【動画】ホンダ・フィットe:HEVクロスター 試乗インプレッション 車両紹介編
ライフスタイルに合わせた5つのグレードがラインナップされる、新型「ホンダ・フィット」。今回は、中でも個性的な「フィット クロスター」をピックアップ。そのデザインや装備について解説する。
数値には表れない「心地よさ」を価値の中心に据えたとうたわれる新型「フィット」は、グレード展開もこれまでとひと味違っていて、従来のような装備やエンジンの仕様による差ではなく、ユーザーのライフスタイルやライフステージに呼応する選択肢を5つ用意している。その中でも、いまトレンドのクロスオーバー風に仕立てられたのが、今回試乗した「CROSSTAR(クロスター)」である。
先代とは路線を大きく変更して、親しみやすさを前面に打ち出した新型フィットの外装デザインは、かつてないほど賛否がハッキリしているという。開発陣に聞くと、女性からの支持は大きいというのだが、それは裏を返せば男性にはちょっと優しく見えるということだろうか?クロスターは、そんなことを感じている主に男性、もちろん女性にもアピールする存在といえるかもしれない。
専用の前後バンパー、フロントグリル、そしてホイールアーチプロテクター、サイドシルガーニッシュ、ドアロアーガーニッシュなどが装着されて、エクステリアは意外なほどしっかり“クロスオーバー”している。16インチアルミホイールも専用デザインで、タイヤ外径は他のグレードよりわずかに大きくなり、最低地上高もかさ上げされている。
ルーフレールはオプション。ルーフラックが装着可能になるなど、アリなら可能性が大いに広がるが、ナシならば全高が1550mmを下回り、ほとんどの立体駐車場に対応するようになる。使い勝手に合わせて選びたい。
一方、内装には撥水(はっすい)ファブリックシートを採用。アウトドアシーンなどでも汚れを気にしなくて済むのがうれしい。しかもこのシート、注目すべきは表皮だけではなく、座り心地も一変している。前席は骨格から新設計され、体重を面で受ける構造に。後席もフィット自慢の多彩なシートアレンジを犠牲にすることなくクッションの肉厚を増して、快適性を高めているのだ。
使い勝手は他グレードとほぼ変わらないが、そもそもフィットの室内の広さ、そしてミニバンにも迫るほどの荷室容量は、コンパクトカーの常識を飛び越えたもの。クロスオーバーとして見ても、十分な内容だと言って間違いないはずである。
(文:モータージャーナリスト・島下泰久)
[ガズー編集部]
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