「カローラ クロス」、トヨタ・カローラの歴史で初となるSUVを詳しく解説

半世紀以上におよぶ「トヨタ・カローラ」の歴史で初となるSUV、「カローラ クロス」の国内販売がスタートした。そのデザインや装備・仕様について、チェックしておくべきポイントは? 伊藤 梓が解説する。

「SUVブームもついにここまできたか!」と思わせる、トヨタのミッドサイズSUV、カローラ クロスが登場した。カローラといえば、グローバルの累計販売台数が5000万台を超える世界的な大衆車。近年のカローラは、ハッチバックやワゴン、セダンのモデルバリエーションがあり、地道に販売されてきたモデルではあるものの、ここにきてカローラ クロスが追加されたことで、一気にラインナップは華やいだ。

カローラ クロスは、(1)使い勝手の良いパッケージ、(2)お手ごろな価格帯、(3)トレンドのSUV、という、今売れるクルマの要素が三拍子そろったモデルといえる。筆者自身、実車を目の当たりにして、運転する前から「これは売れるだろうなぁ……」と思ってしまった。

カローラ クロスは、もともとアジアなどの新興国に向けてつくられたモデルであり、日本においてはそれをそのまま使うのではなく、仕様があちこち変更されている。エクステリアは、SUVらしいたくましさと新世代カローラの精悍(せいかん)さをうまく融合させていて、インテリアも、手の触れやすいところはソフトパッドになっていたり、本革をあしらったシートが採用されていたりと、上質感が追求されている。

プラットフォームは、他のカローラモデルと同じTNGA「GA-C」を採用しているが、今回試乗したFF車のリアサスペンションは、ダブルウイッシュボーン式からトーションビーム式へと変更された。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4490×1825×1620mmと、カローラシリーズのなかでは大きい。コンパクトさや取り回し性の良さも売りであるカローラだが、カローラ クロスではどんなドライブフィールを味わわせてくれるのかも気になるところ。後編ではそのあたりの印象もしっかりお届けするので、お見逃しなく!

(文:自動車ライター・伊藤 梓)

[ガズー編集部]

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