混沌 ~スーパーGT第4戦現場レポート~

スーパーGT第4戦がツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)にて開催され、たった今、レースが終わりました。無観客レースは今回が最後。とってもグリッドが静かに感じたことと、表彰式、あらためてメディアしか目の前にいないセレモニーは寂しすぎたね。

決勝を振り返ると、ポールポジションを獲得した38号車ZENT GR Supraが、スタートから思いのほかペースが上がらず防戦一方。レース序盤にトップを譲ってしまうと、どうにか頑張って2位をキープでチェッカー。ひとまず今季、初表彰台はよかったです。

得意の富士でいつものような戦績を期待していましたが、クルマの仕上がりに苦労していたのはピットの人の動きもみて(もちろん詳しくないけど)、イマイチなのかなと素人の私が少しだけ想像できる雰囲気がありましたので。クルマを触っている時間が長いと勝手に心配になるんだよね。何もないかもしれないけど。クルマの調子は上向いているようで安堵です。

忘れてはいけない予選、立川祐路選手の24回目のポールポジション!この記録すごい(語彙力…)。コースインしたらスリックは無理でみんなピットに戻り、そんな中みんなより1周遅くピット入ってレインタイヤ履いて出ていって…。え?トップタイム???でした。

タイヤに関しては、石浦選手のブログに詳細が書いてありましたが、タイヤメーカーさんも雄たけびをあげるポール獲得で、かっこよかったです。ポールトゥウィンは叶わなかったけど、きっかけは大事ですから、シリーズ後半戦、モリモリ行ってくださいね!

2番手からスタートの17号車KEIHIN NSX-GTは、45キロのウェイトハンデを全く感じさせず速さで他を圧倒。セーフティーカーが入らなかったら、どれだけ差が開いただろうね?

最後のセーフティーカー明けの残り11周だけでも7秒もの差をつけチェッカーを受けました。際立った速さで今季早々、2度目の優勝です。パーフェクトでしたね。それによりここでランキングトップに浮上。この塚越広大選手とベルトラン・バゲット選手のコンビ、ヤバいね。引き続き注目です。

GRスープラ何やら速いし、もう今季はこのまま行っちゃうのか?と早々に思ってしまうほど盤石と思われていた、もてぎラウンドにランキングワンツーで臨んだトムスの2台、36号車au TOM'S GR Supra、37号車KeePer TOM'S GR Supraですが、まさかの同士討ちという切ないシーンがありました。切ないだけではなく36号車は、ランキングトップを2ポイント差で譲ることに。

2台の接触により、クルマそのものは走り続けましたが、36号車のクルマはパーツもコース上に脱落し手負いのクルマでレースを続行。後ろから追突してしまった37号車もバランスを崩しポジションダウンしました。

6位と7位走行中のアクシデントでしたが、そのまま走り続けたらポイント的には充分でしたね。レースあるあるで珍しいことでもないから、裁定と同じでレースアクシデントかな。

この脱落したパーツを回収するために出たセーフティーカー。FCY(フルコースイエロー)がまだ機能していないので仕方ないですが、やっぱりレースの動きが止まるのは、結果に影響あったりするので早くFCYが運用されるようになるといいなと、コレみて深く感じました。

昨年のタイラウンドでもチーム内のバトルがありましたが、大事なシリーズを戦う上では無用な戦いは避けたいもの。ただこれはレースですので、戦いはあってしかりなのですがね。でもチームという考えの範疇でいうと、欲しいのはタイトルでしょう。とは言え、2台が獲れるわけではないし…。
見る側はレースを楽しみ、やる側のチームが今後を考えればよいね。ファイト!

ほかのコラムにも前に書いたけど、昭和的発想の「ちゃぶ台返し」。ご贔屓によいことがあれば「飯が美味い」。何かあればちゃぶ台を返す(気持ちだけだけど)。レースをみて日常までファンの心をつかめたら素敵かなと思う。

と言いつつも37号車は、しっかり6位と上位でフィニッシュ。ランキングトップから5ポイント差の3位とポイント差を詰め、これだけ見れば37は最良の結果でしょう。タイトルへの近道はポイントを1つでも積み重ねることですからね。

16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT、3位表彰台おめでとうございます!
今季レッドブルカラーで登場したこのマシン。話題ですよね。実物もほんとかっこいいです(ごめんね、まだ見られないのに)。

きっと早く撮りたい!と思っているアマチュアカメラマンも多いはず。撮らせてあげたいですね、新しいミラーレスなどカメラが続々と発売になっているので、カメラをデビューさせたい方いっぱいなはずです。よーく、気持ちわかる。→そこ?、そこもね(笑)。

そして、話題だけ独り歩きすると戦績が心配と、同じことを思っていたのは、ドライバーさん。ルーキーでこのクルマを駆る笹原右京選手とよくサーキットで雑談するのですが、話題ばかり先行すること、やはり懸念してました。

だからほんと良かった~。ちょっとここまで、レース中はタイヤなどなどアクシデントが続いたのですが、おめでとうございました!ほっ。

そして、12号車カルソニック IMPUL GT-R!
あざやかなオーバーテイク、これぞスーパーGTでした。ああいうのがみたいよね!前半のスティントは、平峰一貴選手ががんばりました。もやもやがすっきりする走りに魅了されましたが、後半の佐々木大樹選手のスティントではタイヤのピックアップで思うように走れなかった模様。12位フィニッシュは残念でした。でも勇気もらったよ!次もガンバ!

19号車WedsSport ADVAN GR Supra!
予選日は、国本雄資選手のお誕生日でした。ひょっとして、ポールポジションな勢いでしたが、ドライだと厳しいと監督さんが言ってましたのでまあそこはね。

決勝の誕生日プレゼントが若干大きすぎた。もらい事故だけど、マシンが大破しちゃいまして、出費がかさむとすぐ思ってしまいました。3月の岡山テストでも大きな出費があったので、頑張ってとしかいいようがない。避けようがなかった事故でね。

とにかく、混沌として参りましたね。いつもどおりのGTのおもしろさだけどね。短いスパンで開催され、来月も2ラウンド。息つく暇もないけど、しっかり1レース1レース噛みしめてみたいと思います。

では!

写真:折原弘之、テキスト:大谷幸子

[ガズー編集部]

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