ルノーキャプチャー 日本車と異なるルノー独自ハイブリッドを解説
欧州で大人気のコンパクトSUV「ルノー・キャプチャー」に、新開発のハイブリッドモデルが登場。まずは内外装の特徴について、モータージャーナリスト島下泰久が解説する。
「ルノーといえばデザインと乗り心地」というのが、私がこのブランドに抱くイメージである。そしてキャプチャーというクルマは、まさにそれを100%体現したモデルだと思っている。
まずはデザイン。同じ基本骨格を用いるコンパクトカーの「ルーテシア」と似た躍動的な雰囲気を醸し出しつつも、背の高さだけでなく長いホイールベース、そして大径18インチのタイヤ&ホイールとあえてブラックのままとされたホイールアーチモールなどが相まって、ルーテシアに対して力強さは一枚上手といえる。しかしながら、それが決して武骨な感じではなくキレイに、まさに「こうあるべき」といった感じでまとまっているあたり、さすがと思わせる。
せっかくのクロスオーバーSUVだけに、頼りがいみたいなものを感じたいけれど、かといってリアルオフローダーではないから主たる舞台は街なか。となれば、それなりの洗練度は欲しい……みたいなユーザーの思いに、ぴたりと応えるデザインと言っていいのではないだろうか。
正直、思わず目を見張るとか、衝撃的だとか、そういうものではないけれど、存在感がじわじわと心に残り、長持ちしそう。どっちのカテゴリーにもべったり寄り添ってはいないけれど、それだけに場面にも時にも左右されない。そんなデザインは、いかにもルノーらしいなと思うのだ。
しかも、このコンパクトなサイズながら荷室容量は後席使用時でも536リッターに達する。リアシートは160mmのロングスライドが可能だから、乗せる人数や載せる荷物に応じてのアレンジも余裕。デザインだけではなく、ちゃんと使い勝手の面でも、クロスオーバーSUVへの期待に応えている。
そんな秀作に輸入車では珍しいフルハイブリッドが追加されたとなれば、それはもう注目しないわけにはいかない。おそらくルノーファン以外のユーザーにも、コレは、響く一台じゃないだろうか? そんな期待は、ステアリングを握って確信に変わったのだ。
(文:モータージャーナリスト・島下泰久)
[GAZOO編集部]
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