レクサスLBX サイズのヒエラルキーを超越

  • レクサスLBX“Relax”

“小さな高級車”をつくるというのは、昔から多くの自動車メーカーがチャレンジしてきたことでした。でもその多くは、ヒエラルキーという見えない壁に阻まれてうまくいかなかったように思います。それに“高級”とは、そのモノ単体で完成するのではなく、手にした人の人生が豊かになるものでなければならないから容易ではないと思うのです。

その前提で考えると、日本で本当の小さな高級車をつくれるとしたら、購入後のオーナーサービスまで充実しているレクサス以外にない。そう思い続けていただけに、この「LBX」がようやく登場してくれたことを私はうれしく感じていました。

振り返ればレクサスの国内販売がスタートした2005年、「そのフィロソフィーを理解し、レクサスが目指す世界観を多くのメディアに体感してもらうためのツアー」が開催され、私も参加させてもらいました。

デザインモチーフに日本の伝統文様を取り入れ、竹や和紙など日本らしい素材を用いて職人芸ともいえる手法で丹念に仕上げていく工程に驚き、「車両のメンテナンスをするだけでなく、“クルマのある生活”を丸ごとサポートするのだ」というサービス内容にも心を動かされたものです。

今でこそ、運転席から呼びかけるだけでオペレーターにつながり、道案内のみならずホテルの予約やレストラン検索などもしてくれるクルマは多くなりましたが、当時はレクサスくらいのもの。駐車車両に何か異常があれば携帯メールで教えてくれたり、特に用事がなくてもディーラーに行けばティータイムになったりという、レクサスを手に入れたからこその特別な体験は、高級の証しを実感できるものです。

LBXを手に入れれば、そんな毎日が待っている。そう思えることもライバルにはないこのクルマならではの魅力ではないでしょうか。

(文:カーライフ・ジャーナリスト・まるも亜希子)

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まるも亜希子さんが解説するレクサスLBX“Relax”の注目ポイント

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