今日のこの結果に手応えがないわけではないので、最終戦はしっかり戦えると思っています。

――――――最終戦まで少しインターバルがありますが…

阿部:スーパーフォーミュラもあるので、忙しく時間はないですが、確かにGTのことで頭がいっぱいだと思います。僕は、このクルマでツインリンクもてぎを走ったことがありません。自分がやっていないデータはありますが、自分で経験したデータはありません。

みんな何年もやってきていますし、僕はこのLC500最終年に初めて挑みます。今年は、もてぎのテストもありませんでしたから、僕はLEXUS LC500のルーキーなんです。厳しい部分はありますが、とにかく頑張ります!

――――――ありがとうございました!

そうです、チャンピオンを獲得した経験があっても、“ルーキー”という言葉を発する阿部エンジニア。強く語る口調と、この謙虚さが印象的でした。

でもルーキーと言いながらも、7ポイントリードで、タイトルに王手をかけた6号車。ライバルのトムスという経験値が豊富な名門チームと、しいて言えば、名門チームながら近年勝つことに慣れていないルマン。そして、2連勝なんてチーム自身もビックリすることもやってのけた今季の戦績。

タイトル獲得までの要素が出そろっているのは、”どちらも”な気がします。素晴らしいドライバーたちがステアリングを握り、チェッカーを受けるまで…、とにかく目が離せませんね。最後こそ、ドライで納得の行く戦いで締めくくって欲しいですね!

最終戦は、11月2日(土)、3日(日)ツインリンクもてぎで開催されます!ぜひ、観戦にいらしてくださいね!お待ちしてます!

(写真:折原弘之・大谷幸子 / テキスト:大谷幸子)

[ガズー編集部]

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